福島第一原発の事故以来、原子力エネルギーへの依存を続けて行ってよいかに関心が高まっていますが、温室効果ガス排出削減が今後の重要課題であることに変わりはありません。日常生活の中で如何にしてその排出を削減できるか付いては、実に多様な局面があります。その一つに食品のフードマイレージがあります。遠方から食品を取り寄せるほど、輸送のエネルギーが必要になるから、できるだけ地場産品を食べる「地産地消」が推奨されています。
アリッサ・スミスとジェームズ・マッキノン(カナダ)は1年間、住所から半径100マイル以内で生産された食べ物だけで暮らすという試みを続けました。その経験を記した書籍「100マイル ダイエット」(100 Mile Challenge, Paperny Films/Canwest, Canada 2009)には、世界各地から大きな反響がありました。食生活とそれが環境に与える影響について大勢の人々が関心があることを実感した二人の呼びかけで、カナダ西部のミッションという町で、家から100マイル以内で生産された食べ物だけで100日間暮らすという試みが行われました。
8月2~5日、00:00-00:50(24時間表記)にBS1で放送の、BS世界のドキュメンタリー<シリーズ 食を見直そう>「100マイルチャレンジ~地元の食材で暮らす」は、試みに挑戦した6家族を密着取材します。以下は番組HPからの情報です。
8月2日(火)第1回「食べ物がなくなる?!」。
第1回では、6家族の普段の食生活の紹介と、各家庭の食料の総点検、そして、いよいよチャレンジが始まった直後にそれぞれが厳しい現実に直面する様子を描く。まず、100マイル圏外で生産された食料を没収される参加者たち。缶詰、コーヒー、紅茶、ビール、オリーブオイル、パスタ、パン、塩、砂糖、小麦粉・・・。みるみる食料庫が空になっていく!そんな中で迎えたチャレンジ初日。6家族の朝食は?
8月3日(水)第2回「あの好物を求めて!」。
参加者たちは必要な食材や大好きな食べ物、飲み物が手に入らないことの厳しさを実感し、ショックを受ける。しかし、やがては自分たちの力でそうした食材をさがしたり、作ったりし始めた。料理好きのアンジェラは家族と海に出かけ、海水から塩を作ろうと奮闘。甘いものが好物のキャシーは近くの養蜂家を訪ね、蜂蜜の採集を実践。大好きなワインが飲めないとご機嫌斜めのアルマは地元のオーガニックワイン農園を紹介してもらうが、ワインを手に入れるためにはある作業を手伝うことに。
しかし何よりもみんなを困らせたのは、小麦粉がないこと。パスタもパンも、クッキーも食べられない。小さな食料品店を営むスティーブとシェリダ夫妻は各家族の期待を背負って、地元産の小麦をさがすが・・・。
8月4日(木)第3回「料理って楽しい!」。
自分たちがいかに食べ物の産地に無頓着だったかを思い知るとともに、多くの食材を地元で手に入れられることを学び始めた参加者たち。その一方で、このチャレンジのルールをめぐって、参加家族間で解釈が異なる点が出てきて激論になる。アリッサとジェームズの仲介でルールをはっきりさせ、改めて挑戦を続けるかどうかを各家庭が表明することに。
参加者たちが地元産の食材での暮らしに徐々に馴染んでいく中、アンジェラは娘の誕生日パーティーを、ピーターとシェリダは結婚10周年のお祝いをする。これまで家族だけで頑張って来たチャレンジだが、さらに友人たちを100マイル以内の食べ物でもてなすことにも挑戦。また、料理が苦手で最初に脱落するのではないかと心配されたステファンとアレックスの家族は、みんなで力を合わせて努力を続けるうち、家族の絆が強まっていることを実感する。
8月5日(金)最終回「目標達成・・・そして!」
食べ物がどこでどう作られているのかを知り、地元の生産者との交流を深めながらチャレンジを続けてきた参加者たちはいよいよ最後の25日間に突入。彼らが地元の食材を掘り起こし、食生活を見直す暮らしにもすっかり慣れると、アリッサとジェームズは、何とか食べるという段階から、より豊かな食生活を楽しむという段階へとみんなをいざなう。
料理が苦手なシェリダは料理人の義妹の手ほどきを受ける一方、料理好きのアンジェラは地元の有名シェフの元で修行を。また、カナダ先住民のルーツを持つキャシーは、環境と共生する先住民の食文化について学びたいと考える。
そしてついに100日の目標を達成!果たして、参加者たちはチャレンジを通じて何を得たのだろうか。集まった各家族はそれぞれの体調や体重、家族の絆、食への理解や関心など、さまざまな変化を語り合う。
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