しーさるの鉄日記

鳥取県観光列車3題


鳥取県から観光列車の話題を3つほど。

まず、去年の夏に発表されていた山陰本線の観光列車『あめつち』の詳細が明らかになった。
天井照明には因州和紙、窓側壁面には1号車智頭杉、2号車隠岐の黒松を採用、テーブルは石州瓦、洗面台は岩井窯、物販カウンターの暖簾は西尾絞りを使用、2号車後部には神楽衣装を飾る。
運転日は7/1からの土日月、7/27の金曜日は運転するが、8/12と11/12は運休とする。運転時刻は鳥取発900、出雲市着1247と出雲市発1341、鳥取着1736、途中停車駅は、倉吉、米子、安来、松江で、鳥取行は玉造温泉にも停車する。
乗車には、運賃のほかにグリーン券が必要で、鳥取~米子間で2,640円、米子~出雲市間で2,120円、鳥取~出雲市間で4,540円となる。

若桜鉄道では観光列車『昭和』が3/4にデビューした。デザインは水戸岡鋭治、外観は原信太郎が作成した阪神電鉄311形を参考にした青とし、桜のシンボルマークを正面貫通扉、ドア横に入れる。車内は木材を可能な限り使い、テーブル付きの対面席10組とその前後にソファー4組を置く。
観光列車『昭和』は、毎週日曜日は貸し切り列車として運転、パックツアーとして販売したが9月末まで満席となった。それ以外の平日は定期列車に充当させる。4両のうち3両を、来年度末までに昭和デザインに更新する。

智頭急行は、昨年内装を変更したHOT3521編成について、外装もリニューアル、『あまつぼし(天津星)』として3/18から走り出した。外装は夜空をイメージとした濃い紫色とし、星の川にはピンクのハート型の星も入れる。内装はロングシートでイベント車として使用するときにテーブルを設置、通信カラオケで団体貸し切りに対応する。また、トンネル内ではトンネルシアターを楽しむことができる。

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ここ最近、鳥取付近の改造観光列車で色々動きがあった。
まず、JRの『あめつち』。運転区間は去年の夏のリリース通りの鳥取~出雲市間、所要時間は予想していた通りの4時間近くとなった。宍道湖の夕日というリリースから、出雲市ベースで往復すると思ったら、鳥取ベースでの往復となった。
鳥取発は9時丁度、岡山発647の『いなば』からの接続を受ける。臨時列車ながら泊で定期普通を追い抜くことになる。倉吉~米子までは普通列車と変わらない時間で走行、名和から数キロ徐行するだけでなく、『おき』に抜かれるからだ。松江の手前、東松江でも『やくも』に追い抜かれる。松江から出雲市までの34キロは1時間以上かけて走行、交換列車が多いだけでなく、宍道湖、斐伊川で徐行するからだ。でも20分後に米子を出た普通からは逃げ切る。玉造温泉には1154着で『やくも16号』と交換、来待で普通『アクアライナー』と交換、宍道は通過で、荘原で『おき2号』と交換、直江で普通と『やくも18号』交換で10分以上停車というところか。出雲市には1247に到着して、一畑電車には14分で接続する。観光客には余裕がないか。
出雲市は54分折り返しの1341発、一畑電車からは18分で接続する。玉造温泉までは45分で走行し、普通列車より17分遅い。宍道で『まつかぜ』に追い抜かれる他、直江で『アクアライナー』と交換、荘原で『やくも9号』と交換するようだ。安来を1522に発車するのは、松江を10分後に出る普通列車とかぶるけど、時間変更するのだろうか。米子から倉吉までは61分と出雲市行より20分速い。逆に倉吉から鳥取は15分遅くなるが、米子を39分後に出る快速からは14分逃げ切る。鳥取着は1736、浜坂方面及び岡山、大阪方面特急へは1時間前後待つことになる。30分待ちのバスか1時間待ちの『スーパーはくと』に乗り継げば、大阪には21時過ぎに到着することができる。
座席は『〇〇のはなし』と違ってグリーン車扱い、それもグリーン車指定席だから18きっぷとの併用は不可能だ。そういう意味で、JR四国の『伊予灘ものがたり』に近い。

若桜鉄道『昭和』は水戸岡リニューアル、山陰地方では初めての水戸岡デザインとなる。4両中3両が対象という報道からWT3000が改造対象となる。ステンレス車であるWT3300は、WT3000の14年後に製造されたイベント車だから、改造の対象からは外された。今回は1両だけの改造なので、休日はツアー列車だけの運用になる。2両目が改造されたら、データイムは定期列車も『昭和』車での運用になると思われる。
内装は、いつも通りの水戸岡デザインで木材を強調したもの、他社の水戸岡デザインで見られるような棚はない。ただ、テーブルが付くと、ボックスシートの客が途中駅で降りにくい難点がある。ボックスシートに空席があっても、ソファは埋まっている感じになるだろう。外装は青、その参考となったのは原信太郎の阪神の模型だという。水戸岡デザインで原信太郎の模型を参考にしたというのは『或る列車』という前例があるけど、塗色だけ参考というのは少しわかりにくい。阪神311形の青色は阪神の青胴車に引き継がれているから、そういう意味で『昭和』と青胴車は姉妹車ということになる。

智頭急行は、昨年イベント車を転換クロス車からテーブル付きロング改造したわけだが、今回は外装も更新することになった。内装、外装を一気に更新しなかったのは、貸切の少ない冬期に時間をかけて更新したからだろう。外観は赤と白から紫ベースで星の川をちりばめたものに。中国新聞のサイトで、ピンク一色の恋山形駅に停車している画像を見たけど、山奥の無人駅とは思えない光景だ。去年の更新時からあったトンネルシアターというのは、プロジェクターでトンネルの壁に映像を映し出すもの、青函トンネルや北神トンネルのようにトンネルの壁に元々描いてあるものではない。よって、HOT3521編成だったらどこのトンネルでも映し出せるし、HOT3521編成以外では楽しむことできない。アイデアとしてはいいのだけど、ほくほく線のゆめぞらに比較すると見れる人は限られる。
欲を言えば、JRの姫路までの乗り入れができる2両の観光列車を新製してほしいところ。鳥取はもちろん、智頭も観光地として楽しむことできるし、流しびな臨も設定できる。でも、HOT7000の置き換えが最優先、6年後には車齢30年になるし。

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