アジア映画巡礼

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テルグ語映画の都ハイダラーバード

2012-01-11 | インド映画

しつこくテルグ語映画関連記事を書いてますが、テルグ語映画の都ハイダラーバードをちょっとご紹介しておきます。ハイダラーバードには、30年ほど前に1回、それから映画祭で2回、あと2009年3月にラモージ・フィルム・シティを見学に、と、都合4回行ったことがあります。

最初に行ったのは、確か1981年の1月。フセイン湖という湖が街の真ん中にあり、その近くの丘の上に真っ白い寺院があったので行ってみると、大財閥ビルラーが建立した寺院でした。当時は、丘の上の寺院までカメラを持参でき、写真撮影OKでした。

ところが2009年の時は、丘の麓にある下足預けの所で、カメラや携帯はすべて没収、じゃない、預けさせられました。というわけで、写真は麓だけ。平日だったのですが、たくさんの人がインド全土からお参りに来ていました。

街中はモータリゼーションのおかげで自動車の数がものすごく増えていました。驚いたのは、ムンバイやデリーで見られる昔からのインド車、アンバサダーやプレミアを一切見かけなかったこと。ずんぐりむっくりのあの車体を探したのですが、全然見つかりませんでした。右は、信号の所にある銅像です。交通整理をするためと思われるブリッジの上に、何で2体も建てられてるんだか。謎でした。

映画館はやはり立派。郊外にあるシネコン、プラサーズの威風堂々たる建物です。アングルを変えて2枚どうぞ。

さらにう~んと郊外に行った所にあるのが、テルグ語映画はもちろん、ヒンディー語映画やタミル語映画の撮影もバンバン行われているラモージ・フィルム・シティ。こちらが入口です。

入ってすぐは遊園地になっています。こちらもインド全土から、たくさんの見学者がバスを連ねてやって来ます。インドではディズニーランドに匹敵する、壮大なテーマパークなのです。

敷地は何と2000エーカー強とか。そこに、遊園地と劇場、レストラン、見学者向けのセット等があり、あと実際に撮影が行われる様々なロケ舞台(庭園や街並み、寺院、宮殿、刑務所、空港、プール等々)があり、さらには大道具、小道具を作る工場、関係者が宿泊するホテル(グレード別に3つのホテルがあります)がある、という、とてつもなく大規模な撮影スタジオとなっています。

こちらは、見学者向けにいろんな演目が演じられる劇場。インド舞踊の場面と、アクション劇を見る観客たち。

フィルム・シティの全容はとても写真に撮れないので、なるべく俯瞰した写真を2枚付けてみました。

駅もあれば、空港もあります(ショボかったけど)。

寺院もあれば、大邸宅も。この邸宅は、チランジーヴィ主演の『インドラ』 (2002/原題:Indra)を撮った所だとか。

商店街のセットでは、テルグ語映画を撮影中。右は、モニターを見て指示を出す監督。

庭園風のセットだけでもものすごい数があり、街灯も形が気に入らなければすぐに取り替えられます、とのこと。右は中国風の庭園です。

鳥居までありました。何を撮るんだ、ここで?? ピンクの鳥居なんて、怪しすぎます。

大道具、小道具制作工場も何棟かあり、たくさんの人が働いていました。大理石に見せた素材を加工している職人さんです。

見学を終えてホテルで食事をしていたら、旧知のシャーム・ベネガル監督(『芽ばえ』 (1974)や『ようこそサッジャンプルへ』 (2008)の監督)にバッタリ会いました。2000年までは毎年映画祭で顔を合わせていたのですが、それ以降私が映画祭に行かなくなったので、会ったのは実に久しぶり。「cinetama、こんな所で何をしてるんだ!?」とハグされました。

とっても面白かったラモージ・フィルム・シティ見学でしたが、私が個人で行けたのは、ムンバイの映画検定中央委員会支所長にハイダラーバードの支所長を紹介してもらい、その人が職員を1人付けてくれたから。「そのかわり、車はそちらで手配してくれ」ということで、ホテルの車を1日借り上げ、またお世話になった皆さんに応分の謝礼をしたので、結構費用はかかりました。そういうコネ見学だったんですが、有名スターが撮影している現場には入れずじまい。案内者が撮影中の作品のプロデューサー等と知り合いでないと、中には入れてもらえないのです。ちょうどジョン・アブラハムが撮影中だったのに、会えなくて残念~。インドは二重、三重にもコネが必要な社会なのでした。

 

 


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