daddy-kのいきあたりばったりⅡ

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歌姫 アーマ・トーマス

2024-05-16 | 音楽つれづれ

ニューオーリンズの歌姫として知られるアーマ・トーマスは、ソウル・ミュージックのファン以外には馴染みが無いかも知れませんが、私は「イッツ・レイニン」や「ブレイク・アウエイ」、「ルーラー・オブ・マイ・ハート」など、好きな曲が結構あります。※ オーティス・レディングにより「ペイン・イン・マイ・ハート」に改作されヒットしたのは有名ですが。

今日5月16日は、彼女の最大のヒットとなった「ウィッシュ・サムワン・ウッド・ケア」が、ビルボードで17位となった日… 1964年の事ですから今から60年も前の話ですが。

彼女を知ったきっかけは、多分ソウル評論家の桜井ユタカさんからだった気がするのですが、ローリング・ストーンズがカバーした「タイム・イズ・オン・マイ・マインド」からだったかも知れません。これは彼女が 「ウィッシュ・サムワン~」 の次のシングルで発売した曲。残念ながらヒットにはならなかったようですが、ストーンズ盤はビルボードの6位に。

彼女はこのカバーを嫌った様で、「あの録音が私と似ているなんて言えない(中略) 私はこの曲を歌わなくなったわ、本当にこの曲が好きで私の心と魂が入った曲だったのに(中略) イギリス人のバンドはあの頃の流りに乗って出来は関係なく…」と、かなりおかんむりの様子でした。ま、この曲に着目したストーンズはすごいなとは思いますが。※ウェイン・ジャクソン:著/かまち潤:訳 ただ一曲のスーパーヒット(音楽之友社)より。

確かに、彼女のオリジナルとの違いは歴然。私がブリティッシュ・インヴェイジョン勢が不得意なのを差し引いたとしても。でも初めて聞いたストーンズ盤が好きになったのも事実で、あの頃ビートルズを通し知ったアーサー・アレキサンダーやウィルバート・ハリスン、ストーンズを通じたハウリン・ウルフなど、新しい窓を開いてくれた事には感謝。

 

「ウィッシュ・サムワン・ウッド・ケア」の話に戻ると、この曲の別Ver.がアルバム「涙の中で」(下左)のB面で聞け、「カミング・フロム・ビハインド」からのメドレーでジワジワ温度が上がり、熱っぽくなって行くところが良くこちらも結構でした。

これは日本で最初に彼女が紹介されたアルバムで、原盤は73年にファンガスという会社から出たらしいですが、日本ではテイチクと契約のあったドイツのバスフ(BASF) レーベルより出ていました。オープン・リール・デッキを使っていた当時はBASFのテープも使ったなぁ 懐かしい… とは余談でしたが。

あと二枚は二―オーリンズの歌姫とサザン・ソウルの出会いで、中は67年にマスル・ショールズで吹き込んだままお蔵入りになり、90年代にCD化されたチェスルでのアルバム。「LET'S DO ITR OVER」などのこれぞサザンと言う感じのバックとはなかなか刺激的でした。

右はライノから出たコンピレーション。この中の「フル・タイム・ウーマン」が彼女の歌で、71年に南部のマラコ・スタジオで吹込みアトランテック傘下のコティリオンで発売。少し甘めでゆったりとしたバラードですが、こんな彼女もまた魅力的でした。

以上【聞きたい365日】 第376話でした。



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