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クリエイジ コラム 1週1冊良い本を読もう

今日の重大ニュースをもとに、良い本を読んで、良い意思決定をしませんか?

リーマン破綻

2008-09-17 09:45:56 | Weblog
 経営危機に陥った米証券4位のリーマン・ブラザーズ(社員3万人)は15日、米連邦破産法11条の適用を申請し経営破綻した。負債総額は6千億ドル(63兆円)と史上最大の倒産となった。米銀行2位のバンク・オブ・アメリカ(社員21万人)は米証券3位のメリルリンチ(社員6万人)を総額5百億ドル(5.2兆円)で買収すると発表した。保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)は経営不安から株価が急落している。
 日本では1997年から2000年にかけて金融不安から証券、銀行、保険の破綻が続いた。日本の金融危機は国際金融市場への影響は少なかったが、金融機関のグローバル化の中、米欧亜での金融不安の連鎖が続く。「過ぎたるは、なお及ばざるが如し」を肝に銘じて行動せねば。

(推薦書籍)
投資銀行バブルの終焉-サブプライム問題のメカニズム
日本経済を襲う二つの波-サブプライム危機とグローバリゼーションの行方
なぜ、アメリカ経済は崩壊に向かうのか-信用バブルという怪物
サブプライム金融危機-21世紀型経済ショックの深層
国際金融危機の経済学
波乱の時代 上
波乱の時代 下
現代の金融政策-理論と実際
中央銀行の「静かなる革命」-金融政策が直面する3つの課題

投機家 仲買人 思惑師

2008-08-23 00:00:00 | Weblog
 7月15日(火)に発表された「通商白書2008」は2008年5月時点の原油価格1バレル125.5ドルのうち中国・インドなど新興国の需要増による受給バランスで説明できる部分を74.7ドル(60%)とし、残り50.8ドルを受給バランスで説明できない部分(巨額の投機資金の流入)と指摘している(5月27日に報告された「エネルギー白書2008」でも2007年後半の原油高騰の要因に関して同様の分析をしている)。
 「大前研一 ニュースの視点blog」(2008年7月25日)などによるとグローバルに徘徊する投資資金“ホームレスマネー”は6000兆円もの規模に及ぶ。先進国の年金基金やヘッジ・ファンドなどが行き場(利ザヤ)を求めて原油や商品先物市場に流入して高騰を招く危機が今そこにある。8月2日(土)付朝日新聞土曜版のコラム、藤巻健史「新フジマキに聞け」では“投機家とは一種の仲買人”として、市場の参加者が多くなることで透明度が増す効用を評価しているが、世界経済に災厄をもたらしている現実には無頓着な料簡が覗く。日本でも需要過多の思惑に支配され乱脈融資と不動産転がしで投機筋が大儲けしたあげくのバブル崩壊で膨大な国民負担を強いたがこうした愚を繰り返さないためにはカタストロフィの予防規制に果断でなければなるまい。

http://www.ohmae.biz/koblog/viewpoint/1154.php
〔大前研一「ニュースの視点」〕KON221 さまよえる世界の投資資金6000兆円、その受け皿が日本にある。

(推薦書籍)
知られていない原油価格高騰の謎 緊急改訂
次のグローバル・バブルが始まった!-国際マネーはこう動く
石油価格はどう決まるか-石油市場のすべて
無関心では、すまされない石油気になる大疑問-そもそも「原油価格」は誰がどう決めているの? KAWADE夢文庫 787
コモディティ・ファイナンス
市場リスク 暴落は必然か
暴走する資本主義
カジノ資本主義の克服-サブプライムローン危機が教えるもの
大前流心理経済学-貯めるな使え!
マネーはこう動く-知識ゼロでわかる実践・経済学

芥川賞に楊逸さん

2008-07-21 10:13:54 | Weblog
 第139回芥川賞・直木賞(平成20年度上半期)は、芥川賞が楊逸(44歳)の「時が滲む朝」、直木賞が井上荒野(47歳)の「切羽へ」に決まった。日本語が母語でない書き手から初の芥川賞作家が誕生した。楊逸は22歳で来日して日本語を学び、中国語講師として働き、「もっと日本語を勉強していい作品を書いていきたい」と喜びを語った。
 平岩弓枝(76歳)は7月の「私の履歴書」のなかで「小説は人間を描くものである以上、人間について始終目くばりをしなければならない。・・・自分らしい目線は自分を錬えなければ出来ないという人生の奥義に私はただうなだれるばかりだった」と書いている。作家もビジネスマンも人間の観察が原点であり、年齢にかかわらず鍛錬あるのみのようだ。

(推薦書籍)
時が滲む朝
ワンちゃん
切羽へ
芥川賞全集 第19巻
文学とは何か 新版-現代批評理論への招待
新文学入門-T.イーグルトン文学とは何かを読む
小説の技巧
文学論 上 岩波文庫 緑 11-17
文学論 下 岩波文庫 緑 11-18

野茂英雄投手引退

2008-07-20 15:16:30 | Weblog
 日本と米メジャリーグで通算201勝、155敗の野茂英雄投手(39歳)が現役を引退する。1968年大阪市に生まれ、大阪府立成城工業高校、新日鉄堺を経て、90年にドラフト1位で近鉄に入り、18勝8敗でMVP、新人王、沢村賞、287三振で奪三振王。95年ドジャーズに入団、日本人2人目(村上雅則(64歳)以来)のメジャリーガーとなりオールスター戦に先発し、13勝6敗で新人王、236三振で奪三振王。大きく振りかぶってから背中を打者に向ける独特のトルネード投法から繰り出されるストレートとフォークボールで日米通算3,121三振を奪った。
 野茂投手の後を追って、イチロー(35歳)、松井秀喜(34歳)などがメジャリーガーに挑む先駆者の役割を果たした。日米両野球を体験した野茂氏にはサッカーに比較して遅れている野球のグローバル化と地域密着化の推進役を期待したい。

(推薦書籍)
与田剛のメジャーリーグ剛球解説
実録メジャーリーグの法律とビジネス
メジャーリーグの数理科学 上 シュプリンガー数学リーディングス 第 2巻
メジャーリーグの数理科学 下 シュプリンガー数学リーディングス 第 3巻
マネー・ボール ランダムハウス講談社 L 1-1
マネー・ボール-奇跡のチームをつくった男
プロは反省するな!-メジャー流「人づくりの言葉」
血涙!日本プロ野球解体論
甦れ、愛しの日本野球

マンU、9季ぶりV 

2008-05-25 15:03:05 | Weblog
 サッカーの欧州チャンピオンズリーグは21日、モスクワのルジュニキ競技場で決勝を行い、イングランド・プレミアリーグ覇者のマンチェスター・ユナイテッドが同2位のチェルシーと1対1の末にPK戦を6対5で制し、98~99年シーズン以来9季ぶり3度目の欧州制覇を遂げた。マンUのクリスチィアーノ・ロナウド(23歳、ポルトガル代表)は今大会8ゴールで得点王に輝いた。マンUはイングランドのマンチェスター(人口44万人、都市圏人口220万人、英国第3位、18・19世紀の産業革命の中心都市、商業・高等教育・メデイアなどの北部中心都市)を本拠地とするサッカークラブで愛称は赤い悪魔(Red Devils)。Manchester and Liverpool may not seem cities for romatic fools(1968年)のヒット曲も懐かしい。
 マンUは98~99年にはベッカムを擁し欧州制覇、12月に日本で行なわれたトヨタカップでも優勝した。今年の12月に日本であるクラブワールドカップが今から楽しみである。

(推薦書籍)
エリクソンの「脱・カリスマ」管理術-イングランド代表を再生させたマネジメント哲学
英国のバランス日本の傾斜
空想から科学へ 科学的社会主義の古典選書
「言語技術」が日本のサッカーを変える 光文社新書 325
「育てながら勝つ」サッカーコーチング
サッカーが世界を解明する
ペレ自伝
ビューティフル・ゲーム-世界レベルのサッカーを科学する
サッカーで燃える国野球で儲ける国-スポーツ文化の経済史

還暦祝会

2008-05-18 16:15:39 | Weblog
 今月は中学、高校、大学の同窓生による還暦祝会がある。先週末には中学の会があり、祭ずし、焼きままかりの酢漬け、サワラの刺身、めばるの煮付け、タコ、岡山の地酒、備前焼の食器など、懐かしい岡山の味、下津井の味を堪能した。祖母、父母の味でもある。美味しい料理と酒、そして旧友との談笑、至福の時でもある。
 古希(70歳)、喜寿(77歳)、傘寿(80歳)、米寿(88歳)、卆寿(90歳)、白寿(99歳)、百寿(100歳)、川寿(111歳)、大還暦(120歳)まで、お互い同窓会に出席し岡山の美味を懐かしがりたいものだ。
http://www.pref.okayama.jp/somu/tokyo/ajinamise/index.html


(推薦書籍)
MICHELIN GUIDE東京 2008 ミシュランガイド東京
初代総料理長サリー・ワイル
あなたのカラダを救いなさい-スイスの医師が一生を捧げた食事療法とは!
病気にならない食事法
細胞から元気になる食事
「前兆」に気づけば病気は自分で治せる-クスリをいっさい使わないで治す食事と生活習慣
美味礼讃 上 ワイド版岩波文庫 258
るるぶ岡山倉敷蒜山 ’08 るるぶ情報版 中国 3
岡山県の山 新・分県登山ガイド 32

KUROSAWA映画がたっぷり

2008-05-03 00:00:00 | Weblog
 世界映画のベスト1を選ぶのは迷う(敬愛すべき淀川長治はチャプリン『黄金狂時代』を戴いている)が日本映画のベスト1には迷わず『七人の侍』(1954年公開)を挙げる。活劇映画ファンならずとも誰もが知る黒澤明(1910-1998)監督作品の最高峰だ。何度でも繰り返し見たい。NHK-BS2で4月から12月まで「没後10年 黒澤明特集」が組まれ監督全30作品が順次放送される。特集の関連番組「シネマ堂本舗 黒澤明スペシャル~没後10年 全30作品の魅力~」(4/4、4/15)、「黒澤明とその時代~全30作品の軌跡~」(5/4)、「クロサワ・アーカイブス特集」(5/5)で語られるエピソードも興味をそそる。
 『七人の侍』の放映予定は9月6日(土)だが今夜(5/3)は『椿三十郎』(1962年公開)を楽しめる。日経夕刊4月26日(土)の芝山幹郎「今週の1本」で“映画のエンジンは、なんといっても三船の迫力だ。強くて豪快で照れ屋で知恵があって、しかも巧まざるユーモアの持ち主…”と紹介されている通り、劇中で名前を訊ねられ“…そろそろ四十郎ですが…”と呟く三船敏郎の三十郎が圧倒的に魅力的だ。2007年に織田裕二の三十郎でリメイクされた作品もオリジナルを知らずに見ればそれなりの出来かもしれぬが較べるには及ばない。『七人の侍』は黒澤明が43歳の時に撮った。世界に誇る巨匠の遺産から後世畏るべしの才能が育まれる夢を現在同年代にある監督たちは見させてくれるだろうか。
 http://www.nhk.or.jp/kurosawa/
 http://www.nihon-eiga.com/0804/0804_3.html

(推薦書籍)
複眼の映像-私と黒澤明
黒澤明と「七人の侍」 朝日文庫 つ 11-1
黒澤明-夢のあしあと MOOK21
評伝黒澤明
黒澤明vs.ハリウッド-「トラ・トラ・トラ!」その謎のすべて
「映画を愛した二人」 黒澤明三船敏郎
淀川長治、黒澤明を語る
黒澤明-天才の苦悩と創造 キネ旬ムック
何が映画か-七人の侍とまあだだよをめぐって

日ロ首脳会議

2008-04-27 15:08:58 | Weblog
 福田康夫首相(71歳)は26日、モスクワ郊外の大統領公邸でプーチン大統領(56歳)と会談し、日ロ共同で東シベリアでの油田開発などの協力強化で合意した。またメドベージェフ次期大統領(42歳)とも会談し地球温暖化問題での連携を確認した。ロシアは面積1707平方Km(日本の45倍、以下同)、人口1.4億人(1.1倍)、経済規模(GDP)80兆円(0.2倍)、軍100万人(3.3倍)、平均寿命は男59歳(79歳)、女72歳(86歳)である。
 石油、天然ガス、金属鉱物など天然資源大国のロシアではあるが、男性はアルコール濃度の高いウオッカの暴飲から他殺や自殺、病死、事故死が多いとのこと。日本ではアルコール濃度の高い日本酒からビール、ワイン、お湯割の焼酎などへの飲酒スタイルの転換や節酒が進んでおり、ロシア人に教えてあげたいものだが。

(推薦書籍)
ロシアビジネス成功の法則
未完のロシア-10世紀から今日まで
虚栄の帝国ロシア-闇に消える「黒い」外国人たち
強権と不安の超大国・ロシア-旧ソ連諸国から見た「光と影」
北方領土問題-4でも0でも、2でもなく
株式会社ロシア-渾沌から甦るビジネスシステム
市場経済移行期のロシア企業-ゴルバチョフ、エリツィン、プーチンの時代
ロシア闇の戦争-プーチンと秘密警察の恐るべきテロ工作を暴く
日本の酒うんちく百科

ノンちゃん雲に乗る

2008-04-06 16:29:22 | Weblog
 児童文学者の石井桃子氏(1907年3月10日生まれ)が4月2日、101歳で亡くなった。1951年にベストセラーとなり映画化した「ノンちゃん雲に乗る」は小学生時代に観た記憶がある。「くまのプーさん」「トム・ソーヤーの冒険」も懐かしく、日本の児童文学の第一人者であり、主な創作・翻訳も200を超え、日本人に読書の喜びや暖かい心を教えてくれた。
 また石井さんは家庭文庫の草分けでもあり、自宅に「かつら文庫」を開き、その後の学校図書館や公営図書館の開設運動や充実に繋がった。石井さんのまいた種から児童文学者や図書館の花が開いた。

(推薦書籍)
ノンちゃん雲に乗る
クマのプーさん Anniversary Edition
クマのプーさん全集-おはなしと詩
プー横丁にたった家 Anniversary Edition
トム・ソーヤーの冒険 上 新版 岩波少年文庫 93
ギリシア神話
ピーター・パンとウェンディ 福音館古典童話シリーズ 5
石井桃子集 5
石井桃子集 6

栄光か災厄か

2008-04-05 08:04:29 | Weblog
 開業3年たらずで破綻に瀕する“石原銀行(新銀行東京)”の400億円追加出資が3月28日(金)の東京都議会本会議で自民、公明の賛成67票(反対は民主、共産、生活者ネットワークなど55票)で可決された。この間、国民的大スター石原裕次郎の賢兄にして後期高齢者の誉れ高き石原慎太郎(75歳)東京都知事の険相と傲慢な姿勢が新聞テレビで報じられるにつけ(出版社系週刊誌の主流が取り沙汰しない偏向にも拘わらず)身内や取巻きですらも先行きの予感に安穏ばかりではいられまい。
「旧経営陣によって、ちょっと常識から外れた運営がなされた」(責任転嫁)
「最初から私が社長だったら、もっと大きな銀行にしてますよ」(妄想)
「世論調査を気にしていたら政治なんてできない」(虚勢)
「要するに、都民が議会以上のことを知っているわけないんでね」(隠蔽)
「黙って結果を見て欲しい。今から水をぶっかけるようなこと言ったらだめだ」(不遜)
等々の語り口で強引に延命突破した石原銀行が将来に渡り事業の成算が立たずさらなる災厄となれば自身は反社会的政治家像を映す鏡として汚名を刻むだろう。
 東京都民の意向の一端は朝日新聞の社説からも窺える。
『そんなに存続させたいのなら、石原さんが個人で出資したらどうか』(2月16日付社説)
『記者会見をして都民に謝罪し、せめて月140万円の報酬を返上するぐらいのことをしたらどうか』(3月27日付社説、因みに都議会議員1人の報酬は年間約1700万円)
 1995年4月の衆議院本会議で「ほとんどの政治家は利己的で卑しい保身の目的にしか働いていない」と語り議員を辞めたが、矜持を騙る妄言の類に堕すとすれば芥川賞作家の栄光も無残な結末に向かおう。

(推薦書籍)
金融機関の経営管理(ガバナンス)態勢 金融検査マニュアルハンドブックシリーズ
金融機関の内部統制 改訂版-評価と文書化手続きのすべて
バーゼル2と銀行監督-新しい自己資本比率規制
金融再生危機の本質-日本型システムに何が欠けているのか
隠されてきた銀行の真実
2010年の金融-変貌するリテールと次なるビジネス戦略
最強という名の地方銀行
経営の未来-マネジメントをイノベーションせよ
石原慎太郎論