ひかるんち

セレブな日々にあこがれて・・・

じぃーちゃんのヴァイオリン

2006-10-13 11:53:24 | Weblog
時をさかのぼること30年???
私がまだ、可愛い少女だったころ(爆)
私の家の向かい側に音楽家が住んでいました。

庭の広い大きな家に住んでいる人は私の祖父、祖母の年代の方。
何故かそのご夫婦を私は「じぃーちゃん、ばぁーちゃん」と呼んでいた。
本当の孫のように可愛がってもらった。

私は子供の頃、ピアノを習っていた。
ポロポロとピアノの練習をしていると、じぃちゃんが色々と教えてくれた。
でも、子供の私にはとても難しく、そのときは、じぃちゃんが何者かもわからなかったので、正直「うるさいなぁ~」とも思った。

時が流れ、じぃちゃんはこの世でのお仕事を完了し、天国へ旅立った。
葬儀は「音楽葬」で、その時、じぃちゃんが偉大な人だったことを知った。

じぃちゃんが亡くなってもう7年が過ぎた。
ばぁちゃんは元気に我が家へ遊びにきてくれる。
先日、千住さんのコンサートを主催したとき、サインをいただき、ソレを飾ってあるのをみて、ばぁちゃんがヴァイオリンのことを話しはじめた。

千住さんみたいに立派なヴァイオリンではないんだけどね・・・
家にもじぃちゃんが大事にしていたヴァイオリンがあって、それをどうしたらいいか考えてしまっているの。

じぃちゃんにはお子さんが二人あるが、どちらも音楽とは関係のない道を歩んでいらっしゃいます。
ばぁちゃんもまた、音楽にはまったく関係ないご職業をもっていた方です。
そのヴァイオリンがどんなものなのか、わからないが、じぃちゃんが最後まで手放さなかったヴァイオリンだとのこと。

昭和一桁の時代に家が買えるほどの高価なヴァイオリンなんだとだけ聞かされたそうです。
当時、買った家は100万だったとばぁちゃんは話していました。

そのヴァイオリンを私がしっかりと預かり、アモーレ泉の協力を得て、確かな楽器商の方へ鑑定と修理を依頼しました。

約1ヵ月後、ヴァイオリンはピカピカになって帰ってきました。
そしてその楽器商の方にヴァイオリンを弾いてもらうと・・・


「あ、じぃちゃん!」


まるでじぃちゃんとお話をしているような感覚を覚える。


「どぉーだぁ、いい音だろぉ。ストラディヴァリウスもいいが、この音は落ち着くんだよ。」


そんな風にじぃちゃんが語っているようだ・・・

ピカピカになったヴァイオリンを、ばぁちゃんに届けにいきました。
ばぁちゃんは本当に喜んでくれました。
そして、このヴァイオリンのことはすべてあなたにお任せしますと託された。

楽器は音を出してあげないとどんどん悪くなります。
寂しがり屋さんなのです。

じぃちゃんのヴァイオリンを直してくれた楽器商の方にヴァイオリンの管理を依頼しようかと考えていました。
でも、その方に
「このヴァイオリンのストーリーを考えると、あなたが弾いてあげるのが一番楽器が喜ぶことと思うのですが・・・」
と言われ、何と、その方がご指導くださるとのありがたいご提案をいただき、私は今日からヴァイオリンを習い始めました。

一生懸命練習して、私がばぁーちゃんにじぃーちゃんのヴァイオリンの音を聞かせてあげたいと想います。

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2 コメント

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Unknown (hiroshi)
2006-10-17 00:02:03
いい話ですね。ヴァイオリンがんばって下さい。
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頑張ります♪ (ひかる)
2006-10-17 01:39:12
ヴァイオリンって不思議な楽器だなぁって思います。

何百年も生き続ける楽器。

だから、今の心を私が注入しようと思ってます。
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