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常識を変えよう! Change commonsense

常識が変われば 世界はもっと広がる

MBA用語から考える 今後取るべき最良の方策

2012年12月16日 | 日記

今後、私たちが取るべき最良の方策を MBA用語を参考にして、経営的側面から考えてみることにいたしましょう。※以下の文章は「MBA経営辞書」から引用

まずは・・未来は今の延長ではありませんから、当然 自分自身も今のままでは未来を見誤ってしまいますよね。では、その自分とは何でしょう? これを経済用語では【mind set】教育・経験・先入観などから形成される 思考様式および心理状態。暗黙の了解事項、価値観、信念、思い込みなど。と呼びます。ならぱ、未来を紐解くには、この mind set を変えるための指針を新たに設定しなければなりませんが・・それが【roll model】具体的な行動技術や行動事例を模倣・学習すべき対象となる優れた人材。になります。

しかし、その際にはあらかじめ【contingency plan】起こりうる不測の事態、特に最悪の事態を想定して立てる計画、対処法。が規定されていて、なおかつ【best practice】ある結果を得るのに最も効率のよい技法、手法、プロセス、活動。最善慣行。が予測できていなければなりません。つまり、しっかりした【risk management】不測の損害を最小の費用で効果的に処理するための経営管理手法。が立てられていなければ、何を目指してどうしていくのかも明確にはならないわけです。

とかく世間は【economy of scope】何らかの経営資源を持つ企業が、その強みを生かして そういった経営資源を他にも共有できるような事業を構築できれば、より経営の効率化が図れる。と思いがちですが、いくら【supply chain】ある製品の原材料が生産されてから、最終消費者に届くまでのプロセス。にばかり気を配っても、時代のインフラそのものが技術革新によって根底から覆ってしまったら、すべては無駄になってしまうでしょう。就職面接のみならず、何かをプレゼンテーションする場合にも、人は【value chain】事業活動のどの部分で付加価値が生み出されるか?自社の強みと弱みの分析。を訴えがちですが、それはあくまで現時点での話であり、あまり将来の可能性については言及しないケースがほとんどかもしれません。

よって そういった思い込みを払拭する方法として、しばしば【KJ editor(KJ法)】問題解決のアイディアを出す手法。ブレーン・ストーミングで出された事象を1つずつ書き出し、グルーピングにより、さらに小さなグループにまとめて、それらを中グループ、大グループに分類し、様々な関連する事象を組み立てて図解化していく。これによって、課題に対する解決策やヒントのきっかけを生み出しながら、周辺情報を幅広く収集して、解決すべき問題の正体を明確にしていくことが目的。が用いられますが、スタンフォードのアントレプレナー講座などではディスカッション時に【So what?】情報に対してメッセージを抽出する際に使う。【So why?】相手に考える力や考える習慣を身につけさせる。【True?】主張の根拠となっている事柄が事実かどうかを確認するために投げかける。に留意しながら、つねに【zero base thinking】既存の枠組みにとらわれずに考える事。が求められます。

市場からみれば、私たちはつねに 何らかの【segment】市場の中で共通のニーズを持ち、製品の価値づけ・使用方法・購買に至るプロセスが同じで、購買行動において似通っている顧客層の集団。に分けられていて、単一的な【issue】「論点」「課題」「問題」などを集約し、その場で何を考え、論じるべきか決める。しか持ちえないとされています。

そこで、それらの思い込みやワンパターンな言動を払拭するために【decision tree】ディシジョン・ツリーとは・・とりうる選択肢や起こりうるシナリオを樹形図の形で洗い出し、それぞれの選択肢の期待値を比較検討した上で、実際にとるべき選択肢を決定していく手法。ここでは、まず【誰が意思決定者か?】を確認した上で、意思決定者にどのような選択肢やアイデアがあるかをリストアップすることが重要。次に、それぞれの選択肢における「起こりうる不確定要素」をすべて列挙し、そのリストアップされた事象それぞれについて、それらが起こりうる確率とリターンを求めていく。こういった確率試算を行う際のリターンでは、その成果を金銭に換算して定量化し、ある選択肢内の合計確立をなるべく目標の100%になるよう近づけていくことが望ましいとされ、このような作業を経て、起こりうるシナリオを可視化し、ツリー全体に不備がないことを確認した上で、最終的に 各選択肢の期待値の計算を行い、それに基づいて意思決定を行っていくのである。

ただ 実務で ディシジョン・ツリーを用いる場合に難しいのは、本来 不確実であるリターンの額や、その発生確率を定量化するというところにある。そのため、ディシジョン・ツリーを直接的に意思決定へ応用しているのは、製薬や石油発掘など、リターンや発生確率を比較的推定しやすい業界に限られ、ほかには金融工学の考え方を応用した リアル・オプションのプロジェクト評価でも応用されるケースが見受けられる。を活用していくのですが、ここで新たな問題が持ちあがってきますよね。

それは、いくら上記のような経営上の複雑な分析を駆使したとしても、成果が100%にはならないというところでしょう。ですから、私たちはむしろ原点に立ち返って考えていくべきなんです。つまり mind setを行うために roll modelをいかに選択し、それらをどのように活用するか? を再度、認識し直すということです。物事はいつも「そもそも論」にこそ答えがあるような気がしてなりません。次の章では この“そもそも”という視点から、mind setやroll modelをとらえなおしてみたいと思います。 


まじかに迫る 人工知能の実用化

2012年12月05日 | 日記

これまで未来を指し示す出来事や 将来を考える上でヒントとなりそうなことをいくつか述べてきましたが、もうひとつ「人工知能の実用化はもうすぐ」という興味深いニュースをご紹介しましょう。

1997年に IBMのコンピューター「ディープ・ブルー」が、チェスの世界チャンピオンに勝利した時、識者たちは「チェスはたんなる論理ゲームにすぎないから この勝利は驚くべきことではない」との論評を繰り返していました。当時は “コンピューターに比喩やユーモアなど人間が持つ機微を習得する“ なんてできっこないと思われていたのですが、2011年に IBMが生み出した新型コンピューター「ワトソン」は、こうした課題を見事に克服し、まさしく人間の機微そのものを再現してしまったのですね。その実力は、米人気クイズ番組「ジョパディ!」で勝利した事からも窺い知れるでしょう。

『技術の進歩を見事に言い当ててきた人物』として世界的に知られる 発明家で未来学者のレイ・カーツワイル氏は、新著「How to Create a Mind(知性の作り方)」の中で、人間の脳を完全に解明して 人工知能を作り出せる時代は、多くの人が予想してるよりも、はるかに近いだろうと述べています。これまで「人間の脳はあまりにも入り組んでいるため、理論的に理解するのはほぼ不可能」と考えられてきましたが、最先端技術は【人間の脳は未来を描くことで初めて機能する集合体である】と もはや解明してしまった!と伝えているのです。

この仕組みは、我々が【視覚イメージの断片を組み立てる際に行っているシステム】で説明できるそうで・・私たちが視覚イメージを組み立てる時「受け取った外部情報は最初、基本的なパターン認識機能から取り入れられ、瞬時に高次の抽象認識へと統合されます」が、その後、この高次の抽象認識は 再度パターン認識に下りてくるのです。重要なのは、この“再度 高次の抽象認識からパターン認識に下りてくるとき” で【もし その再度下りてくる過程で 従来の視覚イメージに欠けている部分や既存認識とは異なる部分があった場合】には、本来 全体に修正をかけて再認識するのが普通でしょうが、人間は そういう間違いについても【事前にパターン予測した結果しか導き出さないように出来ている】のだそうですよ。

つまり、私たちは わからない事であろうが知らない事であろうが、それらを事前に自分勝手に予測した上で “つねにアバウトで間違った集約“ をしてしまう!というわけなんですが、ゆえに たとえ導き出した結論がまるで整合性のないものだったとしても、あらゆる事象を “自分が知っているつもりの簡素な結論へと【パターン認識しながら】すべてをステレオ・タイプにしてしまう” それが人間であるということなのです。

この『普通にしてると必ず陥ってしまう“脳の誤作動”』というジレンマに対して、カーツワイル氏は「驚き」という処方箋を提示しています。人は 自身のこれまでのパターンでは測れない事象を目の当たりにした場合、当然 驚きを感じますよね。まさに その驚きという感情そのものが、再度 脳の高次の階層を働かせるカギだとしているわけです。要するに、つねに新鮮な変化を求めて驚いていないと 脳は退化していき、その結果として あらゆることを以前のパターンに押し込めて認識してしまい、やがては その本来の機能を失ってしまう。ここで明確にしておくべきは、これらが、もはや いい加減な未知の理論ではなく、すでに最先端科学で立証された 歴然とした事実であり、すでに実用化されつつある技術であるというところでしょう。

私たちがそういった未来予測に基づいて思考しているならば、人工知能にも そういった機能を持たせれば実用化できる。そして、その際に新鮮さや驚きを感じられるようにすれば、誤作動は防げるかもしれないのです。私たちも未来を考える際には、新鮮な驚きや興味をもって望むべきかもしれません。従来の延長に押し込めることなく、未来には 今とはまったく違う自分の姿を描いてみるのも大切なことではないでしょうか。なぜなら、今のままの自分や現在の延長線上の環境に驚きなんて感じられるはずがないのですから。