ニコの冒険は宙へと続く。~第2場~

目指せ!観劇三昧!!!

5/18 千秋楽を少し振り返ってみる~その2。

2009-05-20 19:40:36 | 観劇
楽の客席。
実感があるような、ないような。
まだ東宝があるじゃんていう気持ちと本拠地でのラストステージを目に焼き付けておかなければっていう気持ちと。
いろいろ思いながら、最後の幕が上がりました。



【薔薇に降る雨】

口上。
泣きながら団歌を歌う95期生を見て、早速涙モードに。
同期全員揃うのは、これが最後ですもんね。
いろんな思いがあるんでしょう。
つられてこっちも涙です。

お芝居はみんなの気持ちがいつもに増して強く入ってるのが分かりました。
ジャスティンとイヴェットの感情のぶつかり合いはすごい迫力でしたよ。
あとななっぺのバウンディングも激しくなってた(笑)。
ジャスティンに迫られたエストールの頬には、涙が伝ってました。


オーランジュ男爵はアドリブも何回か。

まずはジャスティンとふたりで(いちゃいちゃしながら)歌う場面。
いつものようにデスクにゴロンとなったジャスティンに、顔を2段階で近づけるオーランジュ男爵ですが、この2回目の顔の近づけ方がジャスティンの顔のギリギリまでグイっと。
超至近距離まで来たことにちょっと驚きながらも、嬉しそうなジャスティン。
椅子に座りなおして髪を撫で付けたときも、いつもより笑顔が大きめでした。
2人は本当にいいコンビになりましたよね。
公演を重ねるたび、その関係が濃くなっていってる気がしてたので、この早い解散はとっても残念です・・・。

次はらしいの多い報告書を読み上げるあすとの場面。
ここはあすがセリフを変えてくるかなーと思ったんですけど、そこはいつも通りに「がんばって!」
そのときオーランジュ男爵のリアクションはいつもなら苦笑いしていくんですが、あすの方を指差しながら「君もがんばれ!」と。
客席からは拍手が起きてました。
本当に何気ない一言なんですけど、あすは今回で退団なので、心憎いアドリブだなーとニヤリ。
まゆさんてさりげなくこういうことができる人ですよね。

最後にもうひとつ。
夜会で公爵夫人の手を取ってとダンスをする場面。
ピンクの薔薇をサッと出したオーランジュ男爵でした。
ただ、どうやって出したかは見てないんです。
拍手が起こって、それから見たらもう出してた。
ここはいつも、奥で視線を絡み合わせてるジャスティンとイヴェットをオペラでガン見してるので、この日もそっちばかりに目がいってまして。
もし拍手が起こらなかったら出したことすら、気づかなかったかもしれません。

ちなみに。
デュエットダンスが終わった後、イヴェットの手とジャスティンの手はだんだんと離れていくんですが、その手の残り方がすごく長くなってるなーと思って。
離れてもなお、離れがたそうに宙をさまよう2人の手が切なくて、やるせないのです。
最初の頃はどうだったかなー。
何回も見てるのに、記憶力のないダメダメな私。
DVDで確認してみることにするかな。




幕間。
千秋楽はショーが終わり次第、そのままサヨナラショー~退団者挨拶になるのでかなりの長丁場。
トイレの行列はいつにも増してすごいことになっていました。
客席では「ペンライトの準備をお願いします」のタニオカさん会の方の声に呼応するかのように、ビニールをガサガサする音が響きます。
こんな風に言ってくれても、ショーが始まってからガサガサしてる人ってひとりふたり必ずいるんですよね。不思議と。

まだまだざわついてる客席、そこにタニオカさんの最後の開演アナウンスが響きました。
ムラでの最後のショーが始まります。





【Amourそれは…】

退団者の胸の花を見たら泣いてしまうだろうなと思ってたんですが、プロローグではそんな気配はまだありませんでした。
てか、この場面はデフォルトで花仕様ですからね。
付けてたとしても、それが楽だけなのかいつもどおりなのか、分からなかったかも。

というわけで、見つめ合いながら大階段を降りてくるタニウメを心おきなくガン見。
ここ、いつもウメちゃんは全然足元を見ないんですよね。
もう体に染み付いてるのかな。
慣れてるとはいえ、恐くないことはないだろうに。


フロリダの風。
掛け声がものすごいことになっていました。
しかも2階席だったので、奥の方までよく見えます。
この場面のタニオカさんは、これでもかというくらいウィンクの嵐。
キザリにキザってキザりきって、ノリノリで歌って踊っていきました。
ラストのキメも大きくバチリ☆と。
すっごく楽しそうだったなー。


ラモーナ。
そろそろ退団者の胸にお花が付くころかなぁと思って観ていたところ。
胸にキレイな花を付けたまちゃみの登場に客席からは大きな拍手が起きました。
そして同じくワッカのウメちゃん、ななっぺのときも。

最後に、大きな拍手に迎えられて、タニオカさんセリ上がり。
白い燕尾の胸元に映える真っ赤な薔薇。
もう涙が止まりませんでした。
本当にキレイで、笑顔がキラキラしてて。
宝塚の男役といえばやっぱり黒燕尾なんでしょうが、この白燕尾の美しさはまるで魔法のようで。
どこの夢の世界からやって来たんだと。
どこの王子かと。
リアルにこんなことを考えている自分の痛さにも気づかないくらい、その世界に夢中になってました。

銀橋に出てきたタニオカさんの目からは、今にも涙がこぼれてきそうに見えましたね。


夢アモール。
言わずもがな号泣です。
もうみんなの笑顔がヤバイ。温かすぎる。
オペラがもう使い物にならないくらい泣きました。


ロケット。
再び95期生、本当に最後の全員集合。
泣きながら足をあげる初舞台生たちにもらい泣き。
しかも、最後の掛け声のあといつものように拍手が起きたんですけど、途中でその拍手がさらにバーっと大きくなっていったんです。
それを聞いて、更に泣いてしまいました。
宝塚は温かくていいところだなーと思って。
こうやって95年続いてきたんだなーと思って。

ここまで来ると、もう何が来ても泣ける状態でした(笑)。
常時、泣きスタンバイ(笑)。


タニオカさん銀橋。
もう泣きつかれて頭が痛いくらいになってたので、冷静に見るように努めてみる。
オペラが曇らないように、涙で視界が滲まないように。
泣くまい、泣くまいと、タニオカさんの歌声に集中。
優しくて温かくて素直な歌声が、心にじんわりと染みていきました。
どんな完璧な歌より、私には宝物のように聴こえます。


本舞台でウメちゃんと合流。
ギリギリで止まってた涙がもう我慢できなくなってくる。
ずっと観ていたかったです。
このままウメちゃんが捌けなければいいのにと。
何回も観てて振りは分かってるのに、ずっと終わらなければいいと思ってた。


大階段。
大きく見えるタニオカさんの後姿に涙が復活。
もうみんなかっこいい。
かっこよすぎて、涙が止まらなくて困る。


パレードではそれぞれ退団者に大きな拍手。
タニオカさんが大きな羽根をバサバサッとする動きもを見逃したらいけないような気がして、集中して観てました。
私が勝手に思い入れてるせいか、いつもより大きく力強く跳ね上げていたように見えて。


サヨナラ仕立てなショーではないけれど、そんな演出がなくても退団者を送り出す温かい組子の気持ちが見えてくるようで。
卒業していくみんなの笑顔がとにかく眩しくて。
私にとっては、ものすごくスペシャルなショーでした。
初舞台生の場面がなくなって東宝ではどう変わるんでしょうね。

まだ楽しみは続きます。



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4 コメント

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ライター推薦 (かずんど)
2009-05-20 23:32:06
NICOさん!いつでもライターになれます(断言)
読んでるだけでもらい泣きっていうか、こっちも涙スタンバイにどうしてもなっちゃう。何時もながらだけど、すごい説得力がありますよ!

見つめ合いながらの大階段降り!MY初日にびっくりしたのを思い出しました。もう意地でも見ないぞ!って感じの二人。
恐い恐い、、、と心配でしたがやっぱり進化してるんですね。

とにかく自分が「なぜに惚れたのか」を納得の立ち姿。
なんて美しいんでしょう、そこいら辺の人にも見せびらかしたくなってきます。

ラントム君の笑顔、みっちゃんの悲しそうな笑顔、まさこの無理に作ったなんでもない風の様子。ニュースの画像からも宙っこ達の愛がはっきり見えます。

みっちゃんはアドリブ、なかったんですか?
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かずんどさんへ。 (NICO)
2009-05-21 03:44:40
どうもです、かずんどさん。
いつもそんなに言って頂いてありがとうございます。

でもそんなふうにかずんどさんが感じてくださってるのは、私のあるかどうかわからない文才なんかではなく、私たちが同じ気持ちを共有してるせいだと思います。
タニオカさんや宙組子に向かってる愛が同じ温度だからじゃないかと。
(って、クサいこと書いてて、我ながら恥ずかしいですが・・・)
東宝でさらなる進化を遂げるであろう、今回の公演がとっても楽しみです。

みっちゃんのアドリブはなかったような気がしますね・・・。
祝杯の歌のときの動きはキレキレでしたけど。
正塚先生のお芝居にアドリブを入れるのは、みっちゃんでも難しいのかもしれないですね。
返信する
ライター認定!!(^0^) (ジュピター)
2009-05-21 11:09:00
NICOさん。プライベートでも超、超、タイト!なタイムスケジュールだったでしょうに、無事元気に観劇されて良かったです。詳細な報告を早速アップして下さって有難うございます。かずんど様のおっしゃるとおり、NICOさんはライターです!宙アムールいっぱいの。。

「どんな完璧な歌より私には宝物」・・NICOさんのこの言葉に心を射抜かれましたね。。
(余談:いわゆる「完璧な大物」歌うたいの人に【「ウマいだろう、聴き惚れるだろう」メッセージ】を受け取る時、気がよどむんです・・)

前楽のサヨナラショーはオケ演奏のナナメ上をいく王子のお歌(^^)に、佐々田センセイのタクトもエライことになったりしてました(笑)が、それゆえに大和悠河の中の人が心底いとおしかった!!鼓動がはやっている。(生き急がないで!)組を背負った華奢な身体が肩で息をしている。袖に入ったとたん支えられて酸素吸入してる・と直感。(あくまで私の勝手な《カン》です)なのに舞台に出た瞬間からあの発光力を放つ人。。大きな瞳からきれいな水が河になって頬を伝うのを見たとき。この場に立ち会えた喜びでいっぱいになりました。

まだ夢から覚めたくない。ヤマト熱に浮からせていたい。NICOさん、私に麻酔を打って下さいね。痛ければイタイほど効果テキメンです(^口^)

演じる人。観る人。次の東京へたくさんの願いをこめて ちっぽけな私の祈りでも、念が届きますように・・。


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ジュピターさんへ。 (NICO)
2009-05-21 23:17:34
どうもです、ジュピターさん。
優しいお言葉、ありがとうございます。
主観ばかりでたいしたことは書けませんが、宙へのアムールだけはあるつもりです。
そして、同じ気持ちを共有してくださっているジュピーターさんのような方がいるから、こうして心おきなく愛を叫ぶことができています。

本当にもうカウントダウンが始まりますね。
熱に浮かれて、まっしぐらに彼女の背中を追いかけていきましょう。
きっとジュピターさんには、もうしっかり麻酔が効いてると思いますよ。
タニオカさんからの一刺しが強烈に効いてるはずですから。
ちょっとやそっとじゃ、あのキラキラ効果は醒めません(笑)。

ジュピターさんの祈りもきっと届きます。
どんなにちっぽけな祈りでも、そういうみんなの想いがあるからこそ、大和悠河は最後まで全力で走り続けられるのだと思いますから。
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