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馬屋記ーヤギとクリの詩育日誌

つらなりのほつれfray of sequence(13)ホタル

甘い生活。その痕跡として、

帯状に風が光るのはホタルのせいだ。

ホタルは光るのに、ヒトは光らない。しかしオリーブの種を吐き出すときだけは微光するのだが……とアンドレ・ルヴォフは教室で語った。よく覚えている。オーヴェルニュの甘い生活。その痕跡として、帯状に風が光るのはホタルのせいだ。それはカフェの床に種が落下する音をウシの脳が別れの音声として認識するからだ。そしてキッコーマン醤油がミストラルに吹かれながらルシフェラーゼを大量生産する。電気信号は脳内で明らかに発光する酸素になる。それがここにある前頭葉の窓から流出して空に昇り、成層圏のオゾンを刺激する。あの微生物学者がオリーブ種のかわりに吐いた戯言は、いまも光っている。光る風の、夏がきた。


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