アジア映画巡礼

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映画『タゴール・ソングス』佐々木美佳監督の2冊目の著書が出ました!

2023-02-04 | インド文化

ドキュメンタリー映画『タゴール・ソングス』(2020)の佐々木美佳監督ですが、早くも2冊目の著書が出ました。タイトルは『うたいおどる言葉、黄金のベンガルで』で、左右社からの出版となっています。

左右社のこの本のサイトはこちらです。この左右社という出版社は初めて知ったのですが、なかなかユニークな本を出している出版社のようで、最初ググってこのトップページが出てきた時にはちょっと驚きました。左右社のプレスリリースのチラシが入っていましたので、それも付けておきます。

多分、佐々木さんが献本リストに入れて下さったので届いたのだと思うのですが、このチラシにもあるように、佐々木さんは昨秋から、インドのコルカタにあるショットジト・ラエ・フィルム・アンド・テレヴィジョン・インスティテュートに留学中。本書の中でも、授業はみんな英語で、ベンガル語を話す用務員さんとしゃべる時はベンガル語、外でタクシーに乗れば出稼ぎで来ている運転手さんとはヒンディー語でしゃべるという生活などが語られています。本書は、「少女ササキ、天竺をめざす」から始まって、ベンガル語のこととベンガルの人々の話を中心に、16章からなるエッセーが展開します。ベンガル語の仮名書きがいっぱい出てくるので、ベンガル語を勉強したい人にはかなり参考になると思います。本当に、この通り「オネーク・モジャ(めっちゃうまい)!」と言えば、ベンガル料理店ならコックさんがにっこりしてくれます。「オネーク」はヒンディー語の「アネーク」、「モジャ」は「マザー」ですね。それから、タゴール・ソングの訳だけでなく、他の詩人の詩やビートルズ、島唄なども紹介されていて、つい次々とページをくってしまいます。佐々木さん、肩書きに「映画監督」に加えて「文筆家」が付くようになりましたが、その資格は十分あります。

上の写真は、去年の今頃、『シティ・オブ・ジョイ』の4Kデジタルリマスター版公開時のトークで登壇した時の佐々木さんです。今回も佐々木さんが日本にいれば、トークイベントとか、『タゴール・ソングス』上映とサイン会とかの販促活動ができたと思うのですが、ちょうど今頃は勉学に忙しい時では、と思います。出版社様、YouTubeとか使って、佐々木監督をぜひ引っ張り出して下さいませ。

まだパラパラとしか拝読していないのですが、実は後半にギョッとするような「恋バナ」の反対「失恋バナ」があって、よく載せたなあ、とびっくりしてしまいました。ベンガルがらみではあるのですが、これは読む方もちょいつらい文章ですね。これも含めて、最初からじっくり読ませていただきます。佐々木さん、ご恵存ありがとう!!

ところで、この文章を書いている途中に嬉しいお知らせが来ました。「Approved Indian eVisa - Entry allowed」わぁお、4年ぶりにインドに行ける! というわけで、今月末から短い期間ですが、インドに行ってきます。2020年の3月、航空便もホテルもみんな予約していたのに、キャンセルをせざるを得なかったくやしさを思い出します。ホテル代は返ってこず(「今払えばこの値段です。払い戻しはしません」で前年末に押さえたので、全部パア)、マイレージで交換していた香港の空港ラウンジ使用券も無効となり、かなり損をしたのでした。今回は、旅行サイトの方も「予約して支払いは泊まる前日」というシステムを取ってくれていて、安心して予約できました。

でも、インドの変化も著しいようで、ムンバイのポスター屋さんに行く目印だった映画館ドリームランド(上写真)は閉館した模様。あの人もこの人も無事でいてほしいなあ、と祈りつつ、いつものルートを回ってくる予定です。行く前のネックは、飛行機に乗る72時間前のPCR検査で陰性を証明してもらわないといけないことで、ここしばらく、同時期に行く友人たちとああでもない、こうでもないと情報交換し合っていました。ヴィザも、「5年の観光ヴィザが簡単に取れる」と教えてもらい、一昨日挑戦したのですが、従来の申請フォームとかなり変わっていて戸惑いました。おまけに、最初に「英語で記入して下さい」と書いてあるのに、枠内の選択肢が全部日本語になっていたりと、「どーゆーこっちゃ???」のつるべ打ち。「え? 英語で、って書いてあるから、選択しないで英語で書き入れないといけないのかな」とあせって一度終了しようとしたら、しょっぱなに書かされたメールアドレスにメールが来て、「記入が途中です。続けて下さい」というような圧がかかってきました。その後も、記入欄の表示に変な日本語訳がいっぱい出てきて、過去の英語によるフォームの質問を、以前プリントアウトしていた資料といちいち確認しながら記入する始末。そんなこんなで、これで申請OKなんだろうか、と不安だったことから、今日返事がきてホッとしたのでした。

上の写真はムンバイの封筒屋さんなのですが、スペース・アーナンディでのインド映画講座の時のプレゼントを入れるため、毎年百枚ぐらい買っていたものの、今後は要らなくなりました。これはインド版ご祝儀袋で、時にはステキなデザインのもの、美しい紙質のものが出回ったりして買うのが楽しみだったのですが、今回は「見るだけね~」になりそうです。しかし、4年間だと本もいろいろ出てるだろうし、今回の短い訪問では足りないかも。ま、5年ヴィザなので、コロナ禍が終熄すれば安チケットでまた行ってもいいし...と、少し気分が上向く今夜なのでした。行ったら絶対見るぞ!作品、ただいま大ヒット中のシャー・ルク・カーン主演作『Pathaan(パターン)』のソング&ダンスシーンを最後に付けておきますね。

Jhoome Jo Pathaan Song | Shah Rukh Khan, Deepika | Vishal & Sheykhar, Arijit Singh, Sukriti, Kumaar

 


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