DEEP ACIDなんでもかんでも日記・ヤプログ!より移行

Припятьプリピャチ@UPLINK FACTORY

 再び渋谷のアップリンクファクトリーでチェルノブイリ原発関連映画を観る。またしても大移動だ、経堂から柏へ移動、面接したらまた渋谷へ戻る。まあ電車の中でロシア語復習+宿題やってたらあっという間(てか、宿題終わらないw)。予告編から観る、この映画館、ドキュメンタリー作品ばっかりで役者が脚本に基づいて演じる作品は一本もない。今や世界中の情報、映像はインターネットを通じて観れるのに、ニュースとしての映画の価値はまだ十分にあるようだ。つまり、テレビラジオはどこかでフィルタリングされているようで信用できないし、一方インターネットは玉石混交、交通整理がされてなくてどこに何があるか分からない。映画館では優れたフィルムバイヤーが世界中を駆け回って観る価値のある作品を届けてくれる安心感がある。
 さてこの作品、プリピャチとはチェルノブイリで働いていた人々の居住エリア。現在は制限区域なのだがそれでも残って住んでいる人たちがいる。それ以外にも放射線量を計測する技師、制限区域関門で働く人など。
 いや、これはまさに今福島で起こっていることと変わらない、福島の状況はすでにチェルノブイリで経験してきたことなのだと分かる。制限区域を設けても、主役とも言うべき老夫婦のようにここで人生をまっとうしようと残る人がいる。そこは単に放射線量が高いだけでなく、社会インフラが停止し、電気も水道もガスもない世界。病気になっても電話が使えなければ救急車を呼ぶことができない。この作品では制限区域の外側に住む人たちは描かれていないが、きっとそちらも福島と同じことが起きているのだろう。つまりいわれのない差別があったり、放射能の恐怖で神経質になりノイローゼになる人たちなどなど。
 ショッキングなシーンは何もない(全くない訳ではない。チェルノブイリ事故現場が見えるような場所で防護服はおろかマスクもせずにインタビューに答える人に大丈夫か?と問いたくなる)。モノクロームの映像で淡々とプリピャチの人々のインタビューを記録している。これは貴重なデータベースだ、人類の犯した過ちを記録したデータベース。
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