もしあなたが恐ろしい場所へ入る時或いは入った時どの様な行動をとりますか?
抜き足差し足忍び足、少し声や音を立てる事もあるかと思います。
それでは古代の人々はどの様な行動をとったのでしょう?
《加賀の潜戸》
古代からの風習が残ると思われるところに、出雲にある加賀の潜戸(くけど)があります。
加賀の潜戸は海岸沿いにある海食洞窟で、キサカイヒメを祭っているところです。
昔から地元の船頭は、この洞窟へ入る前に船を叩いて音を出します。
これは洞窟内にいる魔に船が来た事を知らせる為だといいます。
これを怠ると船が沈められると信じられており、現在までも続いています
《黄泉の国》
黄泉の国へイザナミを迎えに行ったイザナギは、その変わり果てた姿に恐れをなし逃げ出します。
日本書紀の一書によると、ヨモツシコメに追いかけられたイザナギは、千人で動かせる岩で道を塞ぎ持っていた杖を突き立てて「ここを過ぎる事勿れ」と言います。
また古事記ではこの記述はありませんが、イザナギの持っていた杖は禊払いで衝立船戸神(つきたつふなどのかみ)となります。
《音を出す》
加賀の潜戸と黄泉の国の記述から、古代の人たちは恐ろしい物に対する時、叩いて音を出す或いは地面を突いて音を出す、と言う行動をとったであろう事が想像できます
実はこの音を出す行動は、現在でも行われています。
神社で礼拝する時、恐き(かしこき)神に二拝二拍手一拝します。手を叩き音を出します。
また熊の出る地域では、腰に鈴をつけ音を出し熊(荒々しい神)に自分の存在を知らせます。
神域で音を出す行為は自分の存在を知らせる行為となり、
また魔に対しては地面を叩き音を出す事は、魔を払いのける行為となりそうです。
《チの神霊》
神霊を表す言葉に「チ」があります。
タケミカヅチ(武甕槌)…剣神。雷神。
ホノカグツチ(火之迦具土)…火神。
ノヅチ(野槌)…野の神霊。蛇神。
ミヅチ(蛟)…水神。
「チ」の手前にある「ツ」は助詞で「~の」と言う意味になります。
「ツチ」は訓読みで漢字を振り当てている所から考えると、「槌」「土」にもまた意味がありそうです。
「槌」は叩く道具です。
槌で叩き音を出して存在を知らせるべき恐き(かしこき)神と言う意味なのだろうか?
「槌」とつくタケミカヅチ・ノヅチともにかなり古い神様ではないかと考えています。
タケミカヅチは古事記成立時点で、本来の性格を失いかけているため。
ノヅチは簡素な文字の組み合わせなどから。
タケミカヅチ・ノヅチともに、古代の人々は恐れていたであろうことが考えられます。
その事からも神霊を表す「チ」自体に音を出して存在を知らせるべき恐き(かしこき)神霊と言う意味があるのではないだろうか?
と今考えている所です
また前回のミ(水・天)の神霊から、
ミ(水)の神霊がアメ(天)の属性を持つという事から考えると、チの神霊は地(ツチ)の属性を持っているかもしれないという事も念頭に考えるべきでしょう。
そう考えると、ホノカグツチ(火之迦具土)の「土」は地(ツチ)の属性を表しているとも考えられそうです。
神霊を表す「チ」は地上の神という意味なのだろうか?
少なくとも神話成立時点のアマツカミとクニツカミと言う分類は止めた方が良い様に感じました
抜き足差し足忍び足、少し声や音を立てる事もあるかと思います。
それでは古代の人々はどの様な行動をとったのでしょう?
《加賀の潜戸》
古代からの風習が残ると思われるところに、出雲にある加賀の潜戸(くけど)があります。
加賀の潜戸は海岸沿いにある海食洞窟で、キサカイヒメを祭っているところです。
昔から地元の船頭は、この洞窟へ入る前に船を叩いて音を出します。
これは洞窟内にいる魔に船が来た事を知らせる為だといいます。
これを怠ると船が沈められると信じられており、現在までも続いています
《黄泉の国》
黄泉の国へイザナミを迎えに行ったイザナギは、その変わり果てた姿に恐れをなし逃げ出します。
日本書紀の一書によると、ヨモツシコメに追いかけられたイザナギは、千人で動かせる岩で道を塞ぎ持っていた杖を突き立てて「ここを過ぎる事勿れ」と言います。
また古事記ではこの記述はありませんが、イザナギの持っていた杖は禊払いで衝立船戸神(つきたつふなどのかみ)となります。
《音を出す》
加賀の潜戸と黄泉の国の記述から、古代の人たちは恐ろしい物に対する時、叩いて音を出す或いは地面を突いて音を出す、と言う行動をとったであろう事が想像できます
実はこの音を出す行動は、現在でも行われています。
神社で礼拝する時、恐き(かしこき)神に二拝二拍手一拝します。手を叩き音を出します。
また熊の出る地域では、腰に鈴をつけ音を出し熊(荒々しい神)に自分の存在を知らせます。
神域で音を出す行為は自分の存在を知らせる行為となり、
また魔に対しては地面を叩き音を出す事は、魔を払いのける行為となりそうです。
《チの神霊》
神霊を表す言葉に「チ」があります。
タケミカヅチ(武甕槌)…剣神。雷神。
ホノカグツチ(火之迦具土)…火神。
ノヅチ(野槌)…野の神霊。蛇神。
ミヅチ(蛟)…水神。
「チ」の手前にある「ツ」は助詞で「~の」と言う意味になります。
「ツチ」は訓読みで漢字を振り当てている所から考えると、「槌」「土」にもまた意味がありそうです。
「槌」は叩く道具です。
槌で叩き音を出して存在を知らせるべき恐き(かしこき)神と言う意味なのだろうか?
「槌」とつくタケミカヅチ・ノヅチともにかなり古い神様ではないかと考えています。
タケミカヅチは古事記成立時点で、本来の性格を失いかけているため。
ノヅチは簡素な文字の組み合わせなどから。
タケミカヅチ・ノヅチともに、古代の人々は恐れていたであろうことが考えられます。
その事からも神霊を表す「チ」自体に音を出して存在を知らせるべき恐き(かしこき)神霊と言う意味があるのではないだろうか?
と今考えている所です
また前回のミ(水・天)の神霊から、
ミ(水)の神霊がアメ(天)の属性を持つという事から考えると、チの神霊は地(ツチ)の属性を持っているかもしれないという事も念頭に考えるべきでしょう。
そう考えると、ホノカグツチ(火之迦具土)の「土」は地(ツチ)の属性を表しているとも考えられそうです。
神霊を表す「チ」は地上の神という意味なのだろうか?
少なくとも神話成立時点のアマツカミとクニツカミと言う分類は止めた方が良い様に感じました