大阪モノレールは、今年の秋を目途に新型車両『3000系』を導入することを発表した。
エクステリアデザインは、先頭車を大きな丸みを帯びたものとし、編成全長にわたって大きな円弧を描いたカラーリングとさせた。シートは個別とし、幅は48cmと通勤電車は最大級のものに、窓は大型化して眺望を楽しめるようにする。また、キッズスペースを配置、空気清浄機も搭載することで、清潔で開放的な車内空間を提供する。
今年度は『3000系』1編成を追加導入、来年度から1000系を置き換え始め、2021年度までに合計9編成を導入する予定としている。
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2009年に2000系を追加導入して以来9年ぶりの新車、2000系では1000系のデザインを大きく変えなかったが、今回導入する3000系では初めてデザインを変えることになった。といっても、東京モノレールのようにカラーリングのデザインは変えずに、既存車のカラーリングを踏襲した。
『3000系』を特徴づけるものの一つとして、通勤電車としては最大級となる48センチ幅のシート、国鉄型通勤車の標準となる43センチはもちろん、大阪環状線323系の47センチも上回る。シート幅の拡大に伴い、144席あった座席は124席に減らされる。中期経営計画に掲載されているイメージ図から推測するに、運転室の後ろのクロスシートは運転台側4席、逆側2席、ドア同士の間は8席、ドアと連結部の間は4席になると思われる。1編成あたりの定員は400名、2000系の410名より10名ほど減ることになる。
キッズスペースはそのクロスシート横に確保され、子どもでもかぶりつきができるようになる模様、西武40000のパートナーゾーンのようなものだろう。搬入時の写真を見ると、リリースにはなかった半自動ボタンも。関西民鉄では阪神5700に次いでの採用となる。阪神と違って待避はないから、折り返しの時ぐらいしか長時間停車はないわけだが。
新車リリースでは触れてはないが、中期経営計画によると非常用の脱出シューターを搭載するとのこと。中期事業計画によると3000系だけだなく、既存の13編成に2021年までに取り付けるとのことだ。地震などで軌道が損傷してモノレールが動かせなくなった時に下へ脱出するためのシューターだが、大半の区間で中央環状線が並行しているからそういうものができるのだろう。先日の地震の時は設置すらしてなかったから、車内で長時間待たせていたのではないかと。
『3000系』は9編成導入、1000系のうち、89年製の6編成、93年製と95年製の1編成ずつの計8編成が置き換え対象となる。車齢30年ぐらいが限界だと仮定すると、1000系の残り5編成は2028年辺りに廃車ということになる。その翌年には、瓜生堂へ延伸するから、1000系置き換え用5編成の他に、延伸用の6編成が必要となる。この時の導入車両は3000系でなく、その後継車両になるのではないかと思われる。3000系導入で1988年製の1000系は引退するわけだが、1985年製の北九州モノレールはどうなるのだろう。
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