イスタンブール 旅のつづき

以前旅の終着点だったイスタンブールに戻ってきて、生活を開始。また旅のつづきを始めたい・・・

続2 スカーフ

2008-02-11 06:27:54 | イスラム教
■トルコ、大学内のスカーフ容認 「イスラム化」反発も

ついにというか、いやにあっさりとスカーフ容認の法律改正案が議会を通過した。後はギュルのOKサインのみだが、そこへの軍部の介入などは今の所あまり聞こえてこない。これがトルコの変化へとなっていくか。


(アサヒコム)
2008年02月09日23時20分

 政教分離と世俗主義を建国理念とするトルコで、大学構内で禁止されている学生のスカーフ着用を容認するための憲法改正法案が9日、国会で可決、成立した。親イスラムの与党、公正発展党(AKP)が主導する規則撤廃に、世俗勢力は「イスラム国家化の始まりだ」と警戒心をあおって反対。この日も首都アンカラで法改正に反対する10万人規模のデモがあった。賛成派の女性らのデモも今月相次いでおり、対立が深まっている。

 AKPは02年に政権に就いて以来、世俗勢力の反発を避けてイスラム色を薄めてきた。今回もエルドアン首相は「大学に入れない娘たちの問題を解決する以上の狙いはない」と説明する。だが、昨年7月の総選挙で圧勝したAKPの政治的基盤が固まり、エリート層の世俗勢力にはいよいよ「イスラム化」が始まるとの懸念がある。

 国民のほとんどがイスラム教徒のトルコでは、頭髪を隠すため日常的にスカーフを着用する女性が多い。だが、公の場での着用は政治的志向を表すと解釈され、事実上禁じられている。大学構内での着用は、イスラム系政党が政権に就いたことへの反動があり、90年代後半から徐々に規制が強まった。その結果、多くの学生が信条のため、退学や入学断念に追い込まれていた。

 改正法案は、AKPと野党第2党の民族主義者行動党(MHP)が1月末に提案。「法律で明文化されない限り、何人も高等教育から閉め出されない」との一文を加えるなど憲法を2カ所修正する。両党は、高等教育法にスカーフの着用方法を盛り込む改正も進める。

 国会は9日、憲法改正法案に必要な2度目の全体審議を行い、投票は411対103で、賛成が国民投票なしで改正ができる定数(550)の3分の2以上を得た。改正は、ギュル大統領の同意を経て発効する。世俗勢力はデモを組織するなどして対抗。財界人や大学学長らのほか、世俗主義の守護者を自任する軍も反対の意向を示している。

 最大野党の共和人民党(CHP)は、現政権には「いずれスカーフ規制の撤廃を公務員などに進める意図がある」と主張。この憲法改正を憲法裁判所に持ち込む意向だ。違憲判断が出れば改正法の施行は停止されるため、世俗勢力に近い司法の判断が注目される。民間の世論調査で65%が大学生のスカーフ着用を容認するなど、個人の信条の自由を尊重してイスラム的価値観を擁護する雰囲気は十分にある。

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