わただま 摘んだ?

風になる 花のかおりをまとうこと 遠い訪れを搬ぶこと 水のありかを囁くこと そして こっそり石たちの夢にすべりこむ

「浅草ヤング妖品店」

2006-09-23 15:45:44 | かぜは・・・
お友達がすすめてくださいました。

かつての「カムイ伝」のような大作というわけじゃありません。
けれど
梅のほんのりとした酸味のように
こころにさざなみを立ててくれる作品でしょうか。

現在の巷にあふれるちいさな苦しみ。
滞ってしまうやみ。

それを、てのひらですくって
映し出してくれる
姫鏡。

三面記事のなかで
ただ遠いこととしてでなく
いま わがうちにあるものとして。

解決は、単純です。
でも、だからといって
それが幼稚であるとは限らない。

えほんだって
専門書だって
対象とする相手に届かなければ
意味がないのだから。

戦争を描いた本は多い。
けれど、
おくすりをのむような
そういう本ばかりでは
手に取ってみようという人以外には
煙たがられてしまう。

戦争を描いた漫画は多い。
でも、戦争はいけないといいつつ
破壊し、殺戮するストーリーであることのほうが
ずっと多い。

まっとうなことすらも
口にしづらい雰囲気が
すでにこの国を覆っています。

たかが漫画。
されど
向き合う機会のない場所に
種をまいてくれる
縁であるならいい。

あたらしい酒袋に。

浅草ヤング妖品店 (5)


post a comment