-I-
あるところに絵の好きな若者がおったそうだ、
若者はある日から世のため人のためにがんばったらしい、
がんばった甲斐があって王様になったんだと、
で、こんどは国のために自分でがんばったみたいだが、
自分が良かれと思ってやったのがうまくいかなくなって・・・
その国はいまはない。
-II-
別のあるところに新しい国が出来たそうだ、さいしょはよかったみたい。
誰もが平等で自由な新時代がくるはずだった。
が、ある日疑うことしかしらない男がその国の長になった。
そこから・・・おかしくなっていったんだ。
その国はいまはない。
-III-
大きな魚を、その体の油のみを目的に捕ったところがあった。
大きな魚を、捕まえて食べていたところもあった・・・捨てるところはないそうだ。
ある日大きな魚が減ってきて困った、知能も高いこともわかった・・・
油はもういらない。取るのをやめよう。
大きな魚を取るのは自然のためにならない・・・と。
やがて、その大きな魚を食べていたところにまでそれを強要してきた。
その大きな魚を食べる地方は少ないので・・近いうちに食べられなくなるだろう。
-IV-
ある日、ある場所で、よそからやってきた人々が・・・その場所を我が物にしようと元から住んでいた人々を追いやってしまった。
ある日、ある場所で、よそからやってきた人々が・・・その場所の生産物を我が物にしようと元から住んでいた人々をこき使った。
ある日、ある場所で、よそからやってきた人々が・・・自分たちの都合のいいようにするため元から住んでいた人々の価値観を変えていった。
ある日、ある場所で、よそからやってきた人々が・・・労働力確保のため元から住んでいた人々を連れ去ってしまった。
そして、いま・・・誰しも人として生きていけるといったことが大事だ、ということが言われているが、言っているのは、・・・・・・
-V-
ひとの悪口をいった人が、みんなから『わるいやつだ』と阻害された。
-VI-
ある人が、とてもきれいな曲を作った。が、誰も見向きもされなかった。
あるとき、誰かがその曲を聴いてみんなに言った。
『とてもいい曲』がある・・・と。
みんなが聴いた、『とてもいい曲』、感想は皆一様に「とてもいい曲だった」と。
みんなは友達にも『とてもいい曲』を薦めた、「これはとてもいい曲だよ」と。
『とてもいい曲』ってなんだろう?っと思う人には・・・
『とてもいい曲』がとてもいい曲?って疑問に思う人には・・・
『とてもいい曲』を知らないでいたって人には
みんなは、冷たかった・・・
-VII-
誰かの失敗をみんなで償う、特に理由はない。
-VIII-
みんなの代表を決めるためにみんなで誰がいいかを多数決で投票することになった。
代表になりたい人は、自分がいちばんだ、ってことのみを訴えた。
お祭り騒ぎの中代表が決まる。
みんなの代表を決めるためにみんなで誰がいいかを多数決で投票することになった。
みんなは『この人知ってる』っという理由だけで投票した。
お祭り騒ぎの中代表が決まる。
みんなの代表を決めるためにみんなで誰がいいかを多数決で投票することになった。
代表になりたい人は、『私がなったら・・・にします』と訴えた。
お祭り騒ぎの中代表が決まる。
-IX-
ある男がみんなに夢をあげるために絵を描いた。みんなが好きになってくれた。
その絵は流行した、男は似たような絵を駆逐して、似たような絵を描こうとした人を訴えた。
その絵を好きになった人が真似て描いてみた・・・男は許さなかった。
そんなことはみんなは知らなかった。
ある男がみんなから金をもらうために絵を描いた。みんなはやはり好きになってくれた。
-X-
王様がいた、このすさんだ国を立て直そうと正義感は人一倍でやる気もあった。
みんなの意見は訊こうとしなかったが、自分の意見は押し通した。
・・・王様のやったことが・・・この国を・・・
-XI-
理想と野心と夢と希望に満ち溢れてたころがあった。
いまはそんなこと考える気もない。
ただここに居る、それだけだ。
-XII-
この世界は・・・
・・もうやめよう・・・疲れたよ・・・休ませてくれないか?