馬屋記ーヤギとクリの詩育日誌

詩育日誌09.01いま世界はうなだれている②うり坊

それ、なに味?
コメぬか味。
ヤギはスープを飲むのがヘタ
ズルズル音をたてて
半分、よこせったら。
残酷な野生のええかっこーしぃ
あんた、だれ?
うり坊と呼んでくれ。

(生後三ヶ月以内のイノシシの子はうち坊と呼ばれるがうり坊がうり坊でいられる期間はとても短い)

ないようである慈しみと
満月の夜
あるようでない悲しみで
柵のそと
なってもらいたいようには
なかなか、です。

(そう言おうと思えば言えただろうがそうは言わなかったうり坊くんは)

食いものがたりねぇーよ
親もいねぇーよ
ワナにかかって死んだ
串刺しにされたリンゴには絶対手をだすなどんなに腹が減っても

(夢ではない夜明け前にトイレに行くときこの目で見た)

柿の木のしたの薄暗闇に
野生に生きるが
うり坊くんたちの
これ以上ないくらいボクトツな
信念をあつめている


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