【老子道経上】虚用第五
天地不仁(てんちふじん)、萬物(ばんぶつ)を以(もっ)て芻狗(すうく)と爲(な)す。聖人不仁(せいじんふじん)、百姓(ひゃくせい)を以(もっ)て芻狗(すうく)と爲(な)す。
天地はいわゆる仁などという人間的な愛情を持っていない。天地が万物を扱う態度は全くの虚心であって、ちょうど人々が祭祀に用いる「藁で作った狗」を扱うようである。
道を体した聖人も同じで、彼らは万民に対していわゆる仁などという人間的な愛情を抱いている訳ではなく、人々が芻狗に対する時のような虚心な態度で万民を扱う。
『新釈漢文大系 第7巻』より引用
Himmel und Erde sind nicht menschenfreundlich; sie nehmen die zehntausend Wesen für Strohhunde. Der Heilige Mensch ist nicht menschenfreundlich; Er nimmt die hundert Geschlechter für Strohhunde.
それ、“藁の犬”だから熊じゃないからしかも、ドイツ語で訳しても、森鴎外くらいしか読めないから