NO TECHNO, NO FUTURE.

Techno CD Review Blog
他の話題も書くことにしました

Jeff Mills / The Occurrence

2011-01-13 | Dj mix
Jeff Millsの6年ぶりとなるMIX CD。コンセプトは「宇宙遊泳中に体験したアクシデント」だそうで、使っている曲は昨年リリースした、「Sleeper Wakes」の曲を中心にすべて自分の曲という徹底っぷり。日本初のVinyl-Disc仕様で、レコード面とCD面があるという限定生産品も登場と、話題だらけの作品です。

まず触れなければいけないのはVinyl-Disc仕様についてです。プレイヤーやPCでの再生に問題はないとことでしたが、うちのCDプレイヤーでは明らかにインデックスの読み込みが遅かったです。再生自体は問題がなくできており安心しましたが、やっぱり仕様として問題があるのではないかと心配になります。

また、PCの再生ではリッピング時にエラーがでるという問題がでました。自分はSONYのX-アプリを使用しているんですが、PCに積んである、DVDドライブ、CDドライブ(どちらもPLEXTOR社製)でもリッピング時にエラーがでて止まりました。結局、何度もやり直しているうちにリッピングできて事なきを得ましたが、この規格自体には問題があると思います。

CDの内容については、Jeff Millsのコンセプトがしっかりしていることもあり、個人的には「Sleeper Walks」より聴きやすく理解しやすいと思いました。Jeff Millsの曲はDJ MIXした方が生きた音になると思います。内容は淡々としたMIXでとてもスペーシー、これはコンセプト通りだと思います。MIXについてもWOMBでのCOUNTDOWNを思い出させる内容でした。やはりJeff Millsの独壇場しか表現できません。Jeff Millsは「Jeff Mills」というジャンルでもいいんじゃね?なんて思います。でも基本ダンスミュージックのコンセプトは残っているんですよね。そこがすごいと思います。

iPod等PCでリッピングする必要のある方は、通常盤の購入をおすすめします。「Sleeper Wakes」で???だった人も、これを聴けば、どのようにMIXするかがわかると思います。テクノの一つの進化の形だとは思いますが、やっぱり難解だなと思いました。

V.A. / FILTHY DUKES FABRICLIVE 48

2011-01-12 | Dj mix
FABRICLIVEの48枚目はFABRICでのレギュラーパーティを持っている3人組、FILTHY DUKESのMIX。自分は名前を知らなくて、google先生にも聞いてみたんですが、日本では知名度はいまいちらしく、紹介しているサイトが皆無でした。日本のテクノと海外のテクノの温度差をこう言うところで感じてしまいます。

MIXの内容はここのところずっと流行っているディスコものでした。ディスコといえば、2 many DJのアゲアゲなMIXをどうしても思い出してしまいますが、FILTHY DUKESはそこまでアゲアゲではなく以外としっとりです。でも、選曲を見ると、ZOMBIE NATION、APHEX TWIN、TIGA、DAFTPUNK、MR OIZOと結構かぶっているんですよね。MIXする人が変わると曲の表現もすごく変わるという典型を感じることが出来ます。もっとも、曲がかぶったりするのはライセンス契約の取りやすさもあると思いますが。

全体的にややまったりムードなディスコサウンドが聴けるMIXです。個人的にはちょっと上級者向けな気がします。海外ではこういう音が流行っているんだというチェックが出来る一枚です。

V.A. / Heartbeat presents Mixed By Francois K.

2011-01-12 | Dj mix
Heartbeat presents Mixed By Francois K. × AIR / V.A.

Heartbeatが提供するMIX CDの第2弾。大御所Francois K.の登場です。今は無きYellowでの定期的な来日PLAYが記憶にあるFrancois K.ですが、今回はAIRとのコラボレーションによるMIX CDです。前回のデリックメイが良かっただけに、とても気になるリリースです。

内容としては、Yellowで行っていたDEEP SPACE的なイメージを思い起こさせるディープでスペーシーなミニマルのMIXです。ライナーノーツを見ても知っている名前がなくてorzとても悲しかったんですが、音的にはとてもなじみのある楽曲ばかりで、たぶん、名前と紐付いていないんだろうなと思いました。

先ほどもふれましたが、YellowでのDEEP SPACEや数々のMIX CDのリリースでfrancois K.の傾向はそれなりにわかっていましたので、すごく目新しいMIXと言うわけではありませんでした。PCDJになってからテクニック面について昔の方が良かった的なことも言われることもあるようですが、これが今の音と考えるととても興味をそそられます。特にずっとじわじわ引っ張っていきながら、18曲目でガツンと盛り上げるところとかとても好きですし、テクノっていいなと感じるMIXです。

ミニマル好き、スペーシーなテクノ好きにはお勧めの、充実した内容のMIXです。ぜひお試しください。

V.A. / EXPLICIT MUSICK MARCO BAILEY EKSPOZICIJA DVE:SINDUSTRY

2011-01-11 | Dj mix
CDのまとめ買いをしたときに、思わず注文してしまった一枚。実際にものがきたときにCDの中身をみて、ジャケットに見覚えがあって買ったことをちょっと後悔。たぶん発売当時買ったんだろうなあ。引っ越しのゴタゴタでCD自体はどこにあるのか不明だったりしますが。

リリースが確か2004年だったので、まだハードミニマルがギリギリ人気があったころの作品です。BPMもそれほど早めじゃなくじっくりとかけている感じがハードミニマルの流行が終わり始めていることを感じさせます。使っているメンツがADAM BEYER,MARCO BAILEY,MISJAH,DEETRON,HARDCELL,REDHEAD,CHRIS LIEBING,UMEKなどなどそうそうたるメンツなので、今聴いてもとても楽しめます。やっぱりいいものは時代を超えるなと思います。激ヤバハードで高速回転!と言う感じとは違い、MIXの流れと曲の流れをうまく調和させている感じがいいですね。

最近は去年のPASのアルバムの影響からか、少しずつハードなものが復活しているようなので、今後の盛り上がりへの予習もかねて古き良き音源を楽しむのも一興かと思います。

V.A. / Heartbeat presents Mixed By Derrick May × AIR

2011-01-09 | Dj mix
リリース時13年ぶりとなるデリックメイの新作MIX CD。毎年AIRでプレイしていて自分も行ったことはありましたが、AIRとのコラボでのMIX CDの発売はとても興味深いです。

内容はもうデリックメイのDJプレイそのまま凝縮で、クラブの雰囲気がそのまま入っています。選曲もデリックメイ独特のハウスよりのテクノをうまくアップダウン取り入れながらつなげていくスタイルで、とてもスペーシーな雰囲気は、デトロイトテクノのスタイルをそのまま表現していると言ったところでしょうか。

クレジットを見たところ年代が書いてなかったので、との程度新譜が混ざっているのかちょっとわからなかったのですが、グレンアンダーグラウンド、ダンカーティン、ベンシムスと言った有名どころもきっちり使っていて、さすがです、ハイ。昔に比べると若干ディープな雰囲気かなとは思いますが、ディープなミックスは最近の流行でもありますし、とてもダンサブルなところは変わっていないので、とても楽しめると思います。

デリックメイ入門にも、テクノ入門にもいける一枚ではないでしょうか。