落書き帳

あまり触れられないことに触れる
内容は備忘録のため、誤解等含め随時改変

エンジン技術_9 DDE ディファレンシャル・ドライブ過給エンジン

2014年07月30日 | エンジン・自動車

MotorFan 1993年1月号毒舌評論。当時は気に留めなかったが、動作を解読したくなった。

機械式遠心過給機がお題の号で、DDEに関する記述は3ページ。等パワー型トルクカーブの話がメイン。

動作詳細、特に遊星ギヤ(トルク分割機構)と車両負荷(走行抵抗、勾配抵抗、加速抵抗)&過給機&エンジンのパワー&トルク&回転数バランスが当方の関心事。記事にはさらりと書いてあるだけだが、ある意味当然で、当方の関心事に類することを延々と書いても誰も読まない→記事にならない。

 

DDE  Differrential supercharged Diesel Engine

原論文 (MotorFan記事記載を引用 原論文は当然未見)

I Mech E1963-64

Some Experience With a Differential Supercharged Engine

Perkins社 (英国のエンジンメーカー)

 

MotorFan誌記事によると、

「製品化されたが1台も売れず、幻となった」

このへんは無関心につき他所の方にお任せで、機構を自分なりに理解するのが目的(=落書き)

ググると、もう少し詳しい英文サイトがhitする。

https://sites.google.com/site/perkinslongserviceclub/heritage-snippets/the-dde

のは2021年時点では過去形となったので再度ググられたし。

 

DDEの構成 ( トルコン+2AT の図もあるが省略 )

Photo

どこかで見たような・・・ THSの発電機→過給機にしたパターン

THSはリングギヤがタイヤ直結で、間で動力遮断、変速はしないが、DDEは通常のトランスミッションがつながる。シフトレバーをニュートラルにするとリングギヤがタイヤと動力遮断され、変速すればリングギヤ~タイヤ間の変速比が変わる。

過給機はリショルム(スクリュー式)の模様。

過給機カットクラッチ、過給機バイパス通路、過給機入口絞り等の有無は不明。ゴタゴタと付けていない気はするが。

 

前提条件(計算上の仮定)

元々大型車用だが、このへんの感覚がないので小型乗用車で考える。小型車には適だ不適だの類の話はツマラナイので他所でどうぞ。

・ディーゼル(空気量が足りていれば噴射量だけでトルクが決まる リーンにするのは自由) イマドキ排対仕様はここまで単純ではないと思われるが話の筋とはカンケーないので他所の方にお任せする 

・排気量1L 無過給トルク60Nm (BEMP=7.5bar) 面倒なので全回転一律 気筒容積・気筒数の話はツマラナイので他所でどうぞ

・最大出力 44kw/3500rpm 120Nm 無過給の2倍

・1000rpmトルク 無過給の4倍 240Nm  1000~3500rpm テキトーにつなぐ

・過給機特性は、テキトーに仮定 回転数で特性不変 

・過給機内部圧縮比(出入り口空気密度比)=2 「2」に深い意味はないが、設計内部圧縮比が効率の目玉になるので、使用頻度も考慮すればまあこのへんで、位の意味

2倍過給点以外では、逆流、引きずりにより効率が落ちる。このへんの特性検討は難物(電卓レベルでは不可能)だがテキトーにごまかしておく

・過給圧制限、過給機回転数制限、エンジン最大圧力制限 一切考慮せず

・変速機段数、変速幅は面倒なので検討しない

・燃費は検討しない 多分ターボと比較すれば、お話にならない?

ここでの「燃費」はエンジンのg/kWhのことで車両のkm/Lではない

・計算上の扱いが面倒なのでインタークーラー無し 有っても無くても結果が変わらない検討しかヤラナイ

 

結論

DDEは、計算上は、設計次第でどうとでも過給できる。任意のトルクカーブが作れるが

車速=0km/h の発進時にクラッチパワーの100%が過給機に入り最大ブーストが得られる→右下がりトルクカーブ

実際は、(ディーゼルなので)各エンジン回転で最大噴射量を制限して、これで最大トルクが決まる。部分負荷も同じ。

最大過給圧(例えば5倍過給点)以外では、必要空気量以上のブースト圧を作ってしまう。無駄仕事になるが、これがないと最大過給圧までもっていくことができない。

余裕ブーストは放っておいて空気過剰率orEGR率アップ、ミラーサイクル化して実圧縮比ダウン等の使い方がある。過給機にEGRを突っ込むと過給機の耐久性信頼性ガー、とかの話はスルー。

 

 

*****  以下延々と自分用memo  *****

 

spec等は仮定 元エンジンの詳細は知らない。

過給機に関するところは無知だが落書きは好き勝手に書ける。

 

1 遊星ギヤの復習

回転要素3つのうち、2つの回転数が決まれば残り1つは決まる。←共線図

回転数分割比は常に一定で回転数によらない。←共線図

各回転要素の回転数が一定の時(定常時)、トルク分割比は常に一定で回転数によらない。2つが受けるトルクが決まれば残り1つは決まる。←共線図

パワー分割比は回転数が変われば変わる。回転要素の回転数=0ならば、パワー分配=0 0rpmで何Nmかかっていようがパワーは0でこのポイントだけで見ればここは¥0 「¥0」の意味は読者にお任せする

各回転要素の回転数が変化中は、サン、キャリア、リングにつながっている物を含めた慣性モーメントを考慮した運動方程式を作れば、各回転要素が受けるトルクがわかる。I×[dω/dt] 業界方言「イナシャートルク」が式に入る。この時も「トルク分割比」は定常時と同じ一定値。急加速、急減速、タイヤスリップ、タイヤロック等以外で[dω/dt]が小さい条件下ではフツウは面倒なので無視する。分野は違うが、ATの変速中は考慮必須。

 

オマケ

遊星ギヤを直線運動系に置き換えると

キャリア→ピニオン

サン&リング→ピニオンの上下にラック各1本

このような直線運動機構の実用性は?だが、こう考えるとイメージしやすい。何かに書いてあるワケではなく我流ヘリクツ。

↑では「力の分割比」は1:1以外にできない。遊星ギヤのトルクは不等配分。

と書いて思い出すのがデフギヤでトルク分割比は1:1 固定になるがmodel化すると遊星ギヤと同じ形の共線図になる。

入力軸トルク=左出力軸トルク+右出力軸トルク 常に左出力軸トルク=右出力軸トルク 

入力軸rpm=(左出力軸rpm+右出力軸rpm)/ 2

デフギヤも遊星ギヤも

・トルク分割比は一定

・パワー分割比は出力側の回転数で変わる

 

 

あとは回転方向とトルクの正負を明確に定義して共線図で考えるだけ。正負の定義をアイマイにすると混乱と間違いへ一直線。

ピニオンギヤ(キャリアにくっついている小さいギア)のrpmがどうとか、回転方向がどうとかは、遊星ギア自体の設計者は当然考えるがここで重要なのは

①トルクは各回転要素が「受ける」トルク 慣性系座標軸の運動方程式の基本中の基本

②回転方向の正負、トルクの正負の定義

で、残りは共線図が考えてくれる。他人様の成果は有効活用する。

慣性系座標軸よりも非慣性系座標軸の方がわかりやすければ非慣性系座標軸にとればいいが、

「どのような非慣性系座標軸なのか」

を最初に明記する。ここをアイマイにすると、これまた混乱と間違いへ一直線。

 

 

2 超単純化した過給機特性 内部圧縮の有無 

どこかに書いたが、クランク直結容積式過給機は「負荷調整機能」がない。部分負荷では邪魔者になり燃費を悪くする。内部圧縮があればなおさらである。某社が外した理由は簡単で

「要らなくなった。なくてもなんとかなる。」

と判断したから外しただけ。

 

容積式過給機のモデル化。

と言っても小難しい話は他所の方にお任せで、テキトーに計算するだけ。

 

【検討1】 フツウの過給機の動かし方、エンジン~過給機の増速比(フツウは増速する)は固定の場合の極小最小過給機駆動エンジントルク

前提条件

① 過給機回転数で特性は変わらない

② 過給機は漏れ=0

③ 過給機全断熱効率=100% 非可逆過程による損失=0

④ フツウは過給機内部圧縮比は固定、過給機1回転あたりの吸気量は固定だが、内部圧縮比&吸気量は連続任意可変とする

目標吸気密度=1倍(大気圧)のとき 内部圧縮比=1(圧縮しない) 吸気量=排気量1L相当 過給機をバイパスするのと同じ状態

目標吸気密度=2倍(断熱圧縮なので2.64bar)のとき、内部圧縮比=2、吸気量=排気量2L相当

目標吸気密度=3倍(断熱圧縮なので4.66bar)のとき、内部圧縮比=3、吸気量=排気量3L相当

・・・ 以下同様

過給時の逆流による損失、部分負荷時の引きずり損失を回避する便法で、機構云々はスルー

 

最小過給機仕事(過給機駆動エンジントルク)は↓

 

過給機押し込み仕事が大きいことに注目。

いきなり結論めいたことを書く。

「過給機押し込み仕事(の一部)は(実質)リアルタイムでクランク軸に回収される こう考えないとDDEは計算上最大過給圧が小さくなりオイシサがない」

過給機の押し込み動作とエンジン吸気は「同時」なので、↑には妥当性アリ。吸気弁の絞りガー、空気の慣性ガー、ガーガーで「同時ではない」とか言いたい方はお好きにドーゾ。

 

【検討2】 過給機+エンジン+遊星ギヤを組み合わせた場合(=DDE)の極小最小過給機駆動エンジントルク

過給機~エンジン間は「固定増速比」ではなく「連続可変速」になるが、THSのように電気的電子的に「目標回転数制御」をやるワケでははない。マイコン制御とかは実用化以前で、

DDEはエンジンと過給機のトルクバランスで自動的に「変速」する。

 

DDEプロトタイプ遊星ギヤは、λ=Zs/Zr=0.25

サンギヤトルク分割比は、0.25/(0.25+1) = 0.2  いじる自由度はあまりないはず

【検討1】と同様に、過給機回転数で特性は不変とする。

①過給機設計内部圧縮比=2

②キャリア回転数Nc(エンジン)=サンギヤ回転数Ns(過給機) のとき、

エンジン排気量の2倍(2L)の大気を吸気して密度2倍に内部圧縮するように過給機仕様、サンギヤに対する増速比を設定する

「内部圧縮比=2」に深い意味はないが、設計内部圧縮比が効率の目玉になるので、使用頻度も考慮してこの辺で

内部圧縮比=固定、過給機rpm当たりの吸気量=固定なので、設計内部圧縮比を外れた使い方(断熱圧縮で≠2.64bar)では逆流・引きずりによる効率悪化が発生する

③逆流、引きずりによる効率悪化を回避するため条件追加

内部圧縮比を、内部圧縮比=(Ns/Nc)×2 で任意可変とする

過給機は遊星ギヤでエンジンに対して可変速なので、「過給機1回転あたりの吸気量」は可変としないで固定

Ns=Nc のとき、排気量の2倍を吸気して内部圧縮比=2で圧縮 

Ns=Nc×2 のとき、排気量の4倍を吸気して内部圧縮比=4で圧縮 吸気量はNsに勝手に比例するので無過給の4倍

・・・ 以下同様

④ 過給機押し込み仕事はリアルタイムでクランク軸に100%吸収 過給機駆動エンジントルクは過給機の内部圧縮分のみ

⑤ 内部圧縮全断熱効率=100% 非可逆過程による損失無し

計算結果は↓

 

無過給の5.2倍まで過給できる。

エンジン回転を固定して吸入空気量(過給圧)だけを変えるとき、「エンジン軸で見た過給機駆動トルク」は【検討1】の場合と変わらない。

【検討1】は、過給機1回転当たりの吸気量と内部圧縮比を可変化

【検討2】は、過給機1回転当たりの吸気量は固定し「吸気量可変」は過給機回転数を遊星ギヤでエンジンに対して「変速」して行い過給機内部圧縮比のみ可変化

等吸気密度(過給圧)を得るための仕事(パワー)はどちらの方法でも変わらない。変わっていたら、何かの勘違いor間違いが紛れ込んでいる。

サンギヤ(過給機)へのトルク分割比=0.2としたが、サンギヤ歯数を大きくしてトルク分割比を上げれば↑図の茶色線「過給機駆動エンジントルク」が上がって最大吸気密度(最大過給圧)が上がる。当然「過給圧アップ余裕空気量」が上がるので、過給機に食われるパワー割合は更に増える。

トルク分割比を下げれば話は逆だが、0.2以下に下げるのは遊星ギヤの設計上厳しい?

 

【検討3】 DDEで過給機効率を多少は現実的数字にした場合

リショルム(スクリュー式)コンプレッサーは理解しづらいが、文章と写真と絵から判断すると遠心式とは異なり、

連続的に吸入→圧縮→吐出 するのではなく、雄雌ローターが、間欠的に

吸入→圧縮→吐出 する模様。

過給機を止めてしまうと、漏れ=0ならばエンジンは空気を吸えない。現実には漏れがあるが。バイパスさせるのが手っ取り早い。

そのままでエキスパンダになるのであれば面白いが、勝手に想像すると

過給機を逆回転させると出口から吸って入口がら膨張して吐く→逆回転させて入口出口を逆にすればエキスパンダ?

 

・過給機からの漏れ

・系のアチコチにある「絞り損失」「不可逆過程による損失」「摩擦損失」

・断熱圧縮比=2(2.64bar)は固定なので、設計内部圧縮比よりブースト圧が高圧力比になると、ルーツブロアと同様な「逆流による損失」が発生 低圧力比では「引きずりによる損失」が発生

等により、過給機全断熱効率は100%ではない 

絞り損失等により、「過給機押し込み仕事を吸気行程で100%クランク軸に回収」しない。

↑の詳細検討は不可能orオレ的には無意味なので、

テキトーな線を引いてみる。

 

これでも十分挑戦的(≒無理筋)で、無過給の4倍まで過給できる。なんとなく「4倍」に合わせようとすると挑戦的≒無理筋になる。

 

 

過給機とサンギヤの間に変速機(CVT)を入れるとか、

可変容量、可変内部圧縮比過給機とか、

過給機バイパスと絞りコントールをどうするとか、

どこに絞りを入れるといいとか、

サンギヤにブレーキ追加するとか、

サンギヤにスターター兼発電機くっつけるとか、

余裕ブースト分は電気的にどうこうとか、

電動S/Cポン付けとどっちがいいとか(遠心式過給機はサージラインから逃げられない)、

いっそのこと巨大電機系にしてTHSだとか、

 

と書いてみると拡張性がデカイことに驚く。

  

 

動作

損失無しの理想化した図で考える。現実ばかり気になる方は現実優先でお好きにドーゾだが、極限の理解ゼロで現実だけに踏みこむのは思考の整理を妨害する。極限は電卓で計算できる。

エンジントルクの20%は常時サンギヤ(過給機)に配分

エンジン回転固定で考える。(実際は動くが)

エンジントルク(噴射量)を上げると過給機配分トルクも上がり過給機回転数も上がりブーストも上がるが当然過給機負荷トルクも増えるので、どこかで過給機配分トルクとバランスする。

サンギヤ回転数=キャリア(エンジン)回転数 のとき 吸気密度は2倍で エンジンパワーの20%

サンギヤ回転数=キャリア(エンジン)回転数×2.6 のとき 吸気密度は5.2倍で エンジンパワーの52%

(ここが過給圧上限)

サンギヤ回転数=0 のとき                   エンジンパワーの0%

リングギヤ回転数=0(発進時) のとき           エンジンパワーの100% 

が過給機に食われる。

エンジンパワー100%が過給機に食われる状況は「やれば実現する」が、フツウの運転で過給機に100%食われるのはクラッチ伝達パワー。

   

 

動作解説 ↓

 

 

 

 

 

大体のイメージは掴めたのでオシマイ。

延々と書いた中には明記しなかったゴマカシが含まれているが、精密化したところで話の大筋は変わらないのでこれにてオシマイ。

 

フル加速を例にざっくりとまとめれば、

アクセルを踏む→燃料噴射量が増える、無過給全負荷トルクは即出る→エンジン回転を押さえるものがないのでエンジン回転上がる→過給機回転数も上がる(リングギヤはタイヤで回転数は拘束されている)→ブーストアップするが過給機負荷トルクも増える(過給機回転数で決まる空気をエンジンに押し込む)→過給機配分トルクは常時エンジントルクの20%なのでどこかでバランスして過給機回転数は決まる(エンジンの吹け上がりを押さえる)→エンジン回転数は決まる 過給機回転数が決まって吸入空気量(ブースト)も決まる

この時点で無過給の2.6倍まで吸気量アップ→噴射量を2.6倍に→過給機回転数は上がり更に吸入空気量(ブースト)アップ → ・・・

吸気量の限界は上の計算例では無過給の5.2倍。この範囲内でトルクカーブは好きなように作れる。

過渡トルクについて電子制御風に書けば、現在吸入空気量(ブースト)に応じて最大噴射量を制限し、アクセル要求噴射量≦最大噴射量制限 になる範囲で過渡トルクは作れる。

THSは発電機がエンジントルクを押さえる(エンジン回転数を決める)→発電機パワーをモーターに回す

DDEは過給機がエンジントルクを押さえる(エンジン回転数を決める)→圧縮空気をエンジンに入れる→ブーストアップ→更に噴射量を増やせる

発進、追い越し加速、登坂等でアクセルを踏み込むと、エンジン回転が上がる側に動くが、これは「変速によるシフトダウン」ではない。リングギヤ伝達トルクはエンジントルクの0.8倍で常時一定。エンジン回転が上がる=サンギヤ回転が上がる=過給機にパワーを食われる=ブーストアップ=噴射量を上げられる=エンジントルク上げられる。

エンジントルク~リングギヤトルクの関係は「減速比」相当で換算すれば5速(OD)相当で、エンジン回転が上下しても変わらない。(実際の動きとは違うが)エンジントルク一定のままエンジン回転数を2倍にすると(エンジンパワー2倍)

リングギヤ回転数は急変しない、急変できない前提があって

リングギヤ伝達パワー=エンジントルク×0.8×リングギヤ回転数

エンジン回転数を2倍にしてエンジンパワーを2倍にしてもリングギヤ伝達パワーは変わらず 残りのエンジンパワーは全てサンギヤに分配されて過給機に食われる

THSの加速時もエンジン回転が上がるが、この時もリングギヤトルク分割比は一定(≒0.7)で、発電機回転数(エンジン回転数)が上がる=発電機→モーターへの電気伝達パワー割合が増える。超オーバードライブ(軽負荷巡航中)は発電機逆回転なのでややこしくなるが符号が変わるだけで本質は変わらない。このときは発電機=力行、モーター=回生で、モーター→発電機のパワー経路になる。発電機rpmの絶対値が大きいほど電気伝達パワー割合が増える。

2017年、リングギヤ後段に4速遊星ギヤ変速が追加されたが、真意は発電機rpm(の絶対値)を下げて電気パワー伝達割合を減らすこと。発進時リングギヤrpmを上げて発電機rpmを下げている。10速疑似変速は「付加価値をつけろ!」によるオマケ。現状の電気パワー伝達に伝達効率で優位性がないことが明白になった。遊星ギヤだろうが100%電気伝達だろうが話の筋は同じ。遊星ギヤ2セットを追加しても、トータルでは伝達効率+α の取り代があるということ。αは中の人が企画を通すために考える「付加価値」

DDEの加速フィリ-ングはどうなるのか?フツウのエンジン直結機械式過給機とは系が異なる。と書いたがディーゼル運転経験は皆無に近いので止めておく。

 

これがそのまま現在使い物になるとは思わないが、「温故知新」

過去とイマでは、各種周辺条件が違う。

この手の掘り出し物を、1万件当たれば、将来に通用するものが1件ぐらいはあるかもしれない。コピペするのでなく、コンセプトは頂く。

 

DDEは、お遊びネタとして面白い。 遊星ギヤの使えそうな物が転がっていれば、なんとか作れる?

根拠ゼロの妄想だが、

空気過剰率orEGR率メチャ上げの新燃焼コンセプトで後処理なし

なんてことになれば、候補にはなるシステム。要はいくらでも入れられる。ミラーサイクル化(実圧縮比ダウン)もやりたい放題だがこのような要求があるかは知りません。

遊星+過給機の¥は後処理に比べれば・・・排対コスト半減でも十分~?¥

ターボは併用したければすればいいし、エレキ物はどうするとか等々は・・・ 話は広げておく。 

 

 

と書いた後の拾いモノ

http://www.jst.go.jp/sip/k01.html

何をやるのかは知る由もないが

・ 条件は特大大振り

・ 何をやるか、やるべきかの気づきが全て

「いいテーマが見つかれば、研究の9割は完了」どこかで見かけた。

・ 「こうなるに決まっている」 業界暗黙知(暗黙無知)の洗い出し 

暗黙知の大方はその通りなのだが、大半は経験とか感覚からくるもので、前提条件を変えたときにどうなるか?そのものズバリのデータがあるか?となると怪しい物がある。「専門家」は与えられた条件がわずかに変動したときは、極めて短時間で正確な回答を出せるが、経験知識の枠からはみ出たときは無力なことが多い。思考停止、精進停止すれば即そうなる。100の業界暗黙知のうち、1ぐらいは暗黙無知の可能性がある。

と落書きしておく。