人は慣れると
手ですべき事を
足でする
蓮如
本願寺8代 蓮如上人(れんにょしょうにん)の言葉。浄土真宗の宗祖(開祖)親鸞聖人の血をひく8代目の蓮如は、平易な言葉で仏教を説き、浄土真宗の教えを全国に広げました。その蓮如の教えと行動を記録した書物が『蓮如上人御一代記聞書』。
このなかで蓮如は「神にも仏にも馴れては、手ですべきことを足にてするぞと仰せられける。如来・聖人(親鸞)・善知識にも馴れまうすほど御こころやすく思ふなり。馴れまうすほどいよいよ渇仰の心をふかくはこぶべきこともつともなるよし仰せられ候ふ」(138条)と語っています。
丁寧に敬うべき神や仏に対しても毎日手を合わせて慣れてしまうと、私たちは手ですべきことを足でしてしまうと戒めておられます。これは神仏に対してだけでなく、日常生活でも、足で戸を閉めたり、また冷蔵庫の扉を思わずお尻で閉めたりと、手ですべき事でも手を使わず、慣れに任せて「エイ!」とやってしまうこともあると思います。
毎日の生活の「慣れ」が本当に大切なものを見失わせていることもあるかもしれません。
蓮如さんは私たちに、「慣れ」てしまっている日常を振り返り、見つめ直しなさいと語り続けてくれています。
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