イスタンブール 旅のつづき

以前旅の終着点だったイスタンブールに戻ってきて、生活を開始。また旅のつづきを始めたい・・・

スカーフ

2008-02-04 01:51:17 | イスラム教
昨年、公正発展党(AKP)が第一与党になった時もいわゆるトルコの掲げる政教分離が崩れるとデモが各地で相次いだが、その懸念がいよいよ大学でのスカーフ着用の禁止を撤廃するという動きになって出てきた。かつてAKPは前身の福祉党時代にもこの撤廃を掲げて軍の反対にあい、党を非合法化された苦い過去を持つだけに、今回はどうなるか?

イスラム教は個人の自由とするならば、大学でスカーフを被っていようがそれも個人の自由とも取れるのだが、そうすることによって宗教的な「シンボル」であるスカーフが大学、または社会の多くに広がってくると考えられているのだろう。確かに会社で働く女性で被っている人はほとんど見かけない。地方で事務(といっても掃除など)をする年配の女性は被っていることがある。

個人的にはあまり影響がないのではと思うが、やはりそこが崩れるといわゆる中東のイスラム教国と同じになる、という論調も多い。EU入りを目指すAKPの二枚舌なども言われるが、ヨーロッパでも実際に被っている人はいる。さあどうなることか?


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 イスラム色が強いとされるトルコ与党、公正発展党(AKP)と有力野党の極右、民族主義者行動党(MHP)は24日、イスラム女性の象徴とされるスカーフを着けての大学通学を禁じているのは問題があるとして、この規則の撤廃で合意した。国是である政教分離の守護者を自任する軍とエルドアン政権の緊張が高まる可能性がある。

 両党の議席は国会(定数550)での憲法修正に必要な3分の2を上回っており、民放CNNトルコは両党がスカーフ禁止撤廃のため、憲法修正を検討していると伝えた。政権がイスラム主義に傾斜したと判断した場合、クーデターで介入するなどしてきた軍だけでなく、世俗派の牙城である法曹界、学識者らからの強い反発は必至だ。

 両党が発表した声明は「スカーフ問題は権利と自由の観点から検討されるものだとの点で両党は一致した。(スカーフ禁止に向けた)技術的作業を続けている」としている。

 イスラム教徒が99%を占めながら、厳格な政教分離を建国以来の国是とするトルコでは、スカーフをかぶって国立大学へ通学することは禁止されている。トルコでは女性の3分の2がスカーフを着用、大学に行きスカーフを外すよりは大学進学をあきらめることを選択する女性もいるという。

 AKP出身のギュル大統領のハユルニサ夫人はふだんスカーフを着用。結婚のため高校中退のままだった夫人が、スカーフ着用を理由に国立アンカラ大学への入学を拒否され、1998年、欧州人権裁判所に提訴したこともある。(共同)


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