水にただよう浮草日記

自称文人、でもあっちへこっちへ行方定まらない。そんな浮草が芝居、映画、文学、美術、旅に関してのコメントを書き連ねます。

明大シェークスピアプロジェクト

2015-11-16 20:59:28 | 日記・エッセイ・コラム

冷たい雨が降った夜、久々に御茶ノ水へ行った。 朗読を一緒にやっている友人に無料だからと誘われ、明治大学へ行ったのだ。友人は事前予約でチケットを手にしている。第十二回明治大シェークスピアプロジェクトなるものだった。若い人たちで溢れかえっている(もちろん、中高年もいる)、こんなにたくさんの若者を見たのは、久しぶりだ。100人以上の明大生たちがスタッフ、キャストを担い、シェークスピア劇を催すのだ。立派な舞台だった。自前の舞台のセットもすばらしいし、音楽は横でパーカッションの生演奏でダイナミック。たくさんの役者たちが、スピード感ある立ち回りをしつつ、大きな声をだし、セリフ回しもうまい。題目は第一部がヘンリー六世、第二部がリチャード三世だ。

プロジェクトといういくらい、大きな催しだ。 12回もやっていたそうだ。12年目。

何よりも驚いたのは、その威容な大学の建物だ。 何十年も前、2階くらいのぼろい講堂で文化祭や集会で床が抜けそうになっていたところが高層ビルとなり、まるで巨大商社か何かのようになっている。その中にフォーラムのような大きなホールがあり、そこで行われているのだ。私は行く前に、サークルのようなもので、小屋のようなところでやるものだと思っていたので、驚いた。私のアナログぶり、時代錯誤ぶり、学生芝居=小屋と思っている自分が、シーラカンスのように思えた。

神保町から帰るので、揚子江菜館で冷やし中華を食べた。昔と変わらない味だった。


駒沢公園 ラーメンショー2015

2015-11-04 17:46:59 | 日記

朝から冷たい雨、気温が急に10度に下がってダウンジャケットなどを取り出した。

八雲体育館にヨガをやりに行ったら、背の高いイチョウの木々が黄色く色づいて美しかった。 それから駒沢公園へ行ったら、イチョウ並木は緑のままだった。寒いのに緑のままの姿を晒して、季節を敏感に感じていない様はいぎたなく見えてしまう、緑のまま散ってしまう木もあるし。

中央広場では複雑な匂いが漂ってくる。

ラーメンショーをまだやっていたのだ。雨のためあまり人がいなかったので、山形酒田ふわとろワンタンメンを食べた。確かにとろとろのワンタン、焼き豚(やや硬い)2枚、普通のしょうゆ味、うまかったけれど、発泡スチロールの容器で850円高いよ。水ももらえないし。

長いネーミングが多い、ご当地の名前にプラス、味やらトッピングがなんであるかを謳った名前、例えば「愛媛宇和島鯛塩そば」「大船渡秋刀魚だしラーメン」「新潟の旨さぎっしり新潟濃厚味噌ラーメン」「濃厚博多豚骨炙り豚トロ肉盛りラーメン」

よく分からないのが、「秋田稲庭中華そば」「とんこつラーメン~ドイツ編~」

こんなのどうだろう、

秋田しょっつるあっさりラーメン、きりたんぽ一本のせ

山形庄内柿さくらんぼフルーツラーメン

鳥取ゲゲゲの鬼太郎砂丘ジャージャーメン、大判ぬりかべはんぺんのせ、

 ラーメンが昔、「しなそば」だったときは一種類だけで、お金がないとき食べるものだった。ああ、それが、今では900円とか千円とかが当たり前、凝りに凝って、おのれのこだわりやら思想などを極め、あるいはご当地の宣伝活動のアイテムとして、敷居の高い食べ物になって幾年月。 社会の変遷とともにラーメンも変わる。

でもつい、行ってしまう私。


俳優 山内圭哉

2015-11-02 15:11:02 | 日記・エッセイ・コラム

こまつ座「十一ぴきのネコ」はいい歳をしたおっさんたちがお腹を空かせたネコちゃんに扮して、安住の地を求めて旅に出て、わいわいがやがや歌って踊るのだけれど、最後が怖い。結局仲間だけで誰にも頼らず自分たちの街を作ろう、までで終わるのかと思いきや、組織から国のような形になってしまうと、権力者が現れる、そして邪魔者は始末され、暗転で終わる。背筋がぞー。

その十一ぴきのおっさんネコのうちで、こわもてやくざな親分風、でもずっこけるキャラのネコ役がいた。なんて面白い人だろうと思っていたら、NHKの朝ドラ「あさが来た」の番頭、雁助で出ていたからびっくり。山内圭哉という人。出番が少ないながら、濃くなく薄くない苦心した演技をして存在感をアピールしているから、出てくると、何か面白いことやるに違いないと期待してしまう。いつも眉間に微妙なしわを寄せていて、頭がでかく、怖そうにしながら、なぜか笑ってしまう、いるだけで面白い。一目で惚れました。