アジア映画巡礼

アジア映画にのめり込んでン十年、まだまだ熱くアジア映画を語ります

対コロナウィルス・ビタミン剤⑦インドもがんばって!

2020-05-24 | 日常

日本の緊急事態宣言は、明日にも全地域解除になる見込みです。7週間、約50日間続いた外出自粛や三密警戒が全部チャラになるわけではありませんが、それでも自分たちで判断してそれなりの対策を取っていけるので、精神的にずっと楽になります。また、万一感染者数がまた増えても、どう対処すれば減っていくかということがわかっているので、経験を生かすことができますね。とはいえ、できるだけ緊急事態宣言の再発出は避けられるよう、いろいろ気をつけて今後も過ごしていきたいと思います。

ということで、もう皆さんには、対コロナウィルス・ビタミン剤もそろそろ不要でしょう。ほぼ同じ頃にロックダウンを始めたインドでは、現在は3回期間が延長されて5月31日までの「Lockdown 4.0」が進行中ですが、「4.0」ではいろんなことが少しずつ解禁になってきています。下は、5月16日付けの「THE ECONOMIC TIMES」のWeb記事「Lockdown likely to be extended till May 31 with more relaxations」という記事の中に使われた画像です。わかりやすいので、貼り付けてみました。

graph

こうして、「出発地と到着地両方の州が合意すれば国内線は再開」ということで国内線が飛び始めたのですが、それに際して空港では、徹底的な感染対策が取られていることを示す動画がアップされました。

Watch how airports in India are preparing for domestic flights operations

 

テロップが英語だけで、最後の職員の説明もヒンディー語なのでわかりにくいかと思いますが、なかなか厳重な「職員と搭乗者は接触しない」方針が徹底されていることがわかります。近くでの接触は、軍が行うセキュリティ・チェックだけで、ほかは顔認証やスマホ認証を使い、搭乗券も荷物タグもすべて搭乗者自身で取り出すといった工夫がされています。また、搭乗者は事前にネットでチェックインし、必ずマスクを着用して空港に入ること、体温測定等の健康検査があること、機内では飲食は一切提供しないこと等々も徹底されているようです。

 

(出典:2020.5.182020.5.18付ニュース「MapMyIndia shows COVID-19 impacted locations on maps」より)

インドは現在、感染者発生の度合いによって、レッドゾーン、オレンジゾーン、グリーンゾーンに分けられています。上の図はそれを示していますが、ほとんどの大都市が含まれているレッドゾーンでは、鉄道や地下鉄、バス等公共交通機関は原則運行禁止です。タクシーとオートリキシャは乗客数を制限して運行が許されていますが、鉄道は全然動いていませんでした。でも、出稼ぎ労働者で故郷に帰ろうと長い距離を歩いて帰る人が多数出現し、5月11日には線路上で寝ていた人々が夜間の貨物列車にはねられて16人が死亡する、という悲惨な事故が発生します。そのため政府は、12日から臨時列車を走らせることを決定、ニューデリー駅からコルカタのハウラー駅、ムンバイ・セントラル駅、ベンガルール駅、ブバネーシュワル駅等15路線の往復運行を決めました。駅までは自力で来てもらうしかない、という発表でしたが、それでもたくさんの人が助かったことと思います。ネットにはすぐに、とてもわかりやすいガイダンス動画がアップされました。

FAQ: Bookings For 'Special Trains' Open – Here's All You Need to Know

 

現在鉄道は、6月1日(月)からの再開を見越して、5月22日(金)から切符の予約を開始しています。6月1日からさらにロックダウンが延長されて、「Lockdown 5.0」になったとしても、列車の運行は実施されるものと思われます。こうして少しずつ経済活動を再開しているインドですが、感染者数は相変わらず増え続け、特に5月18日(月)に10万人を超えてからは、増加がさらに急カーブになって、昨日は131,385人となりました。間もなくイランを抜いて、トルコに迫りそうです。

映画界や音楽界の人々は、現在もいろんな動画をアップして感染防止を訴えていますが、精神面を鼓舞するだけではもう限界、といった感があるのも事実。とはいえ、みんなが心を一つにするための歌は5月に入ってもリリースされていて、新たな人たちが参加しています。それが、200人以上のミュージシャンが参加したという歌「Jayatu Jayatu Bharatam」で、作曲はシャンカル・マハーデーヴァン、作詞はプラスーン・ジョーシーという、映画でもお馴染みの人たちです。歌詞は、サンスクリット語、タミル語、テルグ語、ヒンディー語、カンナダ語、マラヤーラム語、グジャラーティー語、マラーティー語、ベンガル語、パンジャービー語、アッサム(オホム)語、ボージプリー語など16言語からなり、アーシャー・ボースレー、アルカー・ヤーグニク、カヴィター・クリシュナムールティー、アヌープ・ジャローター、ハリハラン、S.P.バーラスブラマニアム、カイラーシュ・ケール、クマール・サーヌー、ソーヌー・ニガムら映画のプレイバックでも活躍する人々によって歌われています。

Jayatu Jayatu Bharatam - A tribute to India's ever-lasting spirit

 

タイトルの意味は「称えよ、インドを」というような意味だと思うのですが、国旗も登場して、愛国心に訴えかけていますね。私としては、最初に出てきたアーシャー・ボースレーが86歳の今も元気で歌ってらっしゃることがわかって、それが嬉しかった、というところです。お姉様のラター・マンゲーシュカルは現在90歳なのですが、お元気でしょうか...。

最後にちょっと古い動画なのですが、面白くて笑えるので、タイガー・シュロフ出演のファッション・ブランド「MACHO」のCFをどうぞ。

Tiger Shroff MACHO New 2018 AD/TVC

タイガー君の動画は見ていると元気になるものが多いので、この2ヶ月、いろいろ見ました。あと、リティク・ローシャン(ピアノ弾いて歌う動画をアップし忘れたかも)、ヴィドゥユト・ジャームワール(エクササイズのほか、結構お料理も作ってましたねー)ら、アクションの上手な俳優の動画はいつも楽しみでした。インドはつい2、3日前にサイクロンのアンパン(アンファン)に襲われ、コルカタ等西ベンガル州がバングラデシュと共に大きな被害を受けました(こちらこちらに被害の状況が。後者はタワマン高層階在住の女性の現場レポートです)が、がんばって被害を克服し、新型コロナ・ウィルスも押さえ込んでほしいと祈っています。そして1日も早く、またインドに行けるようになるよう、心から願っています。では、日本もがんばるので、インドの皆さんもしっかりね!

 


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『タゴール・ソングス』関連... | トップ | 『きっと、またあえる』のコ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

日常」カテゴリの最新記事