ビッグイシュー

出勤時に横浜駅近くでビッグイシューの販売員を見つけた。

『横浜でも売るようになったんだ』
即購入し、電車の中で読みながら会社に向かう。

“ホームレスは社会に甘え、怠惰な生活をしている人”
そういう偏見を持つ人は、未だに多い。
もちろん、中にはそういう人もいるだろうけど、
何とか路上生活から脱したいと思っているホームレスだって
大勢いる。
ビッグイシューの販売員をコツコツ続けている人なんかは
まさにそうだろうと思う。

今朝会った販売員のおじさんは、私が「頑張ってね」と言うと、
「はい、頑張ってます」と笑顔で答えてくれた。
寒い時、暑い時、雨の時…　大変だろうな…

決心

出来るだけイヴと一緒にいる時間を持つことが
今の私にとっては最優先事項だから、
最近、週1ペースで休暇を取っている。

新しい技術を際限なく覚え続けなければならないSEという職業に
私はもう数年前から限界を感じ始めていた。
ITとは全く関係のない会社に就職した私は、元々SE志望ではない。
たまたま今の会社に出向して、ずっとこの仕事を続けて来ただけ。
思考回路が文系の私が、24年も続けて来れた理由は、ただ1つ。
「生活がかかっているから」

でも、もう限界。
この先あと20年以上、新技術を習得し続けることは、
私には不可能だ。

先週、半期に一度行なわれる職場の面接で、私は部長に
「もうSEとしてやって行くのは限界です」と言ってしまった。
IT業界にいて、もうSEとしては限界と口にするには、
それなりの覚悟があってのことだ。

失業しても、女ひとりなら何とか生活出来るだろう。

辞めることになっても後悔しない。
そう腹をくくって以来、私は極力早目に退社し、
休みを取れる時は可能な限り休暇を使うことにしている。

11/25～12/2まで、イヴは固形物を全く受け付けようとしなかった。
頬骨が出るほど痩せてしまったのに、
私が仕事から戻って「ただいま」と声をかけると
しっぽをパラパタと振る。
今は、私の母も泊まり込んでイヴを看てくれている。

イヴに痛みがないこと。
少しでも多く、一緒の時間を過ごすこと。
それだけが、今の私の願い。