著作権法

著作権法についてしっかり考えてみませんか。

新しいビジネスの展開と著作権

2006-06-15 04:40:02 | Weblog
 ■著作権はビジネス展開の妨げ?

 著作者や著作隣接権者に「許諾権」があることが、新しいビジネスの芽を摘むとの指摘があります。木村太郎さんも著作権の問題では苦労したそうだし、米国でできて日本でできないことの大きな理由として「著作権」があることが多いそうです。
 また、IPマルチキャストの技術を用いると、いろいろなことができるそうです。ローカル局の放送を全国どこからでも見ることができるようになるらしい。環境問題について議論する特定の市町村の市議会の議論を、東京からみることだって可能だといいます。
 それを日本で現在できなくしているのは著作権法の存在であるといわれています。そのようなことから、権利者の権利を制限すべきだというような論調も見られます。

 ■本当はビジネスを行う者の努力不足

 そもそも、ビジネスを展開しようとする者は関係する知的財産権の問題を自らの努力でクリアすべきでないでしょうか。
 例えば、大学の授業で用いた教材をネット上一般に利用可能にする試みも行われていますが、MITでは、権利処理チームを作ってすべて著作権問題をクリアしたもののみ、アップロードしているといいます。米国の法律は、ネットでの利用は権利者の権利が働きやすいので、きちんと契約で処理されているはずです。その実態を見ずにただビジネスが展開されている点のみを見て、日本の著作権法が問題あると断じるのであれば、それは愚かな議論だといえましょう。