JRグループなどのダイヤ改正、山陰地方、若桜鉄道の改正概要は以下の通り。
●「スーパーおき」の設定時刻を変更する。
●米子発8時30分の快速益田行、益田発7時43分の快速米子行を普通列車に格下げする。それに伴い、出雲市発10時16分の普通浜田行、浜田発9時05分の普通出雲市行は廃止する。
●益田発9時09分の快速について、石見津田、鎌手、岡見、周布に停車させて、浜田まで各駅に停車させる。それに伴い益田発8時57分の普通浜田行を廃止する。
●境線において、平日データイムの鬼太郎列車を1両から2両に増結する。また、23時台の列車1往復を廃止する。
★若桜鉄道
●八東駅に行き違い施設を新設、このことで若桜~郡家間に5往復増発して、15往復での運転とする。
●若桜発6時25分の列車を6時14分に繰り上げ、「スーパーはくと」「スーパーまつかぜ」に接続させる。それ以外の時間帯でも「スーパーはくと」への接続を見直す。
●JR車両の若桜線への乗り入れを解消する。
●増発列車のうち、若桜発10時03分、郡家発11時21分については、平日のみ運転、土休日は臨時貸切列車を運転する。
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JRグループのダイヤ改正、山陰地方では快速「アクアライナー」の普通の格下げ、若桜鉄道では交換設備の新設に伴う列車の増発が行われた。
「スーパーおき」は、改正前は米子発5時50分、10時48分、14時39分だったが、今回の改正では6時01分、10時38分、14時11分となっている。
午前中の「スーパーおき」2本は10分程度の変更だが、午後は28分も繰り上げている。その影響でダイヤをあまり変えてない他列車との接続が変わってくる。まず、改正前にあった「やくも」からの約20分接続がなくなり、岡山から大田市方面が不便になっている。鳥取発12時58分の倉吉行は40分に繰上げ、宝木でその待避のために19分も停車するようになった。その先は出雲市と浜田で普通を追い抜いていたが、約30分の繰上げることで松江と波根で普通を追い抜くことになり、特急通過駅の利便性が向上した。それ以外にも、朝の「スーパーおき」の繰上げに伴い、鳥取発9時31分の倉吉行は34分に繰り下げて、浜村での待避がなくなった。
上りについては「スーパーおき2号」の益田発を13分繰り上げるが、西出雲で4分、出雲市で5分停車するので、出雲市から先は改正前と変わらない。
午前中の「アクアライナー」1往復は普通列車に格下げする。「アクアライナー」は、2001年の山陰本線高速化事業以来、5往復をキープしてきたが、ここに来て4往復に本数を減らすことになる。
普通列車に格下げすることで、出雲市→江津間は1時間12分だったのが1時間26分に、益田→出雲市間は2時間14分だったのが3時間04分になる。下りは14分しか変わらないが、上りは50分も遅くなる。そのため、大田市発9時43分の出雲市行は9時28分発と改正前の快速とほぼ同時刻に繰り下げる。西出雲発10時34分の普通も9時53分に繰り上げ、改正前の快速を踏襲したスジとする。ただし、スジを踏襲するのは途中まで、松江で9分、荒島で16分停車し、米子での「やくも」と普通倉吉行への接続もなくなる。代わりに快速から格下げとなった普通は、改正前の西出雲発を10分前後繰り下げたようなスジで走る。
朝の益田発上りを見ると、改正前は707普江、743快米、803普出、857普浜、922快米となっていたが、改正後は、702普江、745普米、811普浜、909普米(浜田から快速)といった具合になる。
益田より西では、益田着13時22分の「スーパーおき」が13時04分に繰り上がるため、益田発13時28分の長門市行が13時11分に繰り上がる。木与、三見での上り列車との交換は長門大井、長門三隅に変更となる。それ以外に下関発16時46分の滝部行を小串行に短縮変更する。どっちみち長門市行に接続するから、不便になるというわけではないが。
若桜鉄道は午前中と夕夜間に大幅な増発が行われ、利便性が向上した。
郡家発で見ると、6時53分発で始発を50分繰上げ、11時21分発と11時59分発で2時間半以上のタイムラグを1時間19分に短縮、18時52分発と21時05分発で1時間10分~1時間20分のタイムラグを50分以下に短縮している。若桜発で見ると、9時26分と10時03分で3時間近いタイムラグを最大でも79分に短縮、18時05分と19時34分で79分間隔を50分以下の間隔とし、20時52分だった最終を21時52分に繰り下げている。
車両数を増やさずに、若桜鉄道内で増発したため、鳥取乗り入れ列車については、大幅に変わっている。
郡家行は増発分の鳥取発11時34分が新たに乗り入れ、智頭急行直通を含めると鳥取発11時台は05分、34分、58分と都市圏並みになっている。代わりに、鳥取発14時22分、19時39分の乗り入れは取り止めになっている。14時22分は14時10分の智頭行がフォロー、19時39分もその前後の因美線からの接続を見直してフォローしている。19時台の郡家までの本数は減るけどね。
鳥取行は増発分の若桜発9時26分が新たに乗り入れ、郡家発普通は9時21分、10時15分の新設列車、39分といった具合になっている。郡家発10時15分は、大阪からの「スーパーはくと」への接続を受けるので、近畿圏から東郡家、津ノ井までの所要時間が20分以上短縮する。一方、若桜発6時25分、13時18分の鳥取乗り入れを取り止め、それぞれ6時14分、12時52分に繰り上げ、因美線の列車に接続させる。鳥取乗り入れは1往復増2往復減、プラマイで1往復減となる。
JRのキハ47系は、鳥取発21時02分、若桜発6時25分の列車に充当されてきたが、今回の改正では若桜鉄道への乗り入れを取りやめる。このことで、若桜鉄道の車両のJR乗り入れ1往復減のフォローをすることになる。JR車の3セクへ乗り入れは、松浦鉄道、三陸鉄道などで行われていたが、昨今は減少気味、残ったのは北近畿タンゴ鉄道、愛知環状鉄道、伊勢鉄道、土佐くろしお鉄道といった本格的に乗り入れをやっているところくらいだ。
若桜線時代から長い間、交換設備がなかったが、今回の改正では八東駅の交換設備を復活させている。若桜鉄道の全区間での最短所要時間は32分だから、交換設備なしだったら最短運転間隔は70分以上になるわけだが、交換設備を設置することで運転間隔をおよそ半分の40分以下とするだけでなく、因美線との接続に融通が利くようになった。八東での交換は1日9回あるが、朝は1回だけ、18時台以降は5回と集中している。
改正前は16時台まで1運用、2運用目は朝増結と16時台以降、3運用目は朝増結になっていたが、今回の改正では2運用が終日となり、3運用目が朝増結の他に10時台と18時台以降となった。若桜鉄道の保有車両数は4両だからギリギリの運用だが、夕方以降に遭遇できる車両のバリエーションが増えたことにもなる。
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