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中国株式市場が日本超え=好景気背景に時価総額で-英紙

2007年08月30日 | 金融
▼中国株式市場が日本超え=好景気背景に時価総額で-英紙
 【ロンドン29日時事】29日付の英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は、株式市場に上場する企業の時価総額で、景気拡大が続く中国(香港含む)が日本を上回ったと報じた。香港に本部を置く証券会社CLSAのフレイザー・ハウイー氏の試算によると、28日の終値ベースで中国市場は4兆7200億ドル(約542兆8000億円)に達し、日本は4兆7000億ドル(約540兆5000億円)だったという。
 米国の低所得者向け高金利型(サブプライム)住宅ローン問題を背景に、世界的な株安基調が続く中、日本市場は8月に入り7%超も下落。一方、中国の上海・深セン株式市場は、好調な企業業績を映して、28日まで7営業日連続で史上最高値(終値ベース)を記録するなど、日本と明暗を分ける格好となった。
 中国の大手銀行である中国工商銀行(ICBC)の株式時価総額が、米シティグループを抜き、銀行部門で世界1位となったほか、中国企業の収益の伸びは日本企業のそれを大きく上回る。
 急激な株高に対して、多くの中国本国のアナリストは「中国の株式市場の上昇は経済の強さに裏打ちされたものだ」と強調。中国の長江証券のアナリスト、ツォン・ファ氏も、中国株式相場が調整局面を迎える可能性はあるが、「バブル状態」ではないと指摘。その上で「長期的な観点から判断すると、現在の株価水準は割高ではない」と述べた。
 ただ海外のアナリストの中には「明らかに買われ過ぎ」と見る向きも多く、ハウイー氏も「巨大なバブルだ」と述べた。米連邦準備制度理事会(FRB)のグリーンスパン前議長が5月に、「(中国の株式ブームは)明らかに持続できない。いつかドラマチックな形で収縮するだろう」と語り、急落の恐れを警告したこともあり、市場関係者の間には「バブル崩壊」の警戒感も強まっている。