Being on the Road ~僕たちは旅の中で生きている~

日常の中にも旅があり、旅の中にも日常がある。僕たちは、いつも旅の途上。

美麗的日本和我 (美しい日本と僕)/彩の国散策物語 第7回

2022-10-30 17:13:06 | 旅行

2022年の記録

天気の良い休日、ワラビスタンを徒歩で散策した時の記録。

 

 

日本の古い街では、どこでも見かける白壁の蔵が、ワラビスタンにもある。

 

 

ワラビスタンは、クルド人が多くすむことからついた埼玉県蕨市の俗称。隣接する川口市を含めJR蕨駅周辺は、クルド人集住エリア、中国人集住エリアに旧中仙道蕨宿に続く昭和的商店街がある。

 

 

三学院は、絵に描いたように美しく整備された寺院で、京都の新義真言宗智山派総本山智積院(ちしゃくいん)の末寺で、金亀山極楽寺(こんきさんごくらくじ)三学院が正式名称である。

極楽殿というセレモニーホールや霊園・墓地を経営している。行き届いた境内整備の財源となっていると僕は推測している。

 

 

三学院から数分、西に歩くと、旧中仙道蕨宿。みやげ物屋が軒を連ねる観光地にはなっていないが、杉板外壁の木造家屋が軒を連ねる。

 

 

旧中仙道蕨宿にある蕨市立歴史民俗資料館分館は、明治時代に織物の買継商宅である。建物は、木造平屋寄棟造り。旧中山道に面した店舗の部分は、明治20年(1887)に建てられたものだ。

関東の典型的な間取りや敷地内の配置なのかもしれないが、千葉県白子町の祖父宅とそっくりなのだ。小学生の頃の思い出が自然と湧いてくる。

 

 

蕨駅西口商店街は、旧中仙道からJR蕨駅へと繋がる。銭湯、作業用衣料品店、和菓子屋、レコード屋・・・・すべてが昭和のまま止まっている。

 

 

クルド人御用達の理容室。クルド語の「マスク着用」の表記。

クルド人集住エリアと聞くと、治安を心配されるが、全くの誤解。多くのクルド人は、“仮放免”の身なので、何かのトラブルを起こせば、即収監、強制送還が待っているので、治安を悪くするようなことはしない。ただ、“仮放免”の非人権的な処遇は、早期に解消して欲しい。僕は、日本の恥部だと思っている。

 

 

中国人集住エリアには、“ガチ中華”も何軒か存在する。完全に在日中国人相手の店である。店頭の写真には、日本語は皆無、すべて簡体字の中国語。このエリアでは、日本語ができなくても日常生活に不自由しない。しかし、住人の多くは、日本企業に勤務するホワイトカラーとその家族。子弟も日本の学校に通い、教育熱心な両親も多く、中国人同士は、中国語で会話するが、日本語も流暢に話す。中国人特有の孫の世話をするために来日した祖父母には、日本語の苦手な人もいるようだが。

 

 

【メモ】

10月23日、中国の今後の5年間の政権体制が発表された。(結果は、皆さんのご存知の通り)

はちみつの好きなプーさんが、神格化したと言っても過言ではないだろう。

誤解を恐れずに書くと、今の中国にとって、共産党一党独裁は、悪い選択ではないと思う。仮に日本のように選挙権が与えられ、野党が生まれれば、国家分裂か、多くの途上国のように選挙で独裁者が生まれるだけだ。かつての共産党は、一党独裁といっても団派(共産主義青年団出身者)があり、上海閥があり、太子党(革命第一世代の子息)があり、相互の牽制で、バランスがとられていたので、極端な方向に突っ走ることはなかった。

 

話は、変わるようで、変わらないのだが、かつてイスラームの師に「イスラームは、なぜ、豚肉食を禁止しているのか?」と質問した。「日本人も江戸時代は、豚肉どころか、四つ足の生き物の肉食を禁止していたよね。でも、今は、牛、豚、羊、馬・・・・と、何でも食べる。なぜ? 四つ足の肉食を禁止したのは、将軍様、つまり人間だ。人間の決めたことは、人間が修正できる。しかし、「豚肉を食べてはいけない」と言ったのは、イスラームの神様だよ。神様の言葉を人間が修正することはできない。だから、今でも豚肉食は、禁止なのです。」

 

神格化した為政者は、誰にも止められなくなる。とても、危険なことなのだ。

朝令暮改で発言を翻した岸田首相は、野党も正しいと考える方に翻したのに朝令暮改だと批判されていた。同窓の先輩だからと、肩入れする訳ではないが、あそこまで、発言を翻す首相は、それは、それで、凄いと思うのだけど・・・・・。ゼロコロナ政策をやめられないプーさんも、少しは見習って欲しいものだ。

 

話は戻って全人代でのプーさんの「台湾への武力行使の権利を放棄しない」発言。「台湾は中国の一部」がプーさん思想の核心なので、合理的な判断の入る余地はないので危険だ。

 

蛇足ながら、中国の日本本土への武力侵攻はない、逆に沖縄、奄美はヤバイ。なぜなら、沖縄、奄美は、中国国恥地図にあるように中華民族“固有”の領土だからだ。日本本土は、武力侵攻のリスクを負ってまで、領土にしたい魅力のある土地ではない。武器を使わなくても、カネを使えば、合法的に買うことができるのである。

 

欧米と日本により喪失したとされる“固有”の領土を取り返すことは、「中華民族の偉大なる復興」そのものである。そこに経済合理性はなく、“べき論”で、どこまでも突き進んでしまう。だからプーさんの神格化は、危険なのだ。

 

「中華民族の偉大なる復興」を理解できない日本人は、少なくないだろう。しかし、北方領土返還を叫び続ける日本も水産資源が欲しいから返還を望むのではなく、北方四島が、まさに日本“固有”の領土だと考えるからだが、その発想を諸外国は理解できないのである。

 

プーさんもバカじゃないので、ウクライナ侵攻を注視している。世界が武力による現状変更を許すようならば、迷うことなくGOかもしれない。そのためにもロシアのウクライナ侵攻を許してはならないのである。

 

 

旅は続く