さてこの作品、プリピャチとはチェルノブイリで働いていた人々の居住エリア。現在は制限区域なのだがそれでも残って住んでいる人たちがいる。それ以外にも放射線量を計測する技師、制限区域関門で働く人など。
いや、これはまさに今福島で起こっていることと変わらない、福島の状況はすでにチェルノブイリで経験してきたことなのだと分かる。制限区域を設けても、主役とも言うべき老夫婦のようにここで人生をまっとうしようと残る人がいる。そこは単に放射線量が高いだけでなく、社会インフラが停止し、電気も水道もガスもない世界。病気になっても電話が使えなければ救急車を呼ぶことができない。この作品では制限区域の外側に住む人たちは描かれていないが、きっとそちらも福島と同じことが起きているのだろう。つまりいわれのない差別があったり、放射能の恐怖で神経質になりノイローゼになる人たちなどなど。
ショッキングなシーンは何もない(全くない訳ではない。チェルノブイリ事故現場が見えるような場所で防護服はおろかマスクもせずにインタビューに答える人に大丈夫か?と問いたくなる)。モノクロームの映像で淡々とプリピャチの人々のインタビューを記録している。これは貴重なデータベースだ、人類の犯した過ちを記録したデータベース。
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