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柊のつぶやき

2011年05月25日 | onoのつぶやき
危 機 管 理

 孤立した部隊の救出作戦会議であるにもかかわらず、救出についての具体策の論議を棚に上げし、友軍が孤立するに至ったあれこれを追及して時間を無駄にしている。
 そのような印象を受けた国会における「誰が福島第一原発の海水注入の中止命令を発したか」をめぐっての復興特別委員会の雰囲気である。
 地震・津波・原発事故と放射能汚染によって多くの被災者が塗炭の苦しみの中で、戦い続けているそのさなかの、それも与野党党首のやり取りである。
 今、政治に求められているのは、被災者たちの生活基盤や雇用の確保がいかに迅速に政策の具現化で確実に前進するか、それが最大の命題であり、誰もがそれを否定できまい。
 党派を超えて、国難とも言えるこの難関を乗り越えるための知恵を集めてもらいたいものである。
 しかし、彼らの論議の過程で、見落としてならないことが一つある。
それは首相の言葉に見られる「注水のときも止めるときも、直接報告があがっていなかった。止めろとか止めるなと言うはずがない」のくだりである。
 わが国では国策により、原子力によるエネルギー政策が半世紀も前から導入され、原発の開発が進められたのは周知の事実であり、そのためには原発のリスク管理を含めて、政府が全面的に原発の安全性を担保しなくてはならない責務があると考えるのであるが。
「海水の注入を知らなかった」
 とする首相の言葉にはただただ慄然とするばかりで驚きを禁じえない。
 燃料棒の溶解を防ぐために炉心の冷却は不可欠であり、中学生でもこの理屈は理解できるのであるが、国家の危機管理の最高責任者があずかり知らぬ状況下で事故を起こした原発の処理が行われていたと言うのである。
 この国の危機管理はいったいどうなっているのであろうか。
 今日の朝日新聞の記事によれば、またまた、驚くべき事実が記載されている。
 再臨界の可能性について、原子力安全委員長の斑目春樹氏が「ゼロではない」は「ゼロ」の意味と国会で答弁したとか。まさに斑模様の答弁ではある。
「ゼロではない」イコール「ゼロ」とは小学生がどう判断するのかたずねてみたい。
わが国の危機管理がこの程度の人物の手にゆだねられていることへの恐怖感で今夜も眠れそうにない。
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