4月12日、岩国から車で50分のところの
本郷という所に行きました。気管支炎で酸素呼吸用の
ホースが手放せないカトリックの信者さんを見舞うためでした。
82歳です。私は何十年ぶりの訪問でしたが、連れの女性は
20年以上毎月、きめて訪ねています。外を散歩したりしますか
と尋ねると、転んではいけないので外へは出ないと言われました。
胸が潰れるような思いでした。「何か書いて見られますか?」
と勧めて大学ノートとボールペンを送りました。意外にも数日で
ご自分の半世紀を書いて送ってくださいました。教会報に12月で
ないと載せられないと了解を取ったのに、5月8日~14日の間に
3回も電話があり、そんな方ではないのに不審でした。
文を縮小して直さなければいけないので、大急ぎでやり遂げて
5月15日にご本人に送りました。着いたとたんに、何も言われなくなったので
不思議に思っていたら、19日訃報の連絡が入りました。身震いしました。
ご自分が追悼文を書き上げて、天国へ行かれるなんて。
50代のご子息はお見事な挨拶をされました。お母さんのホースを
外した安らかな寝顔を見て「やっと自由になれたね」と心からよろこんでいますと。