馬屋記ーヤギとクリの詩育日誌

つらなりのほつれ fray of sequence(27)ヴェネツィアが事実を脱いで②

強く叩いたら
強くこころを打つ、

とは限らへん。

もっとよく見てほしい、シールを剥して。バルトロメオの腐蝕した顔。そして指先。『鍵盤論』表紙の銅版画に、劣化した現実の雨が降っている。病いが背表紙にも進行して、もう人の顔じゃない。胸を強く叩いたらこころを強く打つとは限らへん。どこかで聞いたことがある。もう、うんざり、なんでも分かったような顔。病室の窓から見える庭で、追いかけていたものに、いつのまにか追いかけられていた。病んだこころ、そんなん、あかん。


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