眼のまんなかにトンネルの入り口がきているその向こう肉眼では見えない浜辺があるしめ縄がかけてある海が冷えると戸惑いが打ちあげられる足の踏み場もないカラスの群れがきた狙っている危ない、やられた。眼が破られた水風船のように海がはじけて顔という容器に溜まってきた戸惑いはまばたきで消した以来ずっと眼のまんなかに水平線の入り口がきている