馬屋記ーヤギとクリの詩育日誌

詩育日誌03.31そいつ、湖

雨にぬれながら
ここにいない人の名を
頭のなかで
なんどもくり返す
遠くを見る
すると湖からなにか
むにょむにょしたもの
腹をとおって頭に
あがってきて
その人の名を消していく
ひとつひとつ
ぜんぶ消し終わると
低い声で
しかしはっきりと
もうやめじゃ、こんなん。
と口にでる
なにかのまじないのように
言いつづける
そいつと
いっしょに
雨がやむまで


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