アジア映画巡礼

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『シティ・オブ・ジョイ 4Kデジタル・リマスター版』上映記念トークイベントのお知らせ

2022-03-16 | インドを描く映画

『シティ・オブ・ジョイ 4Kデジタル・リマスター版』の公開は、2月11日(金)のヒューマントラストシネマ渋谷での「未体験ゾーンの映画たち」での上映を皮切りに始まりました。作品としては30年ぶりの公開で、昔ご覧になった方から今回初めてというお若い方まで、たくさんの方が映画館に足を運んで下さったようで、公式サイトTHEATERを見てみると、どんどん上映館が増えて行っています。東京でも、ヒューマントラストシネマ渋谷のあと、池袋のシネマロサ、新宿のシネマート新宿(3月17日まで)と回って、3月18日(金)からは再び渋谷の劇場へ。今度の上映は渋谷HUMAXシネマでなのですが、渋谷での凱旋上映と言ってもいいかも知れません。

そして、連休の中日3月20日(日)には、上映記念トークイベントが催されることになりました。詳細は以下の通りです。

            

『シティ・オブ・ジョイ 4Kデジタル・リマスター版』の上映記念トークイベント

【実施劇場】
渋谷HUMAXシネマ アクセス
東京都渋谷区宇田川町20-15 ヒューマックスパビリオン渋谷公園通り4F
03-3462-2539
 
【イベント日時】
3/20(日) 17:15の回・上映終了後 トークイベント
※20:15 終了予定

【登壇者(予定)】
大橋正明(聖心女子大学教授)
佐々木美佳(映画『タゴール・ソングス』監督、作家)
松岡 環(アジア映画研究者、字幕翻訳者)
※登壇者は予行なく変更する場合がございます。

【チケット料金】
通常料金 ※各種割引使用可 ※リピーター割引&30歳割引あり(各税込¥1,200)

【チケット販売スケジュール】
■オンライン販売
3/18(金) 午前0時~上映開始時刻まで販売
※オンラインチケット予約販売はクレジットカード決済のみとなります。ご購入されたチケットは、劇場に設置してある「オンラインチケット」自動発券機にてお引き換えください。

■窓口販売
3/18(金) 劇場オープン時より販売開始
※窓口販売は、オンライン販売で残席があった場合のみ販売となります。

            

えー、私も司会で駆り出されることになりまして、40年来の友人である大橋正明さんと、それから監督作品『タゴール・ソングス』の公開以来いろいろとお目にかかる機会の多い佐々木美佳さんと共に、登壇することになりました。面白いのは3人とも、ヒンディー語を習得したあとにベンガル語の勉強をしていることで、私のベンガル語は「エクトゥ・エクトゥ(ちょっとだけ)」ですが、大橋さんと佐々木さんは達者にベンガル語をお話しになります。もうちょっと、お二人を個人的に紹介してみると...。

大橋正明さん(お写真はご自身のFBより)

1953年生まれの大橋さんは、早稲田大学に在学中の1974~75年、インド、ビハール州(この映画のインド人側主人公、ハザリ一家の出身地ですね)にある「サマンバヤ・アーシュラム(農村開発と教育を手がけるNGO。特に全寮制の学校を運営して、被差別カーストの子供たちが教育を受けられるようにしたことで知られる)」に数ヶ月滞在してボランティア活動をしたのですが、そこに向かうために初めてカルカッタ(現コルカタ)に滞在したのが1974年だったそうです。それ以前に日本では、1971年末のバングラデシュ独立により生じた難民を援助する活動にも携わっていたという、根っからの社会活動家です。1978年の早稲田大学卒業後に留学した、デリーの国立中央ヒンディー語学院修了後は、「シャプラニール=市民による海外協力の会」の駐在員として、1980~87年はダッカに赴任していました。この頃私も、カルカッタでのインド国際映画祭に参加したりしたので、ダッカで途中降機し、大橋さんの活動の一端を見せてもらいました。駐在員生活を終えてのちは、日本での「シャプラニール」の活動と共に、1990年にはコーネル大大学院にも留学、農村開発研究などを重ねて、1993年からは恵泉女学園大学の教員として教鞭を執るようになります。2014年には聖心女子大学教授に転じ、この3月末で退任の予定です。というわけでトークでは、この映画に描かれた頃のカルカッタを解説してもらい、ビハール州からの出稼ぎの実態や、農民の借金、娘のダウリのことなど、映画の背景についていろいろうかがおうと思っています。

CITY OF JOY © 1992 - LIGHTMOTIVE LIMITED – PRICEL

佐々木美佳さん(お写真は『タゴール・ソングス』宣伝素材より)

佐々木さんは皆さんご存じのように、ドキュメンタリー映画『タゴール・ソングス』(2020)の監督です。1993年生まれの佐々木さんは、東京外国語大学でヒンディー語を専攻したのですが、在学中にベンガル語も学び、その中でラビンドラナート・タゴールが作詞作曲した多くの「タゴール・ソング」に魅せられて、在学中に映像制作も学んで映画『タゴール・ソングス』を撮ることを決意したのでした。『タゴール・ソングス』はインドのコルカタとバングラデシュのダッカで主として撮影されたのですが、撮影時期は2018年だったそうです。というわけで現在のコルカタの様子を話していただき、大学でインドの言葉や文化を専攻した方として、また映像作家として、この作品をどのようにご覧になったか、ということを話していただこうと思います。

前述のようにリピーター割引などもありますので、ぜひお運び下さい。劇場のイベント告知サイトはこちらです。最後に『シティ・オブ・ジョイ』の予告編を付けておきます。

シティ・オブ・ジョイ 【4Kデジタル・リマスター版】

 

<追伸>さっきは大きな地震があり、首都圏でもずいぶん激しい揺れを感じましたが、皆さんのお宅では大丈夫だったでしょうか? 栗原市に友人が住んでいたりするので、心配です...。


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