『世界は栃木県から半径100km圏内』の番外編
明け方4時のJR宇都宮駅ホーム。身を切るような寒さが容赦なく襲う。
栃木ハンターは今日、ここから中国 広東省広州に向かうのです。
眠くて寒くて、もう意識不明の状態で成田空港を目指します。
少しでもラウンジでゆっくりしたいので、フライト2時間前には着かなくちゃ。
広州に向かう飛行機の出発時間は 9:35。
ラウンジで朝食を取りながら、日本のひと時を楽しみます。
広州までのフライト中は「SPACE BATTLESHIP ヤマト」という映画を見ました。
これ、メチャクチャ面白い!
泣いた!泣けた!
そんなこんなで、5時間のフライトはあっという間に過ぎ、栃木ハンターは再び広州白雲国際空港に降り立ったのでした。
イミグレーションを余裕で通過し、故郷に帰るような気分。
お土産はスーツケースに入れよう!
悲劇はここから始まったのです
かっ・・・鍵が無い!!!
スーツケースの鍵が何処にも無いのです。
しまったぁ。
ここからは、「スーツケース」という文字が頭から消えた時間はありませんでした。
ドキドキドキ・・・スーツケースが開けられない。
妻にメールで確認。
鍵は家にあった!
動揺してはいけない。
栃木ハンターはプロのハンターです。
冷静に、鍵師をホテルに手配する。
セレクトした鍵師は麻薬の街 - 新塘の業者。
こいつは期待できそうです!
ピンポーン
ホテルの扉を開けると、まさしく窃盗団のような中国人鍵師が2人。
こっ、こいつは本気で期待できる!!!
しかし
鍵師はひたすら、鍵ではない部分をいじっている。
いじっている道具は、どう見ても「マイナスドライバー」。
・・・これで開けられたら凄い。
わずかな期待もむなしく、結局窃盗団が出した答えは『開けられない』。
破壊
最後の手段を取るしかなかった。
義理の妹からの借り物だったのに・・・。
そして、栃木ハンターにとっても思い出の道具だったのに。
今までハントした場所、辛かったイギリス、スペイン、楽しかったアメリカ、そして中国。いつも一緒だったのはこいつだけ。
自分の不注意が大切なものを破壊した
今宵はもう一つの相棒と静かに過ごそう。
冒険初日で、いきなりの反省会。
今回の旅 - 先が思いやられます。