2022年の記録
伊勢屋旅館に飾られていたひな人形。
ワクチン接種券が自宅に届き、2ヶ月ぶりにコッソリ帰宅、天気が良かったので、真壁、益子とドライブしたときの記録。
ほんとうだったら、桜川市真壁町の店舗と住宅160軒ほどに雛人形が飾られるのだが、残念ながら昨年に続き、今年もひな祭り開催中止となってしまった。弊ブログで紹介した2020年以来開催されていないことになる。元々、人影も疎らな街がさらにコロナ禍で寂れてしまったようで悲しくなった。
江戸末期から昭和前期にかけて伝統的な造りの建築物が多い真壁には、谷口家住宅、橋本旅館、伊勢屋旅館、鈴木醸造、村井醸造、西岡家住宅、潮田家住宅、旧真壁郵便局、川島書店、小田部鋳造、西岡本店など102棟もの登録有形文化財があり、密集度では日本一の「文化財タウン」となっていて、国の重要伝統的建造物群保存地区にも選定されている。しかも、観光化されていないためほとんどの建物が実際の生活や商売に使われているのも素晴らしい。
2020年に訪問した旅人カフェは、開店休業状態。帰宅する途中、益子のカフェでランチにした。
【メモ】
西側諸国のロシアに対する経済制裁が、効きつつある。しかし、効いた相手は、ロシア政府ではなく、ロシア国民である。戦争の被害者は、いつも弱い立場の国民だ。
マクドナルドやスターバックスのロシア店の閉店の一番の被害者は、ロシア民間のフランチャイズのオーナーだと思う。本国のマクドナルドやスターバックスは、ロイヤリティ喪失と営業継続によるイメージダウンを天秤に掛けた結果なのかもしれない。冷徹な判断かもしれないが、ビジネスとは、そんなものだ。
一方、継続、休店と迷走したユニクロ(ファーストリテイリング)の対応は、ちょっと残念だ。僕の友人に柳井さんのブレーンがいるのだが、彼曰く、「ユニクロは、宗教みたいなものですよ。従業員も取引先も、理念の『服を変え、常識を変え、世界を変えていく』を共有できるか、否かがスタートだよ。」 確かにユニクロの生産委託先になるためには、安価な見積を提示するだけでは、取引を始められず、理念に対する理解を評価される。だからこそ、マクドナルドやスターバックスとは、一線を画した「独立自尊の商人」の精神を貫いて欲しかった。
閑話休題、経済制裁が国民生活に効いてくれば、国民内から反戦運動発生、政府もそれを無視できなくなる、というのは、自由な西側の論理かもしれない。厳しい情報統制と強い公権力の国では、西側の経済制裁だけが国民に届き、「なぜ、そうなったのか?」の「なぜ」は消失して、西側への憎悪だけが生まれることが杞憂であることを祈るばかりだ。
ウクライナ国民の苦難に比べたら、我々日本の物価高騰の苦難など、とるに足らないものかもしれない。日々進行する円安に、ため息をつく僕に上司が、ぽつりと言った。
「日本に生まれたことは、十分すぎるほどの幸運だよ。俺は生まれた時にすべての運を使い果たしたのかもしれないな。(笑)」
旅は続く