
『村上善男ノート』
田中久元 編
村上善男(1933~2006)の生誕90年に、美術家としてというよりも、詩人として、あるいは「人生の先達」としての面にスポットを当てた書籍。
「表現者にはある種の不幸が必要なんです」
「恐山は一回行って見た方がいい。それも晩秋に、出来れば一生を伴にする人と」
「天から難病をいただき、ようやく私も真の芸術家に近づきつつあります」
等の122の語録に状況解説が添えられている。
詩人・橡木弘が美術家・村上善男であったことは公然の秘密であった。その詩は画家の余技をはるかに超えて評価の高いものであった。『林檎蜂起』抄と『鱈景』を掲載。解説は工藤正廣と船越素子。
「村上善男遠景」田中久元と「村上善男論《対位法的迷宮論》釘打圖の変遷とその憑依」鎌田紳爾の近親の者の評論と随想の三部構成になっている。
実は評者が初めて編集した本で、弘前読書人俱楽部へ寄贈したもの。全国の書店に並ぶのは来月7月の予定なので、ご覧になりたい方は当倶楽部までどうぞお越しください。
2023年 用美社 刊行
田中久元