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田中地区市民説明会(その3)

2012-02-02 10:54:56 | 議会活動
2月1日に中央公民館において第1回目の市民説明会が開かれました。開催状況と最初の市長のあいさつについてはすでにブログに掲載しました。ここでは市民の皆様との質疑応答の内容を掲載します。これはすべて私のメモにもとづくものです。文責は私にあります。

■ 道路や駐車場は必要なのか

 15億円の道路は必要なのか。防災上なくてはならぬ道路か。求女川が被災して通行できなくなることはないのか。必要性の理由が二転三転している。これまで計画もなかった。地元の県(あがた)区の方もとまどっている。住民の意向調査を行ってほしい。(拍手あり)

秋山産業建設部長 道路建設は一般的には交通量や歩行者が多いということで安全性向上が目的だ。しかし今回の道路は従来の道路改良工事と異なる。ここは高校を含め災害が起きたあとの防災エリアだ。道路は防災拠点へのアクセス道路だ。またこれまで市役所の駐車場を通って東側の道路に抜ける車が多かった。延伸することでこれにも対応できる。

 計画が次から次へと出て来ている。道路や駐車場をつくるというのはわかった。しかしそんな必要があるのか。いま230台停められる。そこにさらに120台分つくる。駐車場が足りずに困っていることはないのではないか。駐車場は本当に必要か。道路をつくってもすぐ行き止まりだ。また市民に配られた資料には東御清翔高校の配置図が載っていない。現場の了解も得ているのか。(拍手あり)

橋本建設課長 東御清翔高校との交渉については県高校教育課とすり合わせ中だ。高校にも説明し同時並行的に動いている。

山田行政管理係長 駐車場は満杯になることはないということだがいつもいっぱいとの声もある。中央公民館前に縦列駐車している車もある。いつもということではないかもしれないが駐車場は足りないのではないか。中央公民館では100人を越す集会が50~60回ある。一人1台なら足りないと認識している。いくらあったらいいのかということだが新図書館や子育てセンターができれば駐車場は必要になる。

五十嵐副市長 交通調査は考えていない。説明して反対の声も賛成の声もある。説明会を通じて理解を得て行きたい。

■ 中央公民館の講義棟とはどんなものか

 講義棟は現在のポケットパークのところか。ソーラーパネルを各施設に設置してほしい。

飯島生涯学習部長 講義棟は中央公民館のポケットパークのところにつくる。2階建てだ。中央公民館の南の陶芸教室・倉庫を1階に配置し、2階には150席規模の固定席の講義室をつくる。現在講堂が年間600回も使われ、文化協会のアンケートにもなかなか予約できないという声があがっている。 これに対応するためだ。大学の講義室のイメージだ。椅子の出し入れの手間も省ける。

斉藤総務部長 ソーラーパネルは本庁舎に設置する。中央公民館についてもすすめているところだ。

斉藤総務部長 雨水の利用については市庁舎段階で下水に使えないか検討したが、渇水期における雨水の確保が問題で対応していない。植木などへの散水タンクとしては今後考えられる。

■ 周辺道路への影響は大丈夫か

 新しい道路について心配している。県(あがた)区が二分されてしまう。交通安全が確保されるのかよく聞いて方向付けを考えたい。最初から駐車場を含めて説明してほしかった。長期計画にもない道路だ。国道と併行するような道ができるのは二重投資になる。しかも道路が接続する消防署の前の道は狭く急勾配だ。国道も近く朝夕はとても混み合っている。道をつくることが返って車を呼び込むことになり、緊急車両の出動に支障をきたすようになる。国道を広げることを考えるべきだ。

東御清翔高校のグラウンドの横は子供達が横断し一番危険なところだ。この地域の交通量がどうなっていくのか調べたらどうか。市長は文化会館方面への車が増えるといっているがよくわからない。交通量調査を行ないその結果を加味するべきではないか。

グラウンドと校舎の間の道が閉鎖されてしまうそうだがここは生活道路だ。用水路の管理道路でもあるので、道路の一部を残すか敷地内の通行権を残してほしい。(拍手)

橋本建設課長 長期計画にないとの指摘だが長期計画は幹線道路までだ。この道路は舞台が丘施設へのアクセス道路としての位置付けだ。これまでの道路と意味合いが違う。和、祢津、滋野の一部の方はこの道路から各施設を利用できる。田中、北御牧、滋野の一部の方はこれまで通り南側から利用することで安全性、利便性が向上する。

消防署前の道路が狭く急であり、これまでより渋滞するのではないかとの意見をいただいた。文化会館方面から下ってくる車は消防署前が渋滞するので、新しい道路を右折し海善寺に抜け、左折しヤオフク前から国道に出る。一方海善寺方面から東に行く車は東部中学校・文化会館・市民病院など北に抜ける。市役所と中央公民館下の信号は近いので、消防署前を下に下る車は少ないのではないか。

交通量調査については普通主要な幹線道路で行うものだ。今回は舞台が丘地域のアクセスが目的であり通常の調査は不要だ。詳細設計の段階で検討したい。

グラウンド横の道は閉鎖し東御清翔高校へ払い下げ、高校で青写真をつくっている。農業用用水路としての利用は十分考えたい。高校側へ要望していく。

■ 地元区に対する影響はどうか

 地元としてはこの道路のまわりがどうなるかわからない。夏目田のほうに伸びるのか。地域が分断され子供やお年寄りはどうするのか対策はどうか。

 これだけの情報だけで1時間で理解するのは難しい。私の祖母が東部高校の建設に協力した。地元県区と東部高校の結びつきは強いものがある。以前は高校の中を自由に通れた。四方八方を道路に囲まれ県(あがた)区との連携がなくなる。グラウンド横の道は廃道にしないで残してほしい。今後も県(あがた)区と話し合い区民の声を聞いてほしい。(大きな拍手)

橋本建設課長 今回の道路に歩道をつくるのでこれを利用してもらえば安全だ。コミュニケーションが阻害されるということだが今後話し合いをして行きたい。

■ 市民の意見をどう取り入れるのか

 決まってしまってから住民に説明しているのではないか。県区は田中保育園の時の加沢区と同じだと感じた。住民の意向調査をしないようだが賛成の人ばかりではない。反対の意見をどうやったら聞いてもらえるのか。(拍手)こういう大事な事業に私たちの意見を取り入れてもらえるのか考えてほしい。

五十嵐副市長 説明会が行われるが少数意見をどうやって入れるのか・・・。(会場よりの発言-誰が少数意見だと決めたのか。市役所の決めることが多数意見なのか。)「そういう意見」と言ったつもりだった。いろいろな人の意見を聞いてやっていかなければいけない。その中で市民に説明し理解してもらおうと思っている。その中で出された意見を政策の決定に生かせるものは生かして行きたい。

 廃道にする道について水利組合に話がされていない。計画しているのか。一番影響を受けるところだ。(拍手)

橋本建設課長 水利組合については今後相談して行きたい。水利権については守って行きたい。

■ 消防署の移転は考えないのか

 なぜ消防署をもっと広いところに持っていかないのか。こんな国道の近くに太い道をつくれば渋滞する。消防署を広い道路に移してほしい。(拍手)
 市民へ配布された資料は1枚だけだ。次の説明会から今回使った資料をコピーして配布してほしい。

市長 消防署は平成3年に人口密集地に近いところにつくるのが好ましいということで決まった。耐用年数は50年となっている。消防署がとりわけ使い勝手が悪いということがないと立替は難しい。耐震基準もクリアーしており新たな財政的支援が得られない。

消防署は上田広域の範疇でありその中で判断していかなくてはならない。1年間に救急車が1000件出動しいのちを救っている。使い勝手を良くして平成3年の判断が正しくなるようサポートして行く。

どういう形で市民の意見を聴取するのかいろいろやり方はある。パブリックコメントでも市民の意見を聞いている。最終判断は議会で行うのが二元代表制だ。議会を通して意思決定する。プロセスの中でより多くの市民の意見を聞くこと、早め早めに市民の意見を聞くようにして行きたい。

 県の高校教育課は検討中だそうだ。資料には東御清翔高校が書かれていない。自分の通っている学校が書かれていないと知ったらどう思うか、配慮が足りない。

橋本建設課長 県の高校教育課は青写真をつくりすり合わせしている。

■ 時間をかけてじっくりやるべきではないか

 長野県ともツメる。県(あがた)区ともツメる。これはたいへんなことだ。長野県の施設のことまで口を突っ込みすぎだ。この話は後から突如として出てきたものだ。こんな重大な問題を1~2ヶ月で説明会をやって押し切ろうというやり方は強引すぎる。いったん道路をはずしてやったらどうか。(拍手)

 この道路の使用目的は市長は国からの補助金を得るためのもの、課長はアクセス道路と言う。明らかに違っている。これでいいのか。財政についてはこれからの様々な事業をやらないことにして考えているのか。本当に必要なものをやるべきだ。もっと広いところに出ることも検討すべきではないか。市長のバイタリティがあればできる。

橋本建設課長 道路の必要性について防災とアクセスと一本化していないとの指摘だが、平時の時はアクセスであり、いざというときは防災拠点へのアクセスということだ。

 東御清翔高校には説明していないのではないか。

市長 東御清翔高校を素晴らしい高校にしたい。そのために県も協力してほしいと要請してきた。この道路を東御清翔高校を良くするために使いたい。
ここは災害が起きたあと被災された方々を支援するための拠点だ。災害のあとどうするか準備されていなければならない。防災ゾーンをつくるなら国は支援しましょうと言っている。議員の先生方に判断していただきたい。

田中地区市民説明会(その2)

2012-02-02 06:45:53 | 議会活動
2月1日に中央公民館で開催された舞台が丘整備事業の市民説明会で、花岡市長は県東深井線の建設について並々ならぬ決意を表明しました。以下に市長の発言の内容を掲載いたします。これは私のメモにもとづくもので文責は私にあります。市民との質疑応答については別途掲載する予定です。

舞台が丘整備事業に関する花岡市長の概要説明

■ はじめに

舞台が丘整備事業の変更についての考え方と概要について述べたい。現在市庁舎と新図書館の工事が進んでおり8月半ばまでには完成する。新図書館は11月頃までかかる見込みだ。変更はまだ着工していない現在の図書館と中央公民館、県東深井線の延伸についてだ。

図書館が3倍になる。ゆっくり過ごしてもらい、子供達にも本を好きになってもらいたい。ゆっくり過ごす人が300人、パッと帰る人が100人とみて、駐車場も量が増えざるを得ない。使い勝手を良くしていくことが必要で、駐車場スペースに対応していかなければならない。立体駐車場か平面駐車かが課題としてある。このためまず商工会に打診して移転してもらった。

■ 道路建設について県と交渉
県についても単位制多部制の中で校舎の再構築を要請した。県は東御清翔高校を特別扱いはできないがプール跡地は駐車場にしてもいいという返事が平成23年6月にあった。県東深井線の延伸ということで校舎の建替えという選択を県に示した。平成22年9月1日に県議会文教企業委員会の視察があり、道路建設への理解と校舎立替について要請した。

道路については調査費をつけて検討した。約15億円かかり9億5千万円は高校建物への補償となる。国の協力がないと実現できないと感じた。

■ 県東深井線は通過車両対策
道路は先を目指すことが価値を上げるという本質がある。延伸することで価値があがる。県東深井線の西側で子供さんを中学校に送迎している人がいる。国道を通るのが正規のルートであるが99%の人が市役所の前に出て、駐車場をアクロバット的に上がっている。事実敷地内で接触事故があった。敷地内の交通事故を道路をつくることでなくすことができる。市道県東中線(高校校舎とグラウンドの間の道)については市民からも要望が出ている。この安全性も担保できる。

■ 県東深井線はいのちを救う
消防署は平成3年に建てた。住宅密集地にできるだけ早く出動できるようにということで現在地にしたものだ。消防車の出動は昨年16件、おととしは12件、救急車の出動回数は年間100件を越えている。県東深井線が消防署につながればいのちが救われる可能性が高まることは間違いない。

しかし3・11で国と地方との関係が変わってきている。これまでの既成の道路の予算はほとんど認められない。これでは道路を開けるだけで10年かかる。

■ 防災予算は増額されている
信濃毎日新聞の12月23日付によれば社会資本整備交付金事業が前年並みについた。さらに1400億円が災害対策として予算化された。防災に関する予算だけは前年以上に認められた。浅間山の防災砂防工事で250億円が直接投資される。積雪期の浅間山の土石流対策が進められている。いくつかの砂防ダムが建設され250億円の直轄事業が行われる。これで市民が逃げる時間が確保される。

東御市においても戌の満水などを想定することは当然だが浅間山から避難された人をどこに受け入れるのか。高校跡地に県東深井線の道路建設だけでなく防災機能として実施することで国の協力を得たい。9.9億円のお金を使うことで東御清翔高校への補助金として使うことができる。

■ 総体的にできるのはこのやり方
一つひとつのことについては立体駐車場とか、高校は県の仕事だとか、消防署の移転を考えたほうがいいとか、いろんな意見をいただいている。しかしこのやり方でなければできない。総体的に実現できるのは今回の事業しかない。これ以外には考えられない。

私が市長になる前、平成19年には390億円の負債があった。平成20年には基金を取り崩し、毎年の返済額24億円に加え十数億円を返済することで340億円にまで減った。負債は一時的に360億円にまで膨らむが、終わった事業も出てくるので返済額は増えない。借金は減って行く。

■ 市長強い決意を表明
ぜひ今回の舞台が丘整備事業をやらせていただきたい。合併特例債の期限が12月の国会で延びるなど変化が起きている。社会資本交付金事業の特別会計が平成14年に閉鎖され一般会計に入っている。これからどうなるかわからない。いまやらざるを得ない。市役所も高校もいじくらざるを得ない。両方が重なる時期はほとんどない。敷地をシェアできる機会をどう使っていくか、この事業をやって良かったと言われるようにしたい。(平成24年2月1日、中央公民館における市民説明会での発言要旨)

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