池上優游涵泳

「料理と散歩と仕事で海外」「ベトナム生活あらかると」改め、「池上優游涵泳」として日々を綴っています。

4Kとは何でしょう?(その3)

2019-01-08 20:00:00 | 知識・学習

前回、様々な「画質」に対して求められる「接続速度」(または「配信速度」「放送速度」)において、端末の「画面サイズ」にも依ると書きましたが、

「画面サイズ」が小さくても、その「画面サイズ」に適切な「画素数」であれば、人間の目には綺麗に見えるものです。小さなスマホの画面で見る映像が「4K(4,096 x 2,160ピクセル)」である必要はありません。

逆に、物理的に「画面サイズ」が大きいだけで、「画素数」が少なければ、荒い「画質」で綺麗には見えません。

スマホ、タブレット、PC、テレビ、と画面の大きさは様々で、単純なイメージからしても、スマホのように小さい画面で「4K」は求められませんし、「4K」(高精細な画質を高速)で見たとしても(大量の「画素」を小さな画面に押し込んだとしても)、人の目で見て意味があることではないはず。

物理的な「画面サイズ」は、インチ(inch)で記述されるものですが、「画素数(ピクセル)」で、「画面サイズ(インチ)」が決まるものではなく(画面サイズ(インチ)から、画素数(ピクセル)の最大値は決まるとは思いますが)、独立したものですが、組み合わせで、人間の目で見る精細さ、「画質」が決まってきます。

そこで、「画質」を決める、物理的な「画面サイズ」と、「画素数」の関係「解像度」も整理してみます。

1. 解像度(ppi)

私は、iPhone7、iPad mini2、Mac Book Proを持っているのですが、それらの仕様を比較することで理解を深めていければと思います。

  画面サイズ(インチ) 画素数(ピクセル) 解像度(ppi)
Mac Book Pro 13.3 2,560 x 1,600 227
iPad mini2 7.9 2,048 x 1,536 326
iPhone7 4.7 1,334 x 750 326


Macの画面サイズは13.3インチ。「画素数」は、「4K(UHD)」(4,096 × 2,160)とはいきませんが、フルHD(1,920 × 1,080)以上を表示できることになります。

そして、「解像度」が、227ppi。この「ppi」がPixels per inch(1インチあたりのピクセル数)、「画素」の密度、画像、映像の精細さを表します。(インチは25.4mm)

iPadは、Macと比べて、画素数は、サイズの違いほどは違っておらず、「解像度」は、326 ppiとMacより高く、より精細であることが分かります。

iPhoneは、iPadと同じ「解像度」326ppiです。サイズは4.7インチと小さい分、画素数も比例して小さいので、その縮尺の割合が同じということで、これは同じRetinaディスプレイのスペックということでしょうか

でも、Macも同じRetinaディスプレイであったはず、「解像度」が低いのは何故?

よくよく仕様を見比べてみると、解像度の違いは、RetinaとRetina HDの違いらしいです。HDの方が、「画素」がより高密度で、また、デュアルドメインピクセルと呼ばれる技術によって視野角が広いとありました。

この仕様の違いは、iPhone、iPadと、Macの使い方の違いによるのかもしれません。iPhone、iPadは小さな画面を近くから見るものであることに対して、Mac(パソコン)は、比較的大きな画面を、目からやや距離をおいてみるもの。また、Macを使うときは、正面からディスプレイを見ますが(斜めからは見ないだろうなあ)、iPhone、iPadは使用している状況に応じて、ディスプレイへの角度があるので、より視野角が広い必要があるのかもしれません。

さて、以上の通り「解像度」についても正しく理解し、「4K」って正確にはどういうこと?から始まった、一連の画像・映像技術に関する勉強は、一旦終了することにします。

このように、何かのきっかけから、○○ってよく耳にするけどどういう意味だろう?○○って何となくわかるつもりでいたけど、正確にはどういうことだろう?などと思ったことを、専門的になりすぎず、適当なレベルで理解する試みを続けていきたいと思います。

ちなみに、「ppi」を調べていると、「dpi」との比較もよくわかったので紹介しておくと、

2. 解像度(dpi)

デジタル画像が、ディスプレイでピクセルだったものが、印刷される時、インクのドット(点)に変換され、印刷の精細さを表す、dot per inchになります。

ピクセルは正方形がびっしり敷き詰められていますが、ドットは画像の表現範囲が少なく、互いの間に隙間があり、「dpi」は「ppi」をだいたい2で割って得られる数字になるようです。スキャナーはドットで読み込んだものがピクセルになるので、dpiとppiが一致します。ということは、画像を印刷して、スキャナーで読むと、荒くなるという理屈か。

写真を印刷する標準品質は、150dpiとされていて、要は、最低150dpiで印刷すれば、人間の目には写真と同じ精細さに写るということ。逆に、150ppi以上の画像は、ディスプレイに綺麗に表示されるということであっているかな。

突き詰めていくと、キリがありませんので、本件はここまで。

ではでは

なお、「解像度」のことを、画面の「画素数」と同義とし、1インチあたりのピクセル数を「画素密度」と呼ぶことも正しいようですが、ここでの私の定義は、

「画素数」:1画面あたり、縦横のピクセル数

「解像度」:1インチあたりのピクセル数(ppi)

とさせていただきます。

改めて、ではでは

 



コメントを投稿