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第994回 訪問介護は、どこに向かう?

2011-10-19 00:20:15 | 介護保険制度
厚生労働省 社会保障審議会 介護給付費分科会

先日は、
「定期訪問随時対応型訪問介護看護」や「複合型サービス」について。
そして、今は訪問介護について。

NHKNEWSWEB 介護効率化で時間基準見直しへ

上記のニュースのように、
訪問介護のサービスを45分までとそれ以上に再編したり、

サービス提供責任者が、リハビリテーション専門職と利用者の居宅に3か月に1回以上同行訪問し、
アセスメントやモニタリングを一緒に行った上で、訪問介護計画を作成した場合の評価を創設する、

といったことが考えられているようだ。

どれも、これも、要介護度の重い方でも、在宅での生活を安心して過ごせるように、
といった「理念」に基づいて検討されている。

でも、最近、私の事業所に新規依頼として多いのは、
要支援~要介護2くらいのかた。
介護サービス等の支援をいれ、次の更新申請のときには、
要支援の場合はそれと同じ、要介護認定の場合は要支援になってしまうんじゃないの?
とビクビクしながら支援している。

ここで、介護度が下がってしまうんじゃないの?と、ビクビクするって、
なんて、変な制度だ。
サービスを使っているから、機能が改善している。
サービスを使えなくなったら、機能が低下してしまう人だって、大勢、いらっしゃるのだ。

本当に、要介護度が重い方は、どこに行かれてしまっているのだろう?と
ケアマネジャー同士でも、よく話題に上がっている。

サービス提供責任者がリハ職と同行訪問して、その上での訪問介護計画を作成って、
計画だけつくって、実践できなくてはどうしようもないし、
訪問介護でリハビリができるわけではなし、
(今までも、歩行練習や関節可動域練習やマッサージは、老計10号にはいっていない)
訪問介護の何を計画しようっていうんだろう?

おそらく、現状の訪問介護を考えたとき、
サービス提供責任者とだけリハ職が同行訪問して、机上でサービスを検討しても、
実際の介護業務にどれだけ反映されるか、いささか、疑問である。
それに、現状の介護現場を思う時、
リハ職からの視点、アドバイス等が必要なのは、
訪問介護だけではなく、通所介護においても必要だ。

それに、その調整は誰が行うのだろう?
当然、介護支援専門員だろう。
そのために、利用者は、リハ職が所属する事業所とも契約したり、
医師の指示を得るためだけに、受診を余儀なくされたり、そのための費用も出さなくてはならないのか?

それに、そのような訪問に対応出来るリハ関係の事業所があるのか?
個人的には、認知症の方へ、作業療法的な関わりをもてるリハ職(特に作業療法士)を探しているが、
残念ながら、まだ、私は出会えていない。
在宅で、嚥下機能に課題をもつ高齢者も多いので、言語聴覚士にも関わってもらいたい、とも探しているが、
それも未だ、存在なしだ。

う~っ。どう考えても絵に書いた餅だ。

10月17日の議論では、
訪問看護や短期入所生活介護についても議論されているようだ。
訪問看護についても、20分未満のサービスを日中にも可能にし、なお単価を上げる、
というような議論がなされている。

サービスの短縮化ばかりで、在宅サービスは支えられない。
それが、介護保険制度前から在宅ケアに関わっている私の思いだ。


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