daddy-kのいきあたりばったりⅡ

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木のプロペラ、石の七輪、アスパラガスウィスキー

2022-09-23 | 札幌街ブラ

明治18年に北海道に置かれた第七師団とは、私には遠い昔の話でしたが、最近になり日露戦争の時代にそこで活躍し、「不死身の杉本」と呼ばれた男がいたと知り…

とはコミック「ゴールデン・カムイ」の世界の話ですが、月寒に入った屯田兵が第七師団としてこの地に置かれ、後に師団が旭川に移るとこの場所に北部軍司令官官邸が建てられて、今は「つきさっぷ資料館」になっていると言うのは実際の話。

資料館は誰でも無料で入館できるのですが、開いているのが水曜と土曜のみで冬季は休館と、そこはスタッフさんがボランティア(多分)でやっている様なので、秋晴れの水曜日、その事に感謝しながら見せていただきました。

 

一階は昔の農業・林業関係の展示室で、軍馬用の蹄鉄が、前足と後足の形状が違いしかも夏用と冬用があるのを初めて知り、家にも馬がいたのに…と恥じていますが。

石材加工道具、農機具の展示や、紫花豆・燕麦・大麦・亜麻などの、当時作っていた農作物のサンプルも展示され、大変だっただろう当時の生活が偲ばれます。

 

二階の2号展示室は旧軍隊に関する展示で、階段には出征兵士を送り出す幟があり

ここで興味がわいたのが、日本楽器製造=今のヤマハが作っていた木製のプロペラ。

陸軍甲式四型戦闘機の物で、全長2500㎜重量10㎏の案内が掛けられ、金属不足の苦肉の策として、木を圧着し一本ずつ削り出したのだと思いますがすごい加工技術。でも、ピアノを作る平和な産業が、軍需産業を余儀なくされるなどと言う時代、二度とあってはならないと言うのは、皆さん同じ思いでしょうけれど。

4号展示室は民具の展示となっていて、懐かしい蓄音機やラジオ、ダルマ型の石炭ストーブも。私の小学校時代の暖房はこれで、石炭を運ぶ係、炭ガラを捨てに行く係などの当番があったっけ。アルマイトの弁当箱を載せて温めたりもしたなぁ…と。

初めて見たのが札幌軟石の七輪(右下)で、他では見た事が無かったのは、加工が面倒であまり普及しなかったのかな?とも想像するのですが、札幌軟石のファンとしては、ともかく珍しいものを見せてもらいましたと感謝。

左は「どん」の器械。ポップコーン等を作り、取り出す時に大きな音がするので「どん」

中は「おやき」の道具で、一般的には「今川焼」と呼ぶのでしょうか?北海道ではこれを「おやき」というので、長野に行った折り食べた野菜の「おやき」は新鮮でした。

酒類を見るとつい足が止まる私ですが、左は何と「アスパラガス ウィスキー」と!

これはアスパラガス生産で有名なクレドール興産が洋酒会社を設立し、親会社にちなみ名付けたそうで、アスパラガスのリキュールなどでは無いと知り一安心(?)

ゆくゆくは地場のトウモロコシを使いコーン・ウィスキーを…と言う構想だったそうですが、結局よそから買ったモルトをブレンドし、昭和34年頃から10年ほどで姿を消したそうですが、う~ん年代物!飲んでみたいものです。

 

最後に館外の農機具置場で発動機をみているとトンボが。札幌はすっかり秋です。

 

【2022/09/25追記】

前々回「りんごの歌が聞こえる」で、平岸の資料館にも触れましたが、平岸と月寒に共通する言葉が「アンパン道路」。 別ブログでその事について書いてみましたので宜しければこちらもご覧ください ⇒ 札幌のあんパン「月寒あんぱん」



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