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わただま 摘んだ?

風になる 花のかおりをまとうこと 遠い訪れを搬ぶこと 水のありかを囁くこと そして こっそり石たちの夢にすべりこむ

野にあるごとく

2005-06-06 10:39:52 | かぜは・・・
子どものころから、雑草と呼ばれる類の花が好きで、じゅずだま、かやつりぐさ、からすのえんどう、そしておどりこそうなどに胸をときめかせたものでした。
子どもたちをつれての高原歩きには保育社の野草図鑑全八巻をしょっていき、現地では参照する元気すら出なかったことも。
いまのように、デジカメ片手にというわけにはいきませんでした。
花を活けるのが好きな母は、けっして野草には手を出しません。
姑とのいきさつもあったのですが、おおむね野の花は摘んでしまうと萎れるだけだからと・・・。
それもあり、不器用な私はただ目で愛でるのみ。
ところが―――
あるご縁で訪れた鎌倉の隠れ家のような場処で、みごとに活けられた野の花に息をのみました。
そこには、手折られた花の惨めっぽさはみじんもなく、凛として在り、とりあわされた草々の思いもかけぬ華やかさと格に、しつらえた方の美意識をつくづく感じ入ったのでした。
野にあるごとく和やかに、しかも丈高く。
大塔の宮でバスを降りて、覚園寺にむかう道すがらひっそりと和楽庵さんはあります。


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