今日は,日本ホルホル。
まず,ファッション。
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【パリコレ/07春夏】ディオールの新作は日本をイメージ【ジョン・ガリアーノ】
クリスチャン・ディオール60周年とジョン・ガリアーノのチーフデザイナー就任10周年を飾る記念すべき
パリコレ’07春夏オートクチュールの発表が行われました。
テーマはズバリ”日本”。
武家社会、芸者、プレイステーションそしてマンガ文化からインスピレーションを受けたガリアーノの新作は華道・折り紙等の技巧を裁断に活かしたデザインで、モデルたちは歌舞伎”風”のメイクを施し”芸者風”アクセサリーを身に纏って登場しました。
http://www.vogue.co.uk/shows/photos/Default.aspx?showID=4202&type=details
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パリコレで日本が取り上げられるのは珍しいことではありません。数年前にもコギャルファッションを取り上げたデザイナーがいました。いろいろなデザイナーが原宿へ行くことを楽しみにしている,という話も聞きます。
ディオールのファッションはリンク先で見てください。スターウォーズみたいです。2chではあまり評判はよくありませんでした。結構おもしろいと思うのですが。
続いて食。
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【仏】フランス国際パティシエコンクールで日本人チームが優勝!!
美食の都として知られる南東部リヨン(Lyon)で開催された国際パティシエ(菓子職人)コンクールで22日、日本チームが優勝した。
ノルウェー、ロシア、韓国、米国など20か国が参加した今大会の2位はベルギー、3位はイタリアだった。
同コンテストの創設者、Gabriel Paillassonさんの「より開かれたコンテストにしたい」との意向により、昨年の優勝国フランスは参加していない。
ニュースソース
http://www.afpbb.com/article/1265399
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残念ながら,画像がありません。どんなお菓子を作ったのか,知りたいのですが。
生意気にも韓国も参加しています。しかも,賞ももらっているみたいです。ものすごく違和感がありますが,彼らもがんばってます。
この大会は,1989年に始まりました。2年おきに開催されます。日本は1991年に優勝しています。今回は16年ぶりの優勝らしいです。
世界のお菓子を食べたわけではありませんが,日本のスイーツは見た目も味の繊細さも世界一だと私は思っています。
続いて漫画。
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仏 アングレーム国際バンド・デ・シネフェスティバル公式作品に
日本漫画多数選出
1月25日から28日までフランスのアングレーム市で開催されるアングレーム国際バンド・デ・シネフェスティバル2007の表彰部門公式セレクション作品に、日本のマンガが多数選出され注目を浴びている。
アングレーム国際バンド・デ・シネフェスティバルは、フランスのバンドデシネ(フランスコミック)最大のイベントとして世界に広く知られている。
このなかで日本マンガ作品が選出されているのは、フェスティバルの公式表彰部門である。公式表彰部門は、公式セレクションとして挙げた作品リストからベストコミック賞、アングレームエッセンシャル(6作品)、ベスト新人賞、コミックヘリテッジ賞(コミックの遺産賞)の8作品を表彰する。
公式セレクションには8作品、『刑務所の前』(花輪和一)、『ギョ~うごめく不気味~』(伊藤潤二)、『脂肪という名の服を着て』(安野モモヨ)、『ジャカランダ』(しりあがり寿)、『キーチ!!』(新井英樹)、『のんのんばあとオレ』(水木しげる)、『魔女』(五十嵐大介)、『ジパング』(かわぐちかいじ)が含まれている。
アングレーム国際バンド・デ・シネフェスティバル2007
Angouleme International Comics Festival
http://www.bdangouleme.com/index.ideal?langue=en
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フランスの漫画はかなりオリジナルティがあります。大衆文化というより,アートととして捉えられているみたいですね。代表的な作家にメビウス(ジャン・ジロー)がいます。大友克洋,谷口ジロー,宮崎駿らに強い影響を与えたことで知られています。
日本の漫画も,アート(ガロ)系がひょっとすると日本よりも受け入れられているといいます。上記で言うと,花輪和一のような作家です。他では,丸尾末広。代表作「少女椿」は日本より売れているらしいです。
左から,メビウス,花輪和一,丸尾末広
アート系もいいのですが,やはり日本の漫画はみんなが読んでるものの方が日本の漫画らしいのではないでしょうか。上記のラインナップを見ると,「普通の」漫画がたくさんあります。日本の漫画はストーリーとキャラクターに強い特徴があり,絵は下手,といわれます。まあ,その通りなんですが,しかし,絵に関してはまずコマ割に強い特徴があります。それから,動き。さらに,なんといったらいいか,一こまが説明的でなく,簡潔であること。これらが合わさって読むスピードがどんどん加速していくようなものになるのが日本の漫画です(勿論,そうじゃないのもある)。
だから,絵としては上手でも,漫画としては下手,ということがおこるわけです。いい例が井上雄彦。「スラムダンク」です。絵は結構上手だと思いますが,彼の絵には動きがありません。静止画像のように見えるのです。それを強く感じたのが,「宮本武蔵」。あの絵では人は斬れません。手だけで刀を振り回しています(ちなみに私は剣道の有段者です)。
偶然ですが,上記の3つの記事はすべてフランス発です。去年もジャパンエキスポという日本の大衆文化を紹介するイベントを行って,5万人以上の来場者を呼び込んでいました。ジャポニズムの中心地でもありましたし,日本とフランスは感性に共通するものがあるようですね。多分,それは繊細さ,それと暗さでしょうか。