
アニメが気に入ったので原作にも手を出した、というパターンです。
米澤穂信さん著作ですね。
この1巻では、アニメ序盤で語られていた、えるの叔父に当たる関谷純という男性、
そして「氷菓」という題名の文章に込められた33年前のエピソードにスポットが当てられています。
さて、
「やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければいけないことは手短に、だ」
というのが信条な省エネ少年が、姉の手紙により古典部に入ることになった折木奉太郎。
そして、部室で偶然に出会ってしまった好奇心少女・千反田える。
「私、気になります!」というセリフが登場するたびについニヤニヤしてしまいますw
一方、「データベースは結論を出せないんだ」が口癖の福部里志も良いキャラしています。
折木は探偵役を務めているけど実際には探偵ではない。
えるの好奇心に背中を押され、里志というデータベースからヒントを貰い、
摩耶花の叱咤が新たな発見の角度をもたらしてくれる、と言うような感じでしょうか。
ぶっちゃけ、自分はミステリを好んで読む方ではありません。
とはいえこの作品は、まぁアニメから入ったというのもあるけど、
33年前の事件に対して残された手がかり、疑問、そして限られた情報。
それらを皆で推理し、意見を出し合い、そしてそれらをまとめて折木が解決に持っていく。
という図式は非常に分かりやすくて面白いです。
というか、奉太郎の省エネ主義な所を、えるの好奇心が上手い事盛り立てて、
それらを里志と摩耶花がけしかけるような形になっているのが
非常に面白く読めました。というか米澤穂信さんの書き方、個人的に凄く好きです。
非常に読みやすいだけでなく、テンポ良く読める書き方をされているというかなんというか・・
各キャラの個性が出つつも、問題解決のために紆余曲折、そして伏線を張り巡らせながらも
ストーリーが進んでいく、そんな印象を受けました。
自分のように、アニメから入った人間にとっては、これを読破した後に
もう一度アニメを見てみるのも良いかな、と思いました。
遠まわりする雛まで読破しているので、合間を見て感想を書いていこうと思います。
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