雨にぬれながらここにいない人の名を頭のなかでなんどもくり返す遠くを見るすると湖からなにかむにょむにょしたもの腹をとおって頭にあがってきてその人の名を消していくひとつひとつぜんぶ消し終わると低い声でしかしはっきりともうやめじゃ、こんなん。と口にでるなにかのまじないのように言いつづけるそいつといっしょに雨がやむまで