・望郷太郎/山田芳裕
地球規模の寒波から逃れるためにコールドスリープに入った舞鶴太郎。しかし妻と子供のコールドスリープは電源切れによって200年前に死んでおり、太郎は一人、500年後の地球で目覚めることになった。
せめて日本がどうなっているのか、日本の地を踏んでから死にたい。絶望の中にかすかな希望を持ちながら、太郎はバスラ(イラク)のシェルターから旅立つのだった。
500年前の大寒波の後に地球の文明はリセットされ、生き残った人たちは絶滅した文明の廃材を使いながら原始的な狩猟生活を送っているようだ。太郎は道中出会った人々から助けられながら、旅を続けていくことになる。
といっても「日本への旅」が主題になっているのではなくて、文明がどのように再興していくのか、文明の中で貨幣がどのように生まれて社会システムとなっていくのか?…というテーマをメインに描こうとしているように見える。マンガなんだから、ポストアポカリプスをサバイバルしていくだけでいいじゃないか…と思うけど、そんな中でややもすれば読者が離れていきそうな、なかなか難しいテーマをやろうとしていることに注目。マンガ自体は面白いと思うよ。
最新話までは読んでないんですが、大寒波後の人類はレアメタルを貨幣とする国家を作り始めており、行く先々では、早くもそれによる圧政や紛争が起きている。太郎は村の人々が平和に暮らせるために、大国から独立し、新たな貨幣を作ろうとしている…といったところで。そのあたりの手腕が、かつて経営者として働いていた太郎の経験が役に立ってくる。
政治・宗教・戦争と金。人間は金の奴隷なのか?金は、人間が殺し合いをせずに平和に暮らすためのシステムではないのか?500年前の経営者時代の記憶を重ねながら、太郎は新しい世界を作ろうとしている。うーむやっぱり一筋縄ではいかないテーマだな。
以下続刊なので最終的な結末はどうなるかわからないのだけれども…やっぱり無理でした、崩壊前の文明と同じく金は人を不幸にするものでした、なのか、作者なりの答えが用意されているのか…。完結したらまた読むかもしれない。
地球規模の寒波から逃れるためにコールドスリープに入った舞鶴太郎。しかし妻と子供のコールドスリープは電源切れによって200年前に死んでおり、太郎は一人、500年後の地球で目覚めることになった。
せめて日本がどうなっているのか、日本の地を踏んでから死にたい。絶望の中にかすかな希望を持ちながら、太郎はバスラ(イラク)のシェルターから旅立つのだった。
500年前の大寒波の後に地球の文明はリセットされ、生き残った人たちは絶滅した文明の廃材を使いながら原始的な狩猟生活を送っているようだ。太郎は道中出会った人々から助けられながら、旅を続けていくことになる。
といっても「日本への旅」が主題になっているのではなくて、文明がどのように再興していくのか、文明の中で貨幣がどのように生まれて社会システムとなっていくのか?…というテーマをメインに描こうとしているように見える。マンガなんだから、ポストアポカリプスをサバイバルしていくだけでいいじゃないか…と思うけど、そんな中でややもすれば読者が離れていきそうな、なかなか難しいテーマをやろうとしていることに注目。マンガ自体は面白いと思うよ。
最新話までは読んでないんですが、大寒波後の人類はレアメタルを貨幣とする国家を作り始めており、行く先々では、早くもそれによる圧政や紛争が起きている。太郎は村の人々が平和に暮らせるために、大国から独立し、新たな貨幣を作ろうとしている…といったところで。そのあたりの手腕が、かつて経営者として働いていた太郎の経験が役に立ってくる。
政治・宗教・戦争と金。人間は金の奴隷なのか?金は、人間が殺し合いをせずに平和に暮らすためのシステムではないのか?500年前の経営者時代の記憶を重ねながら、太郎は新しい世界を作ろうとしている。うーむやっぱり一筋縄ではいかないテーマだな。
以下続刊なので最終的な結末はどうなるかわからないのだけれども…やっぱり無理でした、崩壊前の文明と同じく金は人を不幸にするものでした、なのか、作者なりの答えが用意されているのか…。完結したらまた読むかもしれない。