こすた みあ Diary

旅の思い出、日々の記憶・・・

サンス・エ・サブール

2005-12-24 | Gourmet
Dec.24.2005
X'mas Dinner at Sens & Saveurs


 
 フィリッパの歌声にすっかり浄化された後は、満員御礼のミレナリオ

 逆流しつつ丸の内仲通でショッピング。( 誘導の方は「ミレナリオは
 一方通行です」と連呼していましたが、それでは買い物ができないじゃない !!
 と逆流に挑戦。アーチの下こそくぐれませんが、ちゃんとショップ用の歩道は
 通行用に確保されていました。 )


ひととおりブラブラとショッピングを楽しんだ後は、1月前から予約を入れていた
丸ビル35Fのミシュラン三ツ星提携フレンチレストラン サンス・エ・サブール
へ。
通されたお部屋は皇居サイドのカップルシート ?! 窓際に並んでシッティングする
スタイル。確かに予約時に「窓際で」とリクエストを入れました。しかし、これって
繁忙期用に苦し紛れに作られたシートでは ?! 「ここって普段はメインダイニング
ではなくて個室か何かですか?」とちょっと嫌味を言ってみたのだが、さすがサービス
百戦錬磨のメートルは「はい。あちらの間仕切りを使用して個室としてもご利用頂け
ますが、ご予約頂かない限りはダイニングとして利用しております。」とこちらの嫌味を
無難にスルー。付いてくださったメートルの方が少しでも感じが悪かったらすぐに
ダイニングを変えてもらうようリクエストをするつもりだったが、幸か不幸か、とても
感じのいい方。そのままのテーブルでお食事を開始することに。

繊細かつ奥深い洗練されたお味の一皿一皿。それぞれのポーションは比較的少なめ。
途中、量の少なさに危機を感じた夫が猛烈にバゲットをたいらげはじめる。
あぁ、エシレバターがなくなっちゃったけど、高いからおかわりなんて無理よね・・・。
そう思うやいなやもの凄いスピードで「あ、新しいバターをすぐにお持ち致しますね」
と再度エシレバター様が出現。きっと、バターのおかわりチャージ取られてる・・・。
後にレシートをチェックする貧乏性な私の心配は稀有に終わりおかわりノーチャージ !!
皆さん、サンス・エ・サブールでは思う存分エシレ・バターを塗りたくってバゲットを頂き
ましょう (笑) 仕上げのフロマージュは魅惑の芳香を放つワゴンからチョイス。
山羊好きの私は山羊3種類を食べ比べ。一方、ブルーチーズ好きの夫は、ブルーチーズ
2種類食べ比べ。ワタクシ的には、やはりロックフォールに軍配が上がる。
さすがにフロマージュまで頂くとお腹もすっかり満足した模様。抹茶のムースとショコラの
クレームで仕上げたサンス・エ・サブールスタイルのブッシュ・ド・ノエルを頂き優雅な
ディナータイムは終わりを告げる。

クリスマスって人間観察もとても楽しい。ディナーを楽しむカップル達は男性はジャケットを
ビシっと着込み、女性も巻き髪に軽やかに裾が揺れるスカートでばっちりおめかし。
夫と「ほら、あすこのカップルは気合の入り具合が違うね~。今夜はプロポーズか ?! 」
などとエシレバター様を奪い合いながら勝手な妄想を膨らませて盛り上がりつつ
楽しくお食事を終える。結婚○周年目の夫婦なんてこんなものですね ?!

 
 サンス・エ・サブール。お食事は勿論のこと、ロケーション、
 コストパフォーマンスもなかなか素晴らしく、(ってエシレバターの
 おかわりがタダだっただけ?!)ハレの日に利用したいレストランリストに
 名前を書き連ねることに。



ただ・・・読み返してみて気が付いてしまいました。ワタクシ、クリスマスには、ただ単に
エシレバター
様を購入してお家でバゲットを食べていればそれで十分幸せな人なのかも ?!
夫はクリスマスなのにケンタッキーのパーティーバーレルが食べられなかったって本気で
悔しそうにしていたし・・・。ちょっと頑張ってロックフォールの パピヨン
でも添えてあげましょう。
来年からは1人3500円で済みそうです ?!

フィリッパ・ジョルダーノ

2005-12-24 | Preciuos
 Buon Natale フィリッパ・ジョルダーノ
 
ミレニアムの歌姫が東京でクリスマスイヴにコンサート。
東京ってなんてエキサイティングな都市なんでしょう !!
今年のクリスマス、いまいち惹かれるコンサートがないな~と悩んでいた矢先に
突然ふって沸いた来日情報に狂喜してチケットゲット。
ゲスト出演も含めると5回目の彼女のコンサートへと足を運ぶ。

東京国際フォーラムCホール。ホールを包んでいたライティングがゆっくりと落ち、
ハプスブルグ家のお姫様のような衣装を身に纏ったフィリッパが夢のようにステージに登場。
作曲家が異なる数々のアヴェ・マリアをドラマティックな歌声でしっとりと聴かせてくれる。
中でもシューベルトのアヴェ・マリアは、先日他界した1人のシンガーへと捧げられた。
「天使になって歌っていることでしょう。ミナコ・ホンダに捧げます。」と。
神の御子は今宵しも などの賛美歌ほか、次々と披露されるクリスマスの名曲たちに
うっとり聞き入っていると、突然おきゃんなフィリッパのMCが炸裂。日本の少子化問題を
どこかの情報で入手したらしく、アモーレ・カンターレのお国からやって来たミレニアムの
歌姫は「このロマンティックな夜に可愛いジャパニーズキッズをたくさん作ってくださいね。
私のお届けする歌がムード作りの手助けになるといいわね。」そう言って嬉しそうに笑った。
小子化問題対策の猪口大臣が聞いていたら感謝状もののMCだ ?!

コーヒー片手に点されたミレナリオをロビーから眺める贅沢なインターバルを挟んで
第2部へ。真っ白な帽子にボアのついた可憐なドレスで雪の妖精のようなフィリッパが
登場。吹雪のような演出音の中、ささやくような歌声のサイレント・ナイト。
そこはヨーロッパのどこかの田舎街、クリスマスイブの夜に疲れきった身体を引きずって
吹雪の中を彷徨い歩くパトラッシュとネロのようなワタクシ。「パトラッシュ、僕もう疲れたよ」
そう言った瞬間に神様が自分だけの為に天国から届けてくれた天使のささやく歌声を
聴いているような、なんだかもの凄く浄化された贅沢な気分に。( 私の感受性、間違った
方向に進んでます ?! )

真っ白な雪がステージに舞い落ちるなか ホワイトクリスマス や Have Yourself a
Merry Little Christmas を艶やかに歌い上げた彼女は曲が終わると同時に
「あ~ドレスがずれ落ちていく。これ以上もう歌えないわ。メリークリスマス !!」
ケラケラと笑い声をたてながら楽屋に走って行った。ステージ上にまでフィリッパが
バックステージで笑っている高らかな笑い声が聞こえてくる。本当におきゃんなのね
フィリッパは。最後はピンク色のドレスにロンググローブ姿で登場。
J-WAVE で2005年のクリスマスソングとしてプッシュされている When I come back home
を披露。やっぱりこの季節に故郷イタリアを離れているのは寂しいのではないかしら?
たっぷりと情感を込めて歌い上げた。六本木ヒルズ内のわずか徒歩3分の移動も
リムジンを利用するというスーパーセレブリティは、アンコールで客席から届いた
ブーケを片手にノルマの 清らかな女神 を歌い、サインや握手に陽気に答えながら
「来年またお会いしましょう。Grazie ! Ciao ! 」とステージから去っていった。

私が条件反射的に落涙してしまうフィリッパ独特の低音のトップボリュームにあまり入ら
なかったことと、時々歪むホールの音響が残念だったけれど、それでもとても贅沢な
クリスマスコンサート。フィリッパ、この特別な夜に日本でコンサートを開いてくれて
どうもありがとう。ドラマティックな歌声に祝福されてとても贅沢なイヴを過ごすことが
できました。