日曜日は息子の剣道の練習に付き合い、朝が早いです。
車窓からふと横を向くと、梅の花が咲いているのに気がつきました。
今年はいつになく寒い毎日で、梅も開花が遅いと聞いていましたが
春は確実にやってくるんだなあと感じます。
このような見事な枝ぶりの梅が同じ町にもあったことに驚かされました。
曲がりくねっていくと思うとすべての枝葉しっかりと天を貫こうと
勢いよく伸びて可憐な茜色の花で化粧をしています。
絵の勉強をしていたころ熱海にあるMOA美術館で出会った
尾形光琳の「紅白梅酢屏風」をふと思い出しました。
今頃は特別に一般公開をしているころです。
※ブログ美術館より
大変有名な風神雷神を描いた俵屋宗達が贅の限りを尽くし描いた
世界に誇る傑作です。グスタフ・クリムトもこの作品に影響を受け
数々の傑作を生み出しました。
ただの屏風図のように見えますがこの絵には隠された比喩があると
いわれています。
中心に描かれた川は宗達の愛人の姿、その両脇の梅は
宗達でしょうか?もう一枝は誰でしょうか?川のフォルムをみると
女性のように見えます。堂々と流れる川を見ていると
どんな女性だったのだろうと想像を掻き立てられます。
荒々しく空を貫こうとする「2対」の梅の枝をやさしく巻き込んでいく
「光琳波」と呼ばれる水流部分は葛藤をひたかくしにしながら
しなやかに生きようとする女性の秘めた息遣いを感じます。
最近フェイスブックでまた再会した友人とまた絵の話をしたいと思いました。
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