休日出勤

昨夜から今日にかけて、システムの刷新を行なっている。
この作業が滞りなく終われば、
私が保守しているシステムは廃止される。
…そして、私の仕事はなくなる。

コンピューターには大雑把に分けると
「汎用系」と「分散系」のシステムがあり、
ウチの会社で管理しているシステムの大半は「分散系」。
私の保有しているスキルは「汎用系」のものなので、
要は技術の限界に達したという訳。

それでも最初から諦めた訳ではなく、
分散系の要素技術の習得に努めた時期もあった。
そのおかげで、1年前はさっぱりわからなかった言語が、
今では片言でなら読んだり書いたり出来るようにはなったのだ。

でも会社側は「今必要としているスキル」を
手探りでしか使えないのに、
労務費ばかりかかる40過ぎの女子社員なんて要るはずがない。
サクサクと使いこなす若手社員は、いくらでもいるのだから。
私が雇用する側でも、そう思うだろう。

そもそもSEになりたいなんて、一度も思ったことはない。
入社した会社でたまたまシステム部に配属され、
訳がわからないうちにプログラミング教育を受け、
気が付いたらこの仕事をしていた。

2007年問題で大量に技術者がいなくなることが
巷では大問題になっている。
私の持っているスキルは、
この団塊世代が持つそれと重なっている。
ウチの会社では、私に出来る仕事はないけれど、
他所に行けば、仕事はあるのだろう。

でも…
私は好きでもない仕事を、24年も続けて来てしまった。
辞めなかった理由を強いて挙げるなら
「他にやりたいことがなかったから」。
「今が嫌だから」という理由での退職は、逃げでしかないし、
ニートなんて選択肢は、私にはあり得なかったし。

でも最近は「もういいかな」と思う。
マンションのローンは退職金でどうにか精算出来そうだし、
失業保険も180日分もらう権利があるし、
この先一生「バイと」とか「派遣」とかいう立場になっても、
生きていくことは出来そうな気がするのだ。

職業にしたいと思うほど好きなことは、未だにない。
恐らくこの先もないままだろう。
「愛玩動物飼養管理士」の資格を持ってはいるものの、
ペット関係の仕事はしたくない。
好きなことを職業にすると辛くなる。
世の中、愚かな飼い主は大勢いるし、
そんな人を私は、叱らずにはいられないと思うから(笑)

話はずれるけど、私は盲導犬育成にも賛成ではない。
母が以前、ラブラドールを杖で殴っている盲人を見て以来、
盲導犬協会の管理体制に疑問を持っているから。
障害者はみんな善人だ、みたいな風潮があるけど、
そんあはずはない。
障害の有無と性格は、別物なのだから。

何にせよ、今年は私にとって大きな変化の年になるかもしれない。
40歳は不惑というのは昔のことで、今は寿命が延びだ分、
不惑も先送りになっているらしい。
現代の不惑は、50半ばくらいだろう。

「職を失う」という悲壮感は、今の私にはない。
むしろ、自分自身の縛りから「やっと開放されるのかも」
という感じ。

今日の休日出勤も、実作業は恐らく30分足らずだが、
在社時間は10時間近くになるだろう。
だからこんな風に朝からブログを書いている訳で(笑)、
これも一種の「窓際状態」なんだろうな、なんて
他人事のように思っている。