中国人理解/異文化理解

「中国人とうまくつきあう実践テクニック」(総合法令出版)著者による公式ブログ

「中国ビジネススキル/自己診断チェックリスト」を無料提供

2011-05-25 | ■中国人の面子(メンツ)

「知っておくと必ずビジネスに役立つ 中国人の面子(メンツ)」 総合法令出版

 5月23日 発売開始となりました。

 ぜひ、ご一読いただき、ご感想、ご意見などをメールにてお聞かせください。
 
 メールをお寄せいただいた方の中から、ご希望の方全員に・・・
 
中国ビジネスに役立つ 「中国ビジネススキル/自己診断チェックリスト」
 
折り返しメールPDFファイルにてお送りいたします。
 中国ビジネスでどんな点に注意したらいいか?
 どんな点を事前に知っておくべきか?
 やっていいことやってはいけないことをまとめた自己診断用の項目一覧表です。
 ご希望の方は、ぜひご連絡ください。

  b-asia@crosscosmos.com


アマゾンでも販売開始 こちらからアクセスしてください。

 http://amzn.to/iYgErD

 110525


中国人の「面子」を3つに分類して徹底理解

2011-05-23 | ■中国人の面子(メンツ)

中国人の「面子」(メンツ)を3つに分類して理解します。
大胆な試みですが、理解しにくい「面子」をわかりやすく理解するための分類です。
同時に、ビジネスの現場でどう役立てるか、どんな点に注意すべきかを理解するための試みです。

3つの分類とは・・・「網面子」、「貸し面子」、「義の面子」
聞きなれない言葉ではないかと思います。
私が独断と偏見で「命名」した面子の分類方法です。

・「網面子」とは、人間関係を広げるときに中国人が見せる面子です。
・「貸し面子」とは、人間関係を深めるときに中国人が用いる面子です。
・「義の面子」とは、安定した人間関係を維持し、よりいっそう深めるときに見られる面子です。
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 つまり、人間関係を広げ、深め、維持する段階でそれぞれ違った面子を見せてきます。
 これを如何に察知して、ビジネスに役立てるかがポイントです。
 
しかし・・・、そう簡単ではありません。
彼らが見せる面子の中には、「ホンモノ」と「ニセモノ」があります。
「ニセモノ」を遠ざけ、「ホンモノ」を見つけ出す努力が求められるのです。
「嘘っぱち」を見抜き、「ホンキ・ホンモノ」を探し当てるアンテナと触覚が必要なのです。

中国人は「自分の身は自分で守る」という長い歴史の中から学んで来た
皮膚感覚で身につけている「自己防衛本能」を持っています。
鋭い「人間観察力」と瞬時の「人物評価力」に長けているのです。

 残念ながら・・・、日本人は「会社」というシェルターに守られて、
 組織人として動くことが基本なので、個人対個人の人間関係構築のための
 大きなアンテナや鋭い触覚を持っているとは言えません。

・「網面子」には、「見得切り型」(ホンキ・ホンモノ)と「見栄張り型」(ニセモノ)があります。
・「貸し面子」には、「貸し借り型」(ホンキ・ホンモノ)と「借り切り型」(ニセモノ)があります。
・「義の面子」にも「忠恕型のプライド」と「偽のプライド」があります。

 信頼できる中国人と危ない中国人をどうやって見分けたらいいか、
 このコラムでは引き続き「面子」をテーマして考えていきたいと思います。
 ぜひ、ご期待ください。

 110523


「中国人の面子(メンツ)」出版報告会 5/25(水) 東京/虎ノ門

2011-05-20 | ◆セミナー開催情報

「中国人の面子(メンツ)」出版報告会 5/25(水)
アジアITビジネス研究会 東京虎ノ門/弁理士会館

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■「知っておくと必ずビジネスに役立つ 中国人の面子(メンツ)」
  (総合法令出版/2011/5月)の≪出版報告会≫を行ないます。
 アジアITビジネス研究会理事である吉村章執筆による
  「中国人とうまくつきあう実践テクニック」(同/2010年/5月)の
 第2弾となる中国ビジネスに携わるビジネスマン向け書籍です。
 http://www.asia-it.biz

■5/25(水)の「報告会」では、なぜ中国人は「面子」を大切にするか、
 ビジネスの場面で中国人の「面子」のどんな点に注意すべきか、
 中国人の面子を「3つ」に分類した著者独特な分析方法など、
 「面子」をテーマに選んだ執筆の動機などを交えながらの内容。
 ビジネスに役立つノウハウも取り上げます。ぜひ、ご参加ください。
 http://www.crosscosmos.com

 

◆「知っておくと必ずビジネスで必ず役立つ中国人の面子(メンツ)」
 総合法令出版 【2010年5月23日発売】
 http://www.crosscosmos.com/110523.pdf

◆「すぐに役立つ中国人とうまくつきあう実践テクニック」
 総合法令出版/2010年5月
 http://bit.ly/bJNEXM 

◆AERA Biz (アエラ ビズ) 日本経済の新常識 2011年 4/15号
 「中国で成功するための15の鉄則」寄稿(125頁)
 朝日新聞社
※書店にてご覧ください。

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■実施要綱
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日 時:5月25日(水) 19:00~20:30(18:30受付開始)
会 場:「弁理士会館」 東京都千代田区霞が関3-4-2
最寄駅:地下鉄銀座線/虎ノ門駅より5分、南北線/溜池山王駅より6分
地 図: http://www.jpaa.or.jp/about_us/location/map_tokyo2.html
定 員:40名(申込先着順)
参加費:1000円(当日、会場受付にてお支払いください)

※会場がいつもの「大崎」ではなく「虎ノ門/弁理士会館」です。
ご注意ください。

※お申し込み/お問い合わせ先
 まずこちらのホームページをご覧ください。 http://www.asia-it.biz
 案内文の一番下に「このイベントに参加」のボタンがあります。
 「申し込みフォーマット」に必要事項をご記入の上、送信してください。
 http://www.asia-it.biz

110520
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中国ビジネスでの「禁止フレーズ」をシリーズで・・・≪禁止フレーズ その1≫

2011-05-16 | ■中国人の価値観と仕事観

今回からは中国とのビジネスの現場で、「こんな言い方をしてはいけない」、「こう言いたくなったら、ちょっと待って!」という≪禁止フレーズ≫を取り上げていきます。

 「そんなこともわからないのか」、「言わなくてもわかるだろう」、「そんなことはあたりまえだろう」、「気が利かないな」などなど。言葉にしないまでも、ついついそう思ってしまうこともあるはず。中国人を日本人と同じような見方で接していると、ストレスが溜まることがたくさんあります。

 
しかし、基本的に彼らは日本人とは違った「考え方」や「価値観」を持っています。「異文化理解」が必要です。「気が利かない」、「そんなことはあたりまえ」と考える前に、「あたりまえ」が「あたりまえ」ではないこと、異文化理解が必要なことを前提に考えて見るべきです。

 
「以心伝心」という言葉があります。言いたいことや考えていることをひとつひとつ言葉にしなくてもお互いの気持ちを理解し合えることです。相手が何を考えているか、相手の気持ちを思い量り、悟り、コミュニケーションを進めることができることです。

 言葉にしなくても理解し合おうとする気持ちが働くのが日本流のコミュニケーションです。「阿吽の呼吸」、「KY」(空気を読む)といった言葉からも日本人のコミュニケーションスタイルを見ることができます。

 
しかし、中国人とやり取りをするときは「以心伝心」には限界があります。いや、むしろ「以心伝心」を期待することは「危険」と心得ておくべきでしょう。

 
中国人の部下や取引先とのビジネスのなかで、「そこまでは言わなくてもわかるだろう」とか、「いちいち言わないとわからないのか」、「まったく気の利かないな」という思いを持つことがしばしばありあす。

 しかし、中国人には「言わない」ことはわかってもらえません。「言わない」から「伝わらない」のです。 しかし、これは「言えば伝わる」わけです。やって欲しいことは努力を惜しまず「はっきり伝える」ことが大切です。言えばわかることをきちんと伝えれば、言ったことを言った通りに忠実にやってくれるのが中国人です。

 
日本側で「わかっているはず」、「知っていてあたりまえ」、「わかってくれるだろう」という期待感を持つことのほうが危険です。実は、あたりまえのことであるが、やって欲しいことは「しっかり伝える」ことがコミュニケーションの基本であり、「伝わったことは忠実にやってくれる」のが中国人です。

 やって欲しいことをしっかり伝えることが大切。まずは日本側の「相手に伝える姿勢」から再確認したいところです。

 

 「言わなくてもわかるだろう」、「そんなことはあたりまえだろう」といった言葉は「禁止フレーズ」と心得ておきたいものです。繰り返しになるが「言わないからわからない」のであって、「言えばわかる」、的確な指示を出して説明すれば期待通りの結果を出してくれるはずです。

 「わかっているはず」に期待しないこと。「言ったつもり」をなくすこと。こうした注意点がコミュニケーションを円滑に進める第一歩です。次回も中国ビジネスにおける「禁止フレーズ」をシリーズで取り上げます。ご期待ください。

 


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ピンポイントな反論から「言い訳の逆連鎖」に注意 ≪禁止事項 その4≫

2011-05-13 | ■中国人の価値観と仕事観

禁止事項の4つ目は「反論に反論すること」です。中国人同士が会話をしているとまるで「喧嘩」をしているようです。大きな声で、眉間にしわを寄せて、お互いの主張をぶつけ合います。しかし、このような様子は決して喧嘩をしているわけではありません。

 
「主張することが評価される文化」というキーワードがあります。言いたいことや言うべきことを遠慮なく主張することが「中国流」なのです。一般的に中国人は自己主張が強く、お互い意見や主張を真っ向からぶつけ合います。YesYesと、NoNoと、言うべきことははっきり主張するのが中国人です。

 
一方、日本人は「悟り合うことが評価される文化」です。言いたいことを主張する前に、まず相手がどんなことを考えているかを想像し、相手の考えを悟ることが大切であり、自分の考えを悟ってもらうことを期待します。つまり、お互いが口にする言葉はこの時点ですでにお互いの合意点にかなり近い考えや妥協案ができあがっています。

 
KY(空気を読む)という流行語がありました。空気を読める人はできる人で、空気を読めない人はダメな人なのです。お互いに譲歩点や妥協点を探りながら議論を進めるのが日本人なのです。


  「議論は消去法で進む」というキーワードもあります。まずは主張すべきことは主張し合って、ひとつひとつのポイントを査定にかけていきます。自分に分がある主張はより強く主張し、自分に分がない主張はひとつずつ取り下げていきます。こうして主張し合うことで、主張し続けるべきことと消去するポイントを見つけながら譲歩点や妥協点を探し出し、最終的には結論へ導きだすのです。中国人とやり取りをするときには、日本側も遠慮せずに主張するべきことはしっかり主張するべきです。

 
しかし、時には意味のないやり取りの応酬になることがあります。細かなポイントにいちいち反論することは要注意です。これを「ピンポイント反論」と言います。


 中国人の主張に反論をすると、必ずまたその反論が返ってきます。そして、その反論にまた反論すると、今度は反論が「言い訳」や「へりくつ」になって返ってくることがあります。こうしてピンポイントな反論が続くと論点が曖昧になり、議論が暴走してしまうことがよくあります。

 これを「言い訳の逆連鎖」と言います。論点が迷走する反論の応酬はぜひ避けたいところです。ピンポイントな反論は避ける、反論には反論しないというのが4つ目の「禁止事項」です。

 
ここで具体例を挙げてみるとわかりやすいでしょう。
 例えば、遅刻をしてきた部下の陳さんに日本人駐在員の田中さんが注意するという場面です。

「陳さん、今日も遅刻ですよ。遅刻をしてはだめじゃないか」と田中さん。

「交通渋滞でバスが遅れたんです」と陳さん。

「渋滞はいつものこと。もっと早く家を出なさい」と田中さん。

「早起きは苦手なんです」と陳さん。

「目覚まし時計あるだろう」と田中さん。

「時計が壊れているので」と陳さん。

「安モノの時計なんか買うからだよ」と言うと・・・。

「いいえ日本製の時計ですよ」と陳さん。

「本当に日本製?コピー製品じゃないの?」と田中さん。

「ホンモノですよ。ニセモノではありません」とふたりの応酬が続く・・・。

「すぐに壊れちゃうのは怪しいな」と田中さん。

「信用できる店で買いました」と陳さん。

「その店が怪しいな」と延々と切がありません。

 

これが典型的な「言い訳の逆連鎖」です。本来、議論すべきポイントがどんどんすり替わっていきます。負の方向へスパイラルが進んで、まったく意味のない議論に陥ってしまうのです。ピンポイントの反論に反論が続くと、本来議論すべきポイントを見失ってしまうのです。

 

「そんなまさか?」と思っている方もいらっしゃるでしょう。

しかし、実はこれが意外と多いんです。知らず知らずについやっているのでご用心・・・。

ぜひ、意識的に注意をしてみてください。

 

 

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一方的な指示には十分な説明を ≪禁止事項 その3≫

2011-05-09 | ■中国人の価値観と仕事観

前回に続いて「禁止項目」の説明を続けます。その3つ目は、「一方的な指示」です。日本人は中国人の部下に仕事の指示をするとき、説明不足の指示になってしまうことが多いようです。中国人に「説明不足」や「一方的な指示」と受け取られないように、指示を与える場合はできるだけ具体的に、指示内容をしっかり説明することが必要です。何のための指示なのか、なぜこの指示を与えるのかという点も具体的にしっかりと相手に伝えることができれば、中国人はこちらが期待する以上の動きをしてくれるはずです。

 
日本人同士であれば「以心伝心」が通じます。「空気を読む」とか「気持ちを悟る」ということが可能なのです。ひとつひとつを言葉にしなくても互いが状況を判断し、相手の考えを悟ることで伝えたいことが言葉にしなくても通じるのです。

 
しかし、中国人にこれは通用しないと思ったほうがよいでしょう。言葉が通じないからという問題だけではなく、日本人と中国人とではそもそも基本的な価値観や考え方が違うのです。伝えるべきことはしっかりと言葉にして具体的に指示するべきです。相手に悟ってもらうとか、感じてももらいたいという期待は禁物です。

 
また、「とにかくやりなさい」、「まず始めてみなさい」というような指示も要注意です。「言わなくてもわかるだろう」、「そんなこともわからないのか」というのも注意フレーズ。基本的に「説明しないことは伝わらない」と考えるべきです。「言わなくてもわかるだろう」という相手に対する期待は捨てたほうがよさそうです。(詳しくは拙著『中国人とうまくつきあう実践テクニック』総合法令出版を参照)

 
もし、中国人に指示した通りの成果を期待するのであれば、十分に説明時間を設け、具体的な指示をするべきです。「とにかくやりなさい」ではなく、努力を惜しまずにしっかり指示を出せば、期待通りのことをやってくれるのが中国人です。やって欲しいことはひとつひとつ具体的に指示するべきです。具体的な言葉にして、しっかりと相手に伝えるべきなのです。

 
思うように気持ちが伝わらずストレスがたまると、「とにかくやりなさい」、「自分で考えてみなさい」と言いたくなるものです。説明責任を果たさずに、「文句を言わずやれ」、「そんなことも説明しないとわからないのか」という言い方は論外です。これは日本側の傲慢かもしれません。中にはこのような一方的な指示に過剰に反応して日本人に反感を持つ中国人もいるでしょう。

 
そして、相手が期待通りに動いてくれない時、「それは日本では通用しない」、「日本人ならこうする」、「日本企業の常識では・・・」というような言い方になることもあります。しかし、これも要注意。問題が日本対中国という対立軸にすり替わってしまうことは危険です。信頼関係はあくまでも個人対個人の関係で築いていくべきものなのです。常に個人と個人との関係を意識して、信頼関係を築いていくことが中国人とうまくつきあっていくためのひとつのテクニックともいえるでしょう。

 
「一方的は指示」は禁止項目のひとつです。指示の仕方や用件の伝え方で説明不足にならないように、正確にかつ具体的に相手に伝えることができているか、ここで改めてもう一度考えてみてはいかがでしょうか。

 

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「知っておくと必ずビジネスに役立つ 中国人の面子(メンツ)」 吉村章著 2011年5月23日(月)発売

2011-05-06 | ■中国人の面子(メンツ)

「知っておくと必ずビジネスに役立つ 中国人の面子(メンツ)」 吉村章著 2011年5月

 総合法令出版(1,300+税)

 5月23日(月)発売


 最寄の書店にて「予約受付中」です。

 ぜひ、最寄の書店にてご予約/注文いただき、書店にお取り寄せの上、ご購入ください。



◆前作「中国人とうまくつきあう実践テクニック」は発売後8か月で「3刷」となり販売1万冊を達成しました。たくさんの皆さんにお読みいただき、異文化理解の基本テキストとして高い評価を得ました。第2弾は中国人の面子(メンツ)にスポットを当てて、うまくつきあう実践テクニックを考えます。前作同様、中国ビジネスに携わる皆さんの必見の書です。

◆「面子」を理解することは、中国人理解の近道です。本著では中国人の面子を3つに分類して考えます。人間関係を広げるときの「網面子」、人間関係を深めるときの「貸し面子」、人間関係を維持し、安定させ、より深めるときの「義の面子」、この3つです。

◆独特な分類と事例をたくさん交えた解説により、中国人の面子について徹底的に考えます。信頼できる中国人と危ない中国人をどうやって見極めたらいいか、面子という切り口を取り上げ、中国人とうまくつきあうノウハウを身につけるための本です。

※本に関するお問い合わせはメールにてご連絡ください。

 

 


 


「謝罪」は「敗北」と考える中国人 ≪禁止事項 その2≫

2011-05-06 | ■中国人の価値観と仕事観

禁止事項の2つ目は、「謝らせる」です。謝罪を促したり、時に謝罪を強要したりすることは、結果的に無駄な努力に終わります。「謝らない」のが中国人です。「謝らせる」のではなく、どうして謝罪が必要か考えさせることが必要です。それ故、謝らせようとすることは禁止事項のひとつとして取りあげました。

 
何かトラブルがあったり、ミスを犯したりした人に対して、日本人は「まずはミスを認めようよ」、「まず謝っちゃえよ」と声をかけます。日本人同士なら珍しくないことです。日本人同士ならそれもいいですが、中国人にこれは通用しません。

 
中国人はまず自分の非を認めません。自分に責任がないことを主張し、責任がないことは決して謝りません。自分に非があるかないかを真剣に考え、非がないことは絶対に謝らないのが中国人です。一方、日本ではミスを素直に認めることが評価されたり、ミスを認める謙虚な姿勢が好感を生んだり、とにかく素直に謝ってしまう前向きの姿勢が評価される文化です。非を認めることが「潔さ」として評価されることもあります。助け合ってみんなでミスを補うので日本の文化です。

 しかし、中国人は責任の所在を明確にしようとします。ミスはミスとして原因をとことん追及するのです。自分に責任がないことは絶対に謝りません。曖昧なままで「謝罪」はありえないのです。時には自分のミスをミスと認めないケースもあります。非を頑として認めない頑固さです。仮に自分に非があったとしても、やはりそう簡単には謝りません。まずは自分の言い分を徹底的に主張します。

 
一方、100%自分に非がなくても、「みんなに迷惑をかけた」という理由で「申し訳ありません」と口にするのが日本人です。「すみません」には2つの意味があります。ミスを犯した問題の本質に対して非を認める「すみません」と、みんなに迷惑をかけた「すみません」と2つの意味です。日本人はこのふたつが良くも悪しくもごちゃごちゃです。しかし、中国人ははっきり切り分けて考えます。


 自分が悪くないことは、他人にも迷惑をかけていないという論理です。中国人に対して「とにかく謝っちゃえよ」というように一方的に謝らせようとすることは「禁止事項」です。

日本人はミスを認めて「謝罪」をする人に対して、寛容な気持ちになります。「謝っているんだからもういいじゃない」、「悪いと思っているんだから許してやろうよ」と考えます。

 しかし、中国人犯した「ミス」や「罪」に対して厳しい姿勢で臨みます。「謝る」ことで「罪」が清算されるとは考えないのです。「ケジメ」をつけたり、「禊」を済ませても、過去の「過ち」は消えません。ミスはミスとしてとことん追及され、過去の「過ち」を水に流すことができない中国人です。

 さらに、ミスを認めたらそれに対する追求が自分自身だけでなく、自分の仲間や家族にまで及ぶことをよく知っています。「謝る」という行為は相手に自分の「弱み」を見せることであり、「弱み」を見せることは自分だけでなく家族や仲間とのコミュニティにまで影響が及ぶのです。

 中国人が謝らないのは「自分の身は自分で守る」という長い歴史の中から学び取ってきた肌に染み付いた皮膚感覚の「自己防衛本能」を持っているからでしょう。
中国人がミスを犯しても頭ごなしに謝らせようとすることは厳禁。「謝る」という「謙虚さ」や「潔さ」を求めるのではなく、彼らとじっくりコミュニケーションを図っていかなければなりません。

 


「人前で叱る」は絶対やってはいけない行為 ≪禁止事項 その1≫

2011-05-02 | ■中国人の価値観と仕事観

今回からシリーズで中国ビジネスでの≪禁止事項≫を取りあげたいと思います。禁止事項とは中国人に接する上で「やってはいけない行為」です。絶対にやってはいけない行為、まずは4つの項目を「禁止4事項」として説明します。それを4つ項目とは、「人前で叱る」、「謝らせる」、「一方的な指示」、「反論に反論する」の4つです。「中国人とうまくつきあう実践テクニック」(総合法令出版)でも取り上げました。http://bit.ly/bJNEXM

このブログでは、4回にわたって順番に取り上げていきたいと思います。特に中国人の同僚や部下を持つ日本人ビジネスマンの皆さんに知っておいていただきたいポイントです。

 

「禁止項目」の一番目は、「人前で叱る」という行為です。中国人を人前では絶対に叱ってはいけません。「人前で叱ること」、これは相手の「面子」を潰すことになります。仮に、本人に「非」がある場合や注意を与えなければならない場合でも、人前で叱る行為は厳禁です。中国人は「面子」をたいへん気にします。「面子」を潰されることを極端に嫌います。(中国人がなぜ「面子」をたいへん気にするか、についてはいずれコラムでも詳しく取り上げたいと思います)一度面子を潰してしまうと取り返しのつかないことになります。「叱る側」、「叱られる側」もこれまでせっかく培ってきた信頼関係が一気に壊れてしまいます。

 

日本人でも人前で恥をかかされたり、面子を潰されたりすることはいやなことです。しかし、日本人と中国人とで決定的に違う点があります。それは、面子を潰されたとの「深刻さ」です。中国人にとって「面子を潰す」や「面子を潰される」という行為は、わたしたちが想像を遥かに超えて深刻な状況になっているはずです。これは私たちが面子を潰されたときのダメージを遥かに超えています。

実は、日本語には気持ちを切り替える便利な言葉がたくさんあります。例えば、「水に流す」とか、「すんだことは忘れて・・・」とか、「心機一転」などなど。これを「立ち直りの言葉」と名付けました。日本は済んだことは水に流して、新たな気持ちでもう一度関係構築のやり直しができる文化なのです。一方で中国人はそんなに簡単に水に流れません。(中国人がなぜ気持ちの切り替えが苦手か、日本語のような「立ち直りの言葉」を多用しないか、また改めてコラムでも詳しく取り上げたいと思います)済んだことでも忘れないのが中国人です。

 

しかし、一度「面子」を潰された中国人はこの再出発がたいへん難しい。「面子」を潰した打撃はかなり深刻なままで残ります。だからといって中国人を「叱ってはいけない」というわけではありません。叱るときは誰もいないところで、「一対一」で注意を与えることが重要です。ここでも会社対社員の関係ではなく、個人対個人の関係を意識することがポイントです。もちろん感情に任せて叱りつけることや人前での「叱咤激励」も厳禁です。あなたは「激励」のつもりでも、中国人はそれを「励まし」とは感じていないはずです。「人前で叱る」は絶対にやってはいけない行為なので、ぜひご注意ください。

次回のテーマは「謝らせる」です。中国人は「自己主張は強いがなかなか謝らない」という印象をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?「中国人はなぜ謝らないのか?」それを異文化理解の角度から考えてみます。

 

 

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